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自分の取扱説明書をつくってみた

とても興味深いnoteを拝見したので、便乗させていただく。なお元ネタは為末大さんのツイートとのこと。

いろいろな人々がそれぞれの取説を書かれており、私とはまったく違う感覚を持っている方も多く、とてもおもしろい。

自分の取説には「何をしたいか」と「どう見えているか」の両方が必要らしい。これは的を得ていると思う。他者視点を入れて自己紹介的なことをする、というのは今までの私にまったくない発想だったので、さっそく試してみたい。


強み

①息を吸うように「つい」やってしまうことは何か
→思考と分析

  • 起きた瞬間から寝る瞬間まで、何かしらの情報が頭のなかを漂っている。そして新しく認識した情報がなにかに引っかかったとき、分析が始まる。

  • 学生時代に瞑想に取り組んだ効果で、強く意識すれば何も考えない状態、すなわち「    」(頭のなかが空白)になることもできる。

②かけた労力に対して「意外に」他者から感謝されることは何か
→相手の話を聞いて、自分の考えを言うこと

  • 特に、感情的に混乱している人の話を何時間も聞き、それに対しての感想や分析結果を発表すると、なぜか「気持ちが落ちついた」「新しい視点に気づけた」と喜ばれる。

  • 私としては、他者の感情という複雑な問題を提供してもらい、それを解剖・分析することを楽しんでいるだけ。

③自己評価と他者評価で一番ずれているものは何か
→(いまだに)優等生的でおとなしい人と見られがち

  • 思想や好みやバックボーンはかなり劣等生的である。

  • 若い頃のテーマは「にじみでる優等生感からの脱却」だったように思う。わざと他人に嫌われるようなこともした。それでもいまだに優等生っぽく見えるらしい。

  • 一線に踏み込むと途端に変な部分が目立つのか、近付いてきたと思ったら退散していく人がいる。逆にそのおかしさを面白がれるor私と同等以上に変な人は、寄って来てくれる。

④どうしても克服できない弱点は何か
→(フィジカル)運動音痴、方向音痴、車酔いが激しい、夜型人間
→(メンタル)他人をまず疑う、感情を無視する、人当たりが悪い

  • 前提として、弱点ではなく種としての多様性だと思っているが、言わんとしていることは分かる。

  • 弱点ではないので「どうしても克服するぞ」とは思わない→改善トレーニングにも取り組んでいないので、本当に克服できないかはわからない。

  • 見かけをごまかすだけなら、メンタル面は最低限できているはず(仕事現場では控えめで真面目な態度にする、メールは丁寧にするとか)。

  • フィジカル面は子どもの頃からの強い特性なので、訓練してもどうにもならない気がする。

集団

①大きな空間でどの位置に座りたがるか
→気分によって、壁際だったり最前どセンターだったり

  • 疲れている時や体力を温存したいときは壁際、慣れた環境で元気な時は中心前寄り。

  • なるべく人が少ない方。

  • ライブハウスでは出演バンドへの熱狂具合で変わるが、よほどでなければモッシュ地帯には行かない。

②心地よい会食の人数は何人か
→2人

  • 3人以上だと「喋るタイミングを図る」という新しい負荷が生まれてしまうため。

  • 3人以上だと、自分以外を観察して関係などを分析し始めるので、話の内容が入ってこないことがある。

③楽しくなさそうにしている人が気になるか
→認識はするが、気にはしない。

  • 「楽しくなさそう」くらいなら何もしない。

  • 不機嫌オーラ・モラハラオーラを出している場合は異常に気になる。席を変えるか早退しようと思うし、もうそいつとは関わりたくない。

④誰かと話をしている時、後ろや横の話は聞こえているか
→わりと聞こえている。

  • レストランなどで、隣の席の会話内容が気に入らないものだと、イライラして目の前にいる人の話に集中できなくなってくる。

    • その場にいない人物の“性格”を悪くいう会話が一番だめだ。“性格”なんてもんは存在しない!!!

