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アドバイスを受ける相手を選ぼうという話

今日はただの雑談です。

お陰様で私も順調に中年に近づいており、捉え方によってはすでに中年に入っております。
若い頃のように動けなくなりましたし、無謀な野心や闘争心も無くなりました。
昔はハリセンボンやウニのような尖りきった性格だったのに、今ではただのタワシです。

そんなタワシになった私が、最近思うことを書いていこうと思います。




1.中高年はアドバイスしたがるもの

自分が中高年に差し掛かって改めて感じることなのですが、私より少し上の世代(40代以降)が、どうも若手の皆さんに偉そうにアドバイスをしたがる傾向が出てきているようです。
遂に自分たちもそういう世代に入ったのだなと思って、心に来るものがあります。

そういう人たちの多くは、若い頃から大した実績も上げてないし、成功しているわけでもありません。
それにもかかわらず、自分よりも遥かに未来ある若者に対して、まだ頼まれてもいないのに、ああしろ、こうしろ、それはやめとけなどと、毒にも薬にもならない助言を与えているようです。

範馬勇次郎先生のお言葉


たまに若い人から「どうやったらああいうのを衝突なく避けられるんですかね」という相談を受けます。
私にも完璧な対処法はわかりません。

ただ、自分が若かった頃を思い出してみると、当時から、中高年の人はアドバイスをしたがる傾向があったなと思います。
中間管理職の50代のおじさんたちは、特にその傾向が強かったように思います。
まだサラリーマンだった頃に、あまり意味のない長話に何時間も付き合わされた記憶があります。

それが心からの善意だったり、真剣に自分を想ってくれた上で、かつ、すべての面倒を見る覚悟で言ってくれているのなら良いのですが、大抵は意味がない助言だったり、自分の承認欲求を満たすためだったり、ただのマウンティングだったりします。
そういうものに時間を奪われること自体が無駄だと思うので、若い優秀な方々は、聞く耳を持たなくていいのではないかと思います。



2.アドバイスを受ける人を選ぼうという話

優秀な人については、おそらく自分で判断して、アドバイスを受けるべき相手とそうでない相手を明確に峻別していると思います。
ただ、一部の心優しい素直な人については、適切ではない人の不適切なアドバイスに耳を傾け、それを素直に実行して、取り返しのつかない失敗をしていることもあるようです。
そういう悲しい事態に陥らないようにするためにも、アドバイスを受ける人を選ぶ方法を知っておきましょう。

まず大前提として、自分の目指す理想的な人生を思い描くことが重要です。

そもそもアドバイスを受ける行為は、自分の理想を実現するのに有益な情報を得るために行うものなので、自分の理想が不明確だと有益かどうかも判断できません。
だからまずは、自分の理想を言語化することから始めるべきです。

30代、40代、50代、60代でそれぞれどういう生活をしていたいのか、どのくらい資産を持っておきたいのか、結婚はしておきたいのか、子供はほしいのか、家は持ち家にするのか、それとも賃貸で気楽に暮らすのか、どこの地域に住むのか、どんな仕事をするのか、それとも仕事なんてしなくてもいい状態にしたいのか……などを考えておくべきです。

そのうえで、そういう人生を送るために、何歳までに、いくらの資産を作っておかないといけないのかを計算してみましょう。

そうすると、極めて慎ましやかで質素な人生を送りたいと思っている人以外は、このまま行くとその理想を実現できないということに気づくはずです。

その時点でやっと自分の人生に対する思考が始まるので、自分の抱えている課題が浮き彫りになってきます。

  • 理想を実現するために今の会社で働くことが正解なのか

  • 今の会社にずっと居続ければ理想は実現できるのか

  • 転職すべきなのか

  • 転職するとしていつ頃すべきなのか

  • 転職するとして自分の今の能力で良い転職ができるのか

  • 能力が足りないとしたらどのような能力が足りないのか

  • その能力を身につけるために今何をしないといけないのか

  • 今すべきことをしたとして、何年後にその能力が身につくのか

  • 能力がX年後に身についたとして、その年齢で良い転職ができるのか

  • 給与所得だけで理想を実現できるのか

  • 投資をするとしても何から学んでどうやればいいのか

などの論点が次々と出てくるはずです。

優秀な人達は、20代前半くらいですでに論点整理を終えて、一つずつ解決していっているはずです。
そういう人は、適宜適切なアドバイザーを探し出し、必要な情報を入手していることでしょう。
そのまま進んでください。

一方で、今初めて考えたという人については、これからの人生ではアドバイスを受ける人を慎重に選びましょう。
我以外皆我師也(自分以外の人すべてが自分の足りない部分を教えてくれる師匠だ)という言葉もありますが、私は自分の師をきちんと選べる人が成功する人だと思っているので、この言葉は綺麗事のように感じられます。

人生は教師次第で大きく変わります。
変な先生から変な洗脳を受けて育ってしまうと、それだけで何年も無駄にすることになりますし、下手をすると取り返しのつかない大失敗をしてしまいます。
最も怖いことは、自分が今まさに失敗に向かって全力疾走しているその最中に、本人はそのことに気づくことができないという点です。
バッチリ洗脳を受け終わった後の人は、気づく機会すら失うのです。

そして残念ながら、良い師というものはそのへんに転がっているわけでもないですし、世界中探してもほとんど居ないので、アドバイスを受ける相手を慎重に選ばないといけません。
時間は有限なので、大事に使ってください。



3.どういう人を選べば良いのか

ではどういう人からアドバイスをもらえばいいのでしょうか。

最もシンプルでわかりやすい選び方は、自分の理想といえる人物かどうかで決めることです。
より緩やかな基準にするなら、尊敬できる人かどうかで決めても良いです。
そういう基準で選べば、少なくとも聴いて後悔するという回数は減らせると思います。


尊敬できる人が多すぎて困るという人については、資産基準を設けてみるのも一つの手だと思います。

ちなみに私の場合は、自分の理想を実現するために、資産を多く手にすることが必須であるため、資産基準を設けることに合理性があります。
これは掲げる理想によって変化するものだと思うので、参考程度にしてください。

仮に資産基準を設ける場合は、以下の図が参考になります。

https://www.nri.com/jp/news/newsrelease/lst/2023/cc/0301_1


上記の図は野村総合研究所の記事から引用しています。
この図の数値を基にして計算して見ると、超富裕層(純金融資産5億以上)は、全国の世帯の内わずか約0.2%、富裕層(1億以上5億未満)が約2.6%、準富裕層(5000万円以上1億未満)が約6.0%となります。

私がアドバイスを求める相手は、若い頃から決まっていて、全員富裕層以上の人たちです。
つまり、全世帯の上位2.8%程度の人たちです。
地方では見つけること自体が難しかったですが、東京では意外と簡単に見つかるので、若い頃からそういう人たちに相談していました。

一方で超富裕層を見つけ出すのはかなり難しかったです。
見つけ出せたとしても、全く参考にならない人たちばかりで、一種の超人や超幸運な人(裕福な家系の人)という感じでした。
ただ、昔から知り合いだった富裕層の人たちが、ここ数年で超富裕層の仲間入りを果たしているので、今ではより有益なアドバイスを得られるようになってきています。

このように資産基準をクリアしている尊敬できる人に相談すれば、良いアドバイスを得ることができると思いますし、無駄な時間を過ごさなくて済むだろうと思います。
私の知る限り富裕層以上の人には人格者も多いため、若いやる気のある人物に対しては親身になって話を聴いてくれます。
勇気を持って声をかけてみるというのが良いと思います。

ただ、以下の4点には注意が必要だと思います。


(1)若くして富裕層に入っているか

50代や60代でやっと富裕層になれたという場合は、サラリーマンとして堅実に貯蓄をしてきた人が多いです。
それは確かに素晴らしいことですし、尊敬に値することだと思います。

しかし、アドバイザーとして有益なアドバイスができるかと言われると、怪しいかもしれないとも思います。
少なくとも私は有益なアドバイスをもらった経験がないです。
50代や60代で1億円以上の資産を貯めるのはそこまで難しいことではないので、アドバイスをもらわなくても達成できます。

私にとってより重要なのは、若くして富裕層に入った人たちの経験です。
少なくとも40歳までに1億以上の資産を手にした人じゃないと、参考にならないです。
そうなると極めて少数になってしまうのですが、自分が目指す基準はそのレベルなので、それを達成した人たちに話を聴かないと意味がないのです。

ただし、ここは人によって考え方が変わってくると思うので、単なる注意点として参考程度にしていただければと思います。



(2)不正行為をしていないか

若くして富裕層以上に入っている人の何割かは、人を騙したり、不法・不当な手段を用いてお金を得ています。
私はそういう人間を尊敬しませんし、参考にもしません。

ただ、一見すると善人に見える人というのも少なからず存在していて、より深く知っていくにつれて闇の部分が見えてくるということがあります。
そういう場合は、必ず縁を切るようにしておくべきです。
一度繋いだ縁を突然断つというのは勇気がいることですし、時として危険な目に遭うこともありますが、より深みにハマっていくと、不正なシステムの一部にされて利用され、再起不能な場所に放置されることもあり得ます。
下手をすると犯罪者の仲間入りを果たすことになるので、絶対に避けるべきです。

怪しいと思ったり、不誠実だなと感じることがあれば、すぐに縁を切れる体制を整えておきましょう。
これは、たとえ恩を受けていたとしてもです。
不誠実な人間だと罵られたり、裏切り者と言われるかもしれませんが、その汚名は甘んじて受けましょう。

そもそも、不法・不正・不当な手段でお金を得る連中というのは、人の善意や誠意を利用します。
先に与えるという手段を狡猾に利用して、相手の心を支配していきます。
そういう詐術(人を騙す手段)を駆使して不当な利益を得ているので、恩を感じる必要は全く無いのです。

私も若い頃に、何をやって稼いでいるのかわからないけど、相当裕福な生活をしている若き実業家に出会ったことがあります。
なぜかはわかりませんが、少し話しただけで「お前は頭が切れるな。見どころがある。俺の下で働かないか?」と言われ、超高級な料亭やお店にすら見えない超高級店に連れて行ってもらったことがあります。
一食10万くらいするところです。

ただ、何度か話を聴いている中で、どうも資産額の辻褄が合わないなと思ったので、それ以降のお誘いをすべて断りました。
その人が行っている事業から得られる一般的な利益と、その人が使っている日々の金額が不釣り合いなのです。
その場合、従業員の給与を死ぬほど安くしているか、どこかから借金をして遊んでいるか、人には言えない裏の収入源があるかです。
いずれにしてもろくなものではないので、縁を切っておくのが正解です。

自分の中の正義に反するやり方でお金を得てもそのお金に価値はないので、自分の中の正義の線引だけはしっかりしておきましょう。

それに、不正なやり方でお金を稼いでいる人たちはいつか必ず報いを受けます。
不正による一時的な富裕層に、意味なんてないです。



(3)自分の力で資産を形成してきた人か

富裕層以上の人の中には、先祖代々裕福な家庭で育った人やオーナー経営者一族が多く存在しています。
私が知り合った富裕層以上の人の半数以上がそういう人たちです。

もちろん本人の努力もあって今の資産を維持しているのでしょうが、私から見ると、単なるイージーモードのゲームにしか見えません。
そういう人たちから得られるものはあまり多くないと思っています。
そもそも住む世界が全く違うので。

生まれた瞬間から成功が約束されていた人、子供の頃から望めば何でも手に入った人、1の努力で100の利益を得られる環境にいる人……そういう人たちと自分とでは、世界のルールそのものが違うので、アドバイスをもらったところで全く違うゲームのアドバイスになってしまうのです。
それをご本人たちもよく理解していますから、私にアドバイスをしようなどという人はいません。

けして悪い人たちではないですし、尊敬もしていますが、私がアドバイスをもらう相手ではないなと思っています。
それと同様に、一般の人たちが彼等からアドバイスをもらうべきではないと思っています。



(4)超人や天才ではないか

富裕層以上の人の中には、ある種の超人や天才が含まれています。

この人たちがまた厄介な存在でして、天才過ぎてアドバイスが参考にならないのです。
その人にとっては当たり前のことでも、一般人からすると無理難題ということがよく起こります。

例えば、東京大学理科三類に容易く合格する人から勉強に関するアドバイスを受けても、それを実行できる人なんて、一般的な受験生にはほとんど居ないのと同じです。
彼等の勉強法をそのまま実行できる人なんて、そもそも東大を狙える位置にいる人くらいですから、その時点で全受験生の上位1%以上にいる人です。
アドバイザーが天才である場合、アドバイスを受ける側にも最低限のレベルが必要なのです。

だからこそ、自分が天才たちからアドバイスを受けられるような能力を持っているのかどうか、それをよく考えないといけません。
今の自分が実行し得るアドバイスをくれるアドバイザーの話を聴くべきです。


以上4点に注意して、アドバイザーを選定した方が良いと思います。


4.将来性を考慮するのもあり

資産家を目指して20年近く頑張っていると、若い頃に「この人凄いな」と思った人が、順調に成功していく姿を目の当たりにする機会に恵まれます。
やはり40歳までに富裕層に入るような人は、若い頃から他人と違うのです。

そういう意味では、アドバイザーの範囲を準富裕層以上(純金融資産5000万円以上)まで拡大することもありなのかもしれません。
そうすれば、全世帯の9%程度存在することになりますから、サラリーマンの中にもそこそこな数存在しています。

30代前半で資産5000万円以上に到達できる人はかなり少数ですが、東京では比較的多く見つけることができます。
エリートサラリーマンや医師・弁護士であれば比較的多くの人が達成しているはずです。
私も数年前からそこの仲間入りを果たしているので、全然大した事ないレベルだなと感じています。

その中から、40歳までに1億円に到達するだろうなと思われる逸材を見抜き、近くで見守りつつアドバイスをいただくというのも一つの手です。

私も若い頃に、この人は若いのに凄い人だなと思った人がいました。
年齢は私と大して変わらないのに、異常な行動力と社交性で資産を形成していく人でした。
当時はまだ30代前半で、資産は6000万円程度だったと思います。
今や彼は総資産3億超で、超富裕層も見えてきています。

そういう人の近くにいると、いつ、どこで、どういう勝負を仕掛けるのかを見ることができます。
成功者の人生を、すぐ近くで疑似体験できるわけです。
これほど良い学びはなかなかありません。

私とは全く違う能力を持った人なので、とても真似できないことをやり遂げることも多いですが、その勇気や勝負どころでの思考法、タイミングを察知する嗅覚などは、大いに参考になります。
そういう意味で、将来性を考慮してアドバイザーを選定するのも面白い基準かもしれないです。



つい長く書いてしまいましたが、端的にいうと、アドバイスを受ける人をちゃんと選んだ方が良いよというお話でした。
ということで獅子丸にご飯あげて、自分も飯食って寝ます!


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