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「インボイス署名受け取り拒否」についての心理学的リスク

 先ほどTwitterを拝見した際、インボイス廃止を求める署名の受け取りが、岸田総理に拒否されたとの情報が出回っておりました。
 私も現政権に対して疑問が多く、自身は自民党以外の党を支持しております。

 しかし、思う所がありましたので、この記事を書き込んでおります。結論として一言いうと、

「まずは落ち着いてくださりませんか」


 私も、インボイスの施行に対して懐疑的です。ですが、今回はこの「署名が拒否された運動」の方も同じく疑わしく思います。

 筆者は偉い人間ではありませんし、賢くもありません。ですが、ちょっとした危機感を抱いたので、書き込ませていただきます。

 緊急で書いておりますので、駄文・悪文失礼します。





まずは落ち着いてください

 今回の問題について、いくつかの疑問点を挙げていきます。


1.署名者50万人と日本人口1億2000万人

 まず、岸田総理が50万人ほどの署名を拒否されたとのことですが、数を見誤ってはおりませんか?
 確かに、50万人は多いですが、日本国民は1億2000万ほどおります。もしこの人数比があるにも関わらず、すでに施行予定の制度が覆ってしまっても良いのでしょうか。
 もし、覆ってしまうようなら、民主主義が揺らいでしまいませんか。

 これに対し、「別に受け取ることと、制度の廃止は同一ではない」と指摘されるかもしれませんが、それは正しいです。

 しかし、もし受け取ったとして、その後に音沙汰もなかったら、当然「国民の声をないがしろにした」と主張する方が出てくるでしょう。
 すなわち、受け取ることと制度の廃止は、実質的に同等なのではないでしょうか。



2.そもそも岸田総理のスケジュールは?

 また、時間帯に関する疑問も出てきます。私が拝見した限りでは、「夜に旗やプラカードを掲げた人々が集まっている写真」しか見つけられませんでした。

 これは私の探索不足かもしれませんが、そもそも岸田総理にとって就労時間外か忙しい時間帯だった可能性もあります。つまり、受け取りできない時間だった可能性です。

 総理も暇人ではありません。スケジュールがビッシリ詰まっていて、急がなくてはならなかったかもしれません。

 

 加えて、署名を渡すにあたり、予定を取っていたのでしょうか。建物の柱から唐突に出てきて包囲を始める記者団のように、スケジュールを確認せぬまま、突撃した可能性もあります。

 その場合、安部元首相や岸田総理を狙った襲撃が起こって間もないこともあり、総理も警戒なされた可能性も十分にあります。

 もしそうならば、受け取らないのも無理はないでしょう。



3.どんな署名だったの?

 そもそも、どうやって署名を集めたのでしょうか。もし、手書きだったとしても、偽名はいくらでも書けます。そのため、住所などの情報を加える必要があります。

 また、インターネットであるならば、名前・住所+αはしっかりと記入されているのでしょうか。手書きと異なり、筆跡がないため、「ただ一人の日本国民」であることを主張するのが難しいと思います。
 もし、グーグルformなどにて、アンケート形式で集めたとすれば、グーグルアカウントはいくらでも作れるので、正当性が下がります。

 手書きでも同様に「ただ一人の日本国民」だと断定するのが難しいでしょうし、もしそれを見逃すならば、「日本国民以外」の声を聴いてしまうことになってしまいかねません。



心理学的なリスク

 今回の騒動だけでなく、様々な状況で一つだけの情報を鵜呑みにしてしまうと、社会で生きる上で大きなリスクになりかねません。


1.一回でもそう思ってしまうと

 人間は一回でもそう思ってしまうと、思考がずっとそのステレオタイプに引っ張られてしまうことがあります。

 血液型診断が良い例です。A型は几帳面だと言われると、A型の「几帳面っぽい特徴」だけを頭に浮かべてしまい、「確かに!」となってしまいます。
 この瞬間から、この情報が「ステレオタイプ・偏見」として頭に刻み込まれ、逆に「几帳面だからA型」という思考も生まれてきます。これは「確証バイアス」と呼ばれるものでもあり、「そういう特徴」だけを目で追い、決めつけてしまいます。


 これは今回でも当てはまります。岸田総理に「増税!増税!ばらまき!ばらまき!」なイメージはありませんか?実はこれも同様です。

 一応申しますが、私は岸田総理を支持しておりません。正直、支持できない行動もあります。
 しかし、是々非々で判断すべきです。良いものは良い、悪いものは悪い。そうでなくては、「本当に清廉潔白」な人間しか生きる資格がなくなります。

 「ばらまき」と呼ばれますが、「円借款」をご存じでしょうか。私の専攻は物理学なので、経済・政治には無知無学です。しかし、むやみやたらに海外支援をしてないのでは?と思っております。

 円借款は外国に低金利で円を「貸し付けた」ものです。(間違っていたら、申し訳ございません。)海外支援の名目ではありますが、無償で提供している物ではありません。
 そして、別に今年から始めた制度ではないと思います。つまり、これまでの海外への融資で儲けた分もあるのではないでしょうか。

 確かに私にも内政への不満はございます。しかし、岸田総理の外交面では悪いことばかりではないですし、むしろ良いところもあるでしょう。

 岸田総理の悪い部分だけ見て、「あの人は悪いことしかしない」というステレオタイプをもってはおりませんか。もしそうだとしても、それは悪いことではありません。
 人間は往々にして周囲の情報に囚われがちです。ちょっと肩の力を抜いて、休憩してくださりませんか。



2.一回でもそう発言してしまうと

 人間には「一貫性」というものがございます。

 例えば、「私は環境保全に関わった人間だ」という情報を手にすると、それが「私は環境保全に関心のある人間だ」に変わり、いつしかそれが自身のアイデンティティになることがあります。

 これは、人に依頼をする際に小さな要求をのませれば、次により大きな要求をのんでもらい易くなる、という「フット・イン・ザ・ドア」なる交渉術の原理として解説されます。

 つまり、自分が「そういう考えを持った人」というアイデンティティを持ってしまいます。これが運動や学問であればよいのですが、宗教の洗脳に使われる技術でもあります。


 つまり、今回の件に関しても、「岸田は悪い!!」とSNSで発信したり、他人に発言したりすると、「自分は岸田を憎むやつ」というアイデンティティが確立されかねません。これが形成されると、岸田総理の悪い部分しか目に入らなくなります。

 何度も申し上げますが、私は自民党も岸田総理も支持しておりません。しかし、是々非々で議論しなければ、賢い国民ではあり得ません。

 心当たりがあれば、自身の幸福を第一に考えてはいかがでしょう。少しネットから距離を置いて、家族や趣味に目を向けて落ち着いてみてください。
 何度も申し上げますが、人間とはそんなものです。あなたが気負う必要はありません。



最後に

 駄文ばかりでしたが、主張したいことは、

 「どうか落ち着いてほしい」

ということです。変に心を煩わせてモヤモヤしても、自分が苦しむだけです。行き場のない感情を、他人を罵倒する方向で解消しようとすると、エスカレートしてしまいかねません。

 一人のバカからのお願いではありますが、どうか落ち着いてくださりませんでしょうか。我々国民が冷静で賢くなければ、政治家も賢く成り得ません。
 どうか心のどこかに留めておいてくださりますよう、お願い申し上げます。

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