夢2

切り立った崖から

虚空に身を任せた私は考えた

これは現実?

そう

これは現実・・・

なんかじゃない!

汗びっしょりになりながら

私は目覚めた

ここは会社だった

疲れてついウトウトしていたのだ

やはり私には妻がいた

そして

目の前に

出会ったばかりの頃の

あの秘書課の女

「相談したい事があるので、お食事でもご一緒願えませんか?」

それがこの女との始まりだった

自分が殺人犯として

指名手配される夢よりも

もっと恐ろしい夢

それを見る事になる

この女との始まり

「別に、構わないけど」

私は書類を片付けながら

何気ない振りで女を見た

妻を愛しているのに

なぜ、この女と・・・

「悪いけどやっぱり、力にはなれない」

もうすぐ終業時刻

今日は妻に花でも買って帰ろう

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