    • 一見似たような内容でも「上司の性質を利用したコントロール方法」みたいな話は面白い。いい解決策を出せたなら感心だ。

  • 集中できていないことを目の前の人に報告すると、そこからは逆に話に集中し直せるようになる。

⑤自分のボスの癖を三つ説明できるか
→できない

  • 今は個人なので、前職の社長を思い出してみたが、すぐには出てこない。

  • 表出する行動(癖)そのものではなく、そこから推測される精神状態などを見ている気がする。社長の性質を一言でいうと?ならすぐ言える。

⑥カウンターに座るのと対面どちらが心地よいか
→対面

  • カウンター(横並び)だと以下のデメリットがある。

    • ずっと横を向いていると首や頭が痛くなる

    • 表情がよく見えない

    • 体臭や香水が気になりやすい

    • 身体が触れるおそれがある(食事中の腕とか)

コミュニケーション

①自分の話の途中に割り込まれることは気になるか
→そうでもない

  • 割り込まれること自体は嫌ではないが、自分が話していた内容を忘れてしまうので勿体ないと感じる。

  • なので、割り込んで話し終わった後に「で、さっきの○○の話はなんだっけ」と思い出させてくれれば問題ない。

②何かに没頭している時に話しかけられるとどの程度嫌か
→内容によるが、そんなに嫌ではない

  • 仕事が増えることで焦ったり、長い話をされて「で、何をしてたんだっけ」となるのは少し嫌(すごく嫌ではない)。判断をする必要のない短い話、あるいは今やっていることに対するアドバイスなどなら全然問題ない。

  • 普通に聞こえなくて無視する可能性はある。聞こえれば切替はできる。

③権力が上の人間と、下の人間と話をしている時自分の態度はどの程度変わるか
→権力ではなく、相手の性質によって接し方を変える

  • 無益な悪感情を避け、より円滑に物事を進めるため。

  • 「変えるぞ」と思って変えるのではなく、ほぼ無意識に変わる。

  • あくまで一人一人の性質が基準なのだが、「権力を持つ人にありがちな性質」や「権力を持ったとき使うと便利な性質」はあると予想される→それらは権力者の共通性質として捉えられる→権力を基準に変えているように見えることもありそう。

  • 自分にとって重要な情報を持っていたり、つながりを持つことに明らかなメリットがある人物は権力や影響力を持っている場合も多いので、それで態度を変えているように見えることもあるだろう。

    • ただし「自分にとって重要人物かどうか」は初見ではわからないし、人生何がどうなるか予測できないので、実害がないかぎり誰であっても丁寧にはする。

④子供と話すのは好きか
→身近に話せる子どもがいないので分からない

  • 少ない経験から予想すると、たぶん嫌いではない。

  • 二十歳くらいのとき、自分が通っていた習字教室で師匠の手伝いをしていたことがあり、幼稚園〜小学生に少し教えていたのだが、その時は5歳の子に非常になつかれた。

⑤相手に対し通じる単語に置き換えることは頻繁にやるか
→常に自動でやる

  • これは嫌な人はかなり嫌がるだろうが、業界用語などだけでなく、相手の知性のベクトルや性質に応じて、使用する語彙や知識(例え方)が変わる。

    • メールだけだと性質がよく見えないので、書き方はあまり変わらない。実際に会ってある程度会話をすれば、どのような人物かわかるので、それに沿うようにする。

  • 自分と似たベクトル&同じような前提知識や思考経験をもつ人には、考えたことを変換せずそのまま垂れ流しても通じるので気持ちがいい。その究極が夫。

    • 変換して話すのは、嫌ではないし疲れもしないので、安心してください。

①誰にも言えない欲しくてしょうがないものは何か
→性別の概念をもたない身体と、それが当然に存在する世界
→あるいは、すべての存在がなくなった「完全状態」としての宇宙(の外側を含む)

  • 前者は性別違和に関するもの。私は性自認が「ない」のだが、性別のない肉体とは具体的にどのような形なのか、自分にもわからない。しかし、もしそれが手に入れば、絶大な「しっくり」を経験できるだろう。

  • 後者は哲学的思想。生の苦しみとは、存在がその存在としての境界線を持たされていることから始まる。

  • 誰にも言えないどころかインターネットに大開陳してるが、ええんか?

②権力と影響力のどちらが欲しいか
→自由を毀損しない程度の影響力

  • 事業をコントロールする権利と決裁権をすべて得るという意味で、権力を求めて独立開業したといえなくもないが、この問いは一般的な意味の「他人に言うことを聞かせる権利」だろう。

  • 「権力を使って、むりやり同意していないことをさせるのはダサい」という、アニメやゲームからの影響がある気がする。

  • なりたいRPGのキャラは「ストーリーで3回ほど主人公の前に現れ、重要アイテムをくれる謎の旅人(エンディング後に戦闘可能、まあまあ強い)」。

③羨ましいと思う相手が持っているものは何か
→他人をうらやましいと思ったことがない

  • 「自分にないものを持っていてスゲー!」という意味なら、以下のとおり。

    • 人当たりのよさ、場を和ませる能力、相手に味方だと思わせる態度

    • フィジカル的な強さ(スポーツ選手、山岳探検家など)

