40人弱の会社がカルチャー浸透のためにおこなったこと
こんにちは!株式会社BLAMの執行役員のひらやまです。
普段はクリエイティブ本部の本部長とし、組織デザイン・ブランド向上・カルチャー浸透をしたり、
複業マッチングサービス「カイコク」のPM・UI/UXデザイナーをしたりしています。
昨年会社のリブランディングを行ってから、さらに新しいメンバーも増えました。経営陣の声が遠くなるかもしれない、カルチャーを伝播するのが「人(古参)」だよりである限り属人化がより進むと考えていました。
リブランディング最中に役員になった私でも、あ、そうだったの?!ということもまだあり、カルチャーを理解するときに時間をかけないと周りとうまくいかないかもしれない状況があるんだと気づきました。
しかもそれは、説明されると納得できるいいカルチャーなのに、です。
ということは、新しく入ってきてくれたメンバーはなおさら不安な状況かも、、?浸透すること自体が難しいのかも、、?と。
今回は、そんな時間/経験/ひと任せの状況にならないよう、カルチャーを浸透させるためにカルチャーブックを作った話をします。
リブランディング経緯はこちら▼
今までインナーブランディングのためにした実施施策一覧
ちなみに、私が主にインナーブランディング(カルチャー浸透)のためにやってきた施策は下記です。
ブランドコンセプトの策定 vol.1(2020.2)
コンセプトというより、現状を把握し解決しなくてはいけない空気を認知してほしい、その上でコンセプトという言葉の力を実践するため
ブランドコンセプトは「新陳代謝」カルチャー浸透のためのプロジェクト発足(2020.3)
実行をし続けるための仕組みづくりは何かを模索するため
→ 強制的な部分もあり、気持ちがついてきていないメンバーも…カイコクリニューアル(2020.10)
第一はサービスのためでもありますが、デザインの力が社内で浸透していなかったため変わることを実感してほしかったためプロダクト本部を発足(2020.11)
デザインや開発領域の価値向上のため会社のブランドコンセプト再策定 vol.2(2021.4〜)
組織が変わり、雰囲気が変わった結果、よりポジティブで応援できるようなコンセプトに変えたかったため。
ブランドコンセプトは「全員がキーパーソン」会社のリブランディング(2021.9〜)
ブランドコンセプトvol.1 当初からの念願のもの。
会社の「らしさ」をより強力に表現するためミッションを体現したハタラクデザイン部(PJ)の発足(2021.9〜)
リブランディングを経て、これからであるということを示したかった
(BLAMのミッションは「ひとりひとりのハタラクをデザインする」)
と、いろいろおこなってきましたが、どんな時も誰かが少ししんどくなったり、追いつけていなかったり、という状況が続きました。
これでは、今回の「全員がキーパーソン」というコンセプトの期待を裏切ってしまうことになるし、「ハタラクを叶える」は人それぞれでいいのに形を決めつけていることになっている….
どこで上記の後ろ向きな状況に陥ってしまうのか。
整理してみたところ、理解・共感について極端に少ないことがわかりました。
理解・共感が少なくなるとどうなるんだろう?
入社して間もなく、突然のハタラクデザインアンケートの記入を求められ強制的にアップデートをする状況や、日報のフィードバックから、知らなかった事実を知る状況など、
新しく入ったメンバーからすると、何がタブーで何が賞賛されるのかわからないながら過ごす毎日を送ることになっている状況なのではないか…
また、フィードバックをする側のリーダーレイヤーが増えたこともあり、そのメンバーが理解・共感が薄い状況だと部署・人の思想や今までの経験からを頼って、言ってることが違う現象が発生する状況も起きうるはずだ…
そうすると熱狂に置いていかれて自分は会社と合わない…となるのではないかという仮説を立てました。
カルチャーブックを作ったのはなぜ?
そこで、理解・共感を補うためにはどうしたらよいかと調べたところ、日本でもありますが、特に多様性がより求められる海外ではカルチャーを明文化するカルチャーブックなるものがあることを見つけました。
「全員が主人公」ではなく「全員がキーパーソン」という言葉にしたのは、文化や仕事に対するモチベーション・価値観がそれぞれであってもいい、だけどあなたは会社を変えらえれる期待の人であるということを伝えたかったのです。
BLAMには、わたしも含めどんどん新しい職種の人や、バックグラウンドが違う人がいます。(クリエイティブ本部は、私以外、全員未経験スタートです)
その人に、「やってたらわかるでしょ?」「わからないなら聞きなよ」と求めるのは、窮屈かつしんどい思いをさせていたかもなと。
もちろん積極性は大事です!
