面接（註1）について。

Aちゃんが言うには、女の子には優しいらしい。
新入寮生の女の子のIとYKの受けた印象は、わたしのとは少し違うようだ。なんとも丁寧というか謙虚というか、遠慮がちな真面目な印象を受けたんだけど、彼女らはもっとふてぶてしいというか、自己紹介しても2秒くらいしんとしてからおもむろにわざとらしくゆっくりと拍手をするとか、芸をしてから以下同様とか、そういう意地の悪さを感じたみたいだ。

Kくんによると、にらみ役というのもいるらしい。ただ黙って、新入寮生をにらんでびびらす役の人。暗くしてろうそくを立てて、あんまり表情とか見えないようにすることも、同じだった。彼はそれを、最初にびびらすというかびしっと決めるというような感じに説明してて、「儀式だからね」という言葉を使った。

わたしが、面接が真面目で謙虚だったという話と、丁寧語使ってた、という話をしたら、Kくんがえーーー、と言った。どうやら他の人の時は（？）違うみたい。KくんかAちゃんか、どっちかが、みんな2年生だったんじゃないの、と言った。Aちゃんは、入銓委員みんなトーコより若いもん、と笑った。

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A3に入ってた女の子のIMさんが、個室がいいと言ってA5に移った。上級生の対応は、本人最優先みたいな感じで、すごく気を使ってた。

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pm8:00より部屋（註2）紹介。今年は部屋を選ぶ期間を長くするらしい。明日から、変更の受付をするそうだ。

共用棟に集合。電話の前あたりに小さいステージくらいの大きさになる壇を置いて、その向かいに畳を敷いてある。畳には新入寮生が座って、けっこう共用棟床面積いっぱいくらい。その周りの方に立っているのが、おそらく上級生。上級生はB棟寄り、事務室の前あたりと階段周辺と壇に向かって左、F棟入り口付近に引いている。あとは壇の真ん中のあたりに少し。

壇の上では、各部屋の代表者がまず自己紹介をして、その後部屋の紹介。焼酎の一気あり（※欄外記：焼酎は多分SS（サッポロソフト）。4Lサイズで、それが紹介の終わった時にはほとんどなくなっていた）。学食の豚汁用椀か丼物用のどんぶりが使われた。なみなみとは入れていないと思う。「ガッツリやれ」のコールがかかるとなみなみ注ぐんだけど、その時は注ぐのに結構時間がかかるから、他の時はそれほどたくさん注いではいない。

部屋紹介に来なかった部屋は、たしかB4、B5、C4、C5内、あとEだったかDだったかの1部屋。後でパンフを見て確かめよう。

1年生は紹介に見入っていたようだ。つまらなそうではなかった。リラックスしている訳でもなかったけど。新しいものに対して、真面目に見ている、という感じ。後ろ左側の方に和太鼓があって、自己紹介の合いの手に叩いていた。

終了後、酒話会に続く。キクチは不参加。

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（註1）面接についての記載はこちらの続き。（https://note.mu/toko_kikuchi/n/na38be9e3bcd1?magazine_key=me3843a2ea863）

（註2）恵迪寮の建物はA～Fの6つの棟と中央の共用棟Gからなり、寮生はA～Fの1～5階で暮らす。Fは大学院生と留学生の棟で、自治会には加入していない。恵迪寮の居住・グループ単位「部屋」は居住する場所の名前で呼ばれており、アルファベットが棟名、数字が階数。ひとつの階は「フロア」と呼ばれ、フロアはさらに中央の階段を境に2分されて、「内側」「外側」と呼ばれる「ブロック」に分けられる。「B4」だと、B棟の4階。カバー画像参照。

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【寮と飲酒について】

大学における飲酒についてわたしは多くを語るつもりはないですが、この時代は、大学内でもよくお酒が飲まれていた時代でした。わたしは文化系のサークルでしたがそれでもコンパでよく飲みましたし、大学祭でもお酒は出た。寮や体育会系の部活などは、その機会や量についても顕著に多かっただろうと思います。

時代は下り、いくつかの社会問題も起こり、現在では多分、大学における飲酒については大学側も学生側もかなり慎重な厳しい姿勢が一般的だろうと思います。

このフィールドノートでは、しばしば寮での飲酒シーンやお酒に関する言及が出てきます。現代の感覚では（ちょっとやばいんじゃねぇか）と感じる場面もあるかもしれません。ですが、そのことについては特に注釈を入れず、当時の記載のまま書こうと思います。