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「できる」ってとってもカラフル

初めまして。2020年の夏から東京サドベリースクールでボランティアスタッフをしている大学生です。

今日は、私がなぜボランティアスタッフを始めたのか、お話したいと思います。

私は数年前まで、塾講師のアルバイトをしていました。

生徒に、解けなかった問題が解けるようになる面白さを伝えることにとてもやりがいを感じていました。

しかし、中には親に言われてしょうがなく塾に通ってくる子どもや、どうしても勉強が苦手で劣等感を持っている子どももいました。しかし、どんな生徒にもそれぞれ得意なことややりたいことがあります。

だとしたら、それを伸ばすべきだと思っていましたが、塾は学力を伸ばし、テストの成績をあげることで子どもの将来を育む場所だったので私のやりたいこととは合いませんでした。

断っておくと、私は生徒として塾にいるのはとても好きでしたし、あっていたと思います。ですが、役割が変わり、先生として関わる塾には合わなかっただけの話です。

そんなときに出会ったのが「東京サドベリースクール(TSS)」でした。見学に行くとそこには好きなことをして伸び伸び過ごす生徒の姿がありました。自由に過ごしていた生徒たちも、ミーティングの時間が近づくとさっと使っていたものをしまい、別の部屋に移動します。

そこでは生徒一人一人が自分のできるやり方で話し合いの場をつくっていました。もちろん、できることには差があります。しかし、挙手で賛成か反対か示すだけでもミーティングに参加する意味はあります。

在籍が長かったり、年長になってくると、脱線した話を戻したり、意見が言いやすいように質問の仕方を工夫するなどして、話し合いの進行を担っていました。

これを見て、「ここまでできていないといけない」といった画一的なものではない「サドベリーでの学び」にとても共感しました。

サドベリーで得られる学びは、たぶんとてもカラフルです。その子が何を感じて、どんなふうになろうとするかで、全く別の色になっていくのだと思います。巣立つときに、「みんな九九が言える」とか「漢字が何個書ける」とかはないけれど、生徒たちが持っている色をどこまででも濃く、鮮やかにできる可能性がある場所なんじゃないか、と思っています。

そんなこんなで(?)今では週に一日、ボランティアスタッフとして東京サドベリースクールで過ごしています。

サドベリーには私のようなボランティアスタッフが他にもいます。

毎日会うわけじゃない絶妙な距離感の大人と関わることで、生徒たちの人間関係の幅が広がればいいなと思いながら、日々を過ごしています。

(ボランティアスタッフ)

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