科学的根拠ってなに? 3/3(後編) 科学って本当に正しいの?
「今の科学」は正しいのだろうか。それを考えて行こう。
今回は後編なので、タイトル3を扱う。
科学的根拠ってなに? 1/3(前編) 「証明」ってどういう意味?
科学的根拠ってなに? 2/3(中編) 「わからない」は専門用語?
科学的根拠ってなに? 3/3(後編) 科学って本当に正しいの?
注意
以下の3点に注意してください。
筆者は物理を専攻しているが、専門家ではない
荒唐無稽
変な話題
それらが大丈夫な方はお進みください。
1:科学的に「正しい」とは?
では中編の事を踏まえると、科学的に正しいとはどういう意味だろうか。それは「現状正しい」ということだ。
「今の科学」が間違っている可能性を否定できないため、「今の科学」から導かれた説明を「『現状』正しい」と考えて扱うしかない。
つまり、市販薬の有効性も、ワクチンの有効性も、あまつさえ読者が毎日食べている物の安全性も、すべて「現状正しい」のだ。
もしかしたら、明日には「毎日の定番メニュー」に大量の発がん性物質が入っていた事が明らかになるかもしれない。
こう考えると、「今の科学」の正当性を疑ってしまうだろう。
しかし、何の問題もない。
なぜなら、科学とは元からそういうものだからだ。
科学者でない者が勝手に正当性を妄信しただけに過ぎない。すなわち、安全性を妄信する「科学神話」だ。
医学・薬学が物理学・化学・生物学の基盤によって飛躍的に発展したことで、近代では信じられなかったほどの医療を提供できるようになった。
また、衛生管理も徹底したため、変な病気になることが減った。農薬や水道整備で不作が減り、餓死したりする者も減った。輸送技術の向上によって、様々な食べ物にありつけるようになった。
つまり、恵まれすぎて「安全なのが当たり前」と思っているにすぎないのだ。
2:科学者の役目とは
最近では新型コロナワクチンの後遺症について、物議を醸すことがあるだろう。
個人的にはとても気の毒で、どうにか救ってやれないものか、と心を痛めてしまう。
しかし、もし私が「科学の番人」として命を受けた場合、その後遺症に対して「何の感情も抱いてはいけない」のだ。
なぜなら、もし番人なら薬による後遺症など、いくつも知っているはずであり、それに優先順位もなく、ただ静観して何が起こったのかを考えるだけになるからだ。
例えば参考文献にあるように、市販の風邪薬を飲んだだけで、失明するほどの症状を患ってしまうことがある。
この記事を見て、
「これは酷い!!許せない!!」
「ワクチンの方が大変!!」
などと語れようか。
科学者はこのような事例を目前にしても、「常に冷静で観察できること」を要求されるのだ。
たとえ、それが家族でも。
3:科学的根拠の真意
ここまで、科学の権威が著しく失墜するような情報ばかりを述べてきたが、だからこそ「統計学」が必要になるのだ。
不適切な相関を見ていないか、誤差は無視できるほど小さいか。このような「検定」を何度もくり返し、何度やっても「概ね正しい」結果が得られるように洗練してきたものが科学だ。
そうして得られた「現状の正しさ」こそが「科学的根拠」になる。
しかし、ここまでやっても、
「絶対に正しい訳ではないが、今のところ異常はない」
程度の存在だ。
これを聞いて戦慄し、科学を恐れてしまう読