が、積極性を持てるのは多少会社の人となりがわかったり、愛着を持ったり、そういう会社への好きが集まらないと動くモチベーションがわからないと考えています。
思えば、私も代表の杉生と何かのきっかけで話した時に、「なんか落ち着くな(ぼー)」から「いいよなこの会社!」に変わって動けたことを思い出しました。
伝える人が増えたからこそ、改めて文化を言語化できるカルチャーブックを作りました!
そんなこんなでカルチャーブックが完成!(カルチャーブック読みたい人はこちら)
そしてそれがこちら!どどーん!
では、具体的に、このカルチャーブックを作るにあたり、何を目標に置いたかをお話しします。
カルチャーブックの目標
想像ができ、これを読んだその時から行動ができるように
メンバー同士のフィードバックをするハードルを下げられるように
(ほめるのが苦手な人はほめるハードルも下げられるように)「全員がキーパーソン」を見た目でも感じられること
カルチャーをブラッシュアップするときの土台になること
あくまでもインナー向けだが、BLAMのカルチャーに共感する人を増やすこと
1.想像ができ、これを読んだその時から行動ができるように
BLAMには、通常だと使われている言葉でも、できるだけ使わないという言葉があります。
それは、入ってきた時に使っちゃだめだよと言われて「そんなつもりじゃなかったのに…!」と思わぬ恥をかく結果になってしまうし、伝えていなかったこちら側もすまぬ!>< という気持ちでいっぱいになるので、言葉については必ず盛り込みたいと考えていました。
これがカルチャーブックを作りたいと思う出発点でした。
その他B-rootsなど、ある程度抽象化をするわけですが、
それが具体的にはどういうことをよしとしているの?が入社して浸透するのに時間がかかるので言語化しました。
2. メンバーへフィードバックするハードルを下げることができるように
社内では、基本的に優しい人が多いのですが、優しいことが指摘しないことではないと思っています。
相手のために時には指摘することが、最終的に感謝され、その人にとって優しい人になると思っています。
これも相手のためを思って、自分自身の生身の言葉で伝えるのはかなり体力が必要ですし、相手のためと伝えて自分のことをしてしまう人もいるかもしれません。(いつも私も自分のために言ってないよな?と戦っています。)
そのような状況を少しでも楽になれるよう、
そして指摘を受ける側も、できるだけ改善したいと考えてくれていますが、それが一体何に紐づくのか?という納得感があると行動が早くなるのではと思い、コミュニケーションの架け橋になるコンテンツを作りました。
3. カルチャーをブラッシュアップするときの土台になること
頻繁にこれはあなたが変えていくこと、これからもカルチャーは変わり続けること、と伝えています。
それはBLAMのコンセプトである「全員がキーパーソン」であることと、
今後もブラッシュアップするつもりの土台だからです。
バージョン違いを楽しめるようになることも楽しみにしています。
4. 「全員がキーパーソン」 を見た目でも感じられること
私はXジェンダーでマイノリティで、男女ではなく人間で見ることが多く、男女どちらも選択することに違和感があります。
そのため、女性や男性という区別をわかりやすくつけないでほしい、性別での役割分担はキーパーソンに関係ないのでなくしてほしい、と「あなたという人間がキーパーソンになる」によりフォーカスできるようにしました。
そして、今はメンバー内で日本国籍(私はもともと日本国籍ではないです)の人が大半を占めていますが、いずれ来るキーパーソンに疎外感をうみたくないので、そこも気をつけました。
また、今までのコンテンツも全て協力してもらえなければ難しかったのですが、私はグラフィックが弱いため、絵が思い浮かんでも簡単に具現化できず、そして自分のミッションとも離れていて、形にできないことに悔やんでいました。が、そこはコミュニケーションデザイナーの福ちゃんが、見事にブランドの力を拡大してくれました。(本当キーパーソンだなとしみじみ…)
そんな福ちゃんのnoteはGW明けに公開されますのでお楽しみに!
5. あくまでもインナー向けだが、BLAMのカルチャーに共感する人を増やすこと
私は就職活動をまったくうまくできなかった組で、そもそもリクルートスーツが嫌いだったのが7割、実際入ってもいないし、サイトのビジョンが何言ってるかわからないのにどうやって志望動機が書けんのよ?!が3割でした。(履歴書まじめに書いたのは1枚だけ)
結果的に本当いい人に出会って、紆余曲折あり今BLAMにいるわけですが、採用の応募ハードルは、本当にどうにかならないのかなって思っています。
そして、入る前からかなり具体的に想像できるようにして、お互いのミスマッチというのが減ったら、みんなが時間を集中できるのではないかなと思いました。
そんなわけで、これからBLAMでキーパーソンになってくれるであろう人たちにも向けて作成しましたし、この記事を書いてみました!
BLAMでは、ずっといい出会いを見つけるため採用募集をしています。
興味があったらぜひお話ししましょう!
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