♯001 家族が精神疾患かもしれない……まずはどこに相談に行けばいいの?

弊社への問い合わせで、意外と多いのが上記のご相談です。このようなご相談には、まずは主管行政である「保健所」(または「精神保健福祉センター」)に、一度はご相談に行かれることをお勧めしています(家族が当事者本人と別居している場合には、家族ではなく本人の住居地の保健所が管轄となります)。

保健所管轄区域案内(厚労省HP)

「行政は何もしてくれないでしょう」とおっしゃる家族もいますが、保健所には毎日、相談が殺到しています。その中で、具体的なアドバイスや支援を引き出したいのであれば、以下の【2つの鉄則】を抑えておきましょう。

★鉄則① 本人と家族をとりまく「事実」を正確に伝える。

家族の相談ではついつい、「自分がいかに辛い思いをしてきたか」という話ばかりをしてしまいがちです。もちろんそれにより気持ちが整理できることもありますが、具体的解決には結びつかないため、「話は聞いてもらえたけど、何の役にも立たなかった」という結果になります。

短い相談時間の中で、本人や家族の窮状を理解してもらうためには、事前に最低限の情報をまとめておくことです。そうすることで、先方からのヒアリング(聞き取り)にもスムースに答えることができます。以下は、参考例です。

本人に精神疾患を疑う症状や状況があるのであれば、具体例をまとめておき、専門家に伝えます。弊社への相談事例では、家族はいわゆる「社会的ひきこもり」と思って相談に来たが、よくよく本人の様子や生活ぶりを聞いてみると、精神疾患の疑いが見えてきた…ということが、よくあります

参考までに、精神疾患である可能性を見極めるためのポイントを、以下に掲載します。

もし可能であれば、本人の生活状況を写真に撮ったり、幻聴と思しき会話を録音したりしておきましょう。それらエビデンス(証拠・根拠)があることにより、行政機関や医療機関は、精神疾患の有無も含め現状を把握しやすくなります。

なお、記録には日付(年月日)を入れておくことが重要です。そこで弊社では、家族の日々の出来事を記録できる専用ソフトの活用をお勧めしています。具体的活用例については、「記録こそが家族を救う!~専門機関へのアクセスを可能にし、誤診を防ぐ」をご参照ください。

★鉄則② 「どんな助けを求めているのか」を簡潔に伝える。

悩んできた期間が長いほど、家族としては「すぐに解決してほしい」「誰かに丸投げしたい」と考えてしまいがちです。しかし、民間企業ならともかく、行政機関に「すぐ」の解決を求めても、無理であることがほとんどです。

行政機関の支援を受けながら解決を目指すのであれば、「一歩一歩」積み上げていくしかありません。そのためには、漠然と「困っているから助けてくれ」「どうしたらいいのか」と相談するのではなく、「何に困っているのか」「緊急で解決すべきことは何か」「どうしたいと思っているのか」「そのためにどんなアドバイスや支援が必要なのか」。それらを家族が筋道をたてて立てて相談することで、専門家から得られるアドバイスや支援は、より的確なものになります。

以上、行政機関を始め専門機関に相談に行かれる際には、ぜひ上記【2つの鉄則】①本人と家族をとりまく「事実」を正確に伝える、②「どんな助けを求めているのか」を簡潔に伝えることを実践してみてください。


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