    • 数学的センス、音楽の才能

④欲しいと思った時素直に言えるかそれとも言えないかまたは言い換えるか
→めちゃくちゃ言う

  • 「え?言えない人がいるのか?」と思ったが、よく思い出してみたら、自分も子どもの頃は大人の顔色をうかがって言えないこともあった。小学校高学年くらいから言えるようになった。

  • 本当にほしいものは自力で手に入れないと意味がないと思ってる節があるので、「ほしい」というより「今度買おう」。

    • 買ってもらう文脈でも言う。プレゼントしてもらうときは、買ってくれる人に同行して「これがいい」と指定したい。気に入らないものをもらうくらいなら現金の方が嬉しい。

  • 新入社員一発目の飲み会で、一人だけコーヒーフロートを堂々と頼んだ。

    • せっかくメニューが色々あるのに、なぜ生ビールと烏龍茶の2択なのか意味がわからない。

  • 子どものころ、母親に「夕飯なにがいい?」と聞かれて「なんでもいいよ」と言ったら「なんでもいいが一番困る」と怒られ、それ以来「夏野菜カレーがいい」「ぶりの照り焼きの気分」などと毎回具体的に注文し続けてきたのが影響していると思われる。

⑤何かをあげてお礼を言われなかった時どの程度いらいらするか
→違和感は覚える

  • お礼っぽい反応(喜ぶ、いいものだと評価する、使うタイミングを言うなど)があれば「ありがとう」がなくてもあまり気にならないが、違和感は覚えるだろう。

  • あまり気に入ってもらえなかった場合は「メルカリで売っていいよ/それも面倒なら引き取るよ」と言う。そこから「じゃあ何が好き?」「嫌いなものの傾向は?」などとインタビューが始まり、この人物の情報が追加された!次からは大丈夫だぞ!となって(私が)満足する。

テリトリー

①自分のものが勝手に使われた時に気になるかならないか
→意外と平気

  • 一読して「そりゃ気になるだろう」と思ったが、前職場で勝手に道具を使われた時や、専門学校で椅子を使われたりした時のことを思い出したら、平気だった。

  • 身体から距離がある文房具とかならいいけど、服や帽子を着られたら嫌(嗅覚過敏だから他人のにおいを付けたくない)。

  • 会話の必然性が生まれるのでちょっと嬉しいまである。

  • さすがに毎回借りられまくりなら「自分の買えよ」とはなる。

②浮気されたとき、恋人と浮気相手のどちらにより怒りを覚えるか
→たぶん恋人

  • そういう状況になったことがないが、たぶん8:2くらいで恋人。「おまえはそーゆーやつなんだな、わかったぞ」という感じ。

  • 浮気相手に対しては「まあこいつは魅力のある人間だから、君がいいと思うのもしょうがないとは思うがねぇ…しかしねぇ…」みたいな感じ。

③たまにちゃんと生活できているか心配をする相手は何人ぐらいいるか
→0人

  • おじいちゃまが寝たきりになったときは、さすがに不安だった。そういうレベルにならない限り、他人の心配はしない。

④家に友人を招いたとき、友人が勝手に別の友人を連れてくることは許容できるかできないか
→家に夫もいるかどうかと、「別の友人」による

  • 家に夫もいるときは、夫は知らない人と話すのが苦手なので、予想外の人間が来ることは許容できない。

  • 家に私だけで、「別の友人」を私が知らない場合、結構いやだな〜と思う。早く帰るよう仕向けるか、外出遊びに変更する可能性がある。もし嫌なやつだったら「家が汚れた」と感じ、換気までするだろう。

  • 家に私だけで、「別の友人」を私が知っている場合、許容できる。ただし食事の準備は余分にしていないので、外で買ってこさせるし、ついでに何かをおつかいさせる。

やってみての感想

自分で言うのもなんだが、こうみるとかなり個人主義的で好き嫌いの分かれそうな人間だ。でも、一部に嫌われるくらいのほうが面白い。小学校でクラスの女子にハブられたときも「自分の意志がないやつらと一緒にいるくらいなら、一人でいるほうがましだ」と思っていたのだから。

全体を通してみると、物事に対して「理解や納得すること・解決すること」を前提に置いているように見える。世間話や悪口は基本的につまらないが、逆にいえば、そこから具体的な解決策や良い知見が得られる場合は面白く感じる。話の内容というよりは目的や知的好奇心が大事なのだろう。

一応「取扱説明書」として書いてみたが、ひたすら自分語りをしただけのような気もする。これを読んでなにか私の扱いが楽になったりはするのだろうか。まあいいか。何か思いついたら追記・編集します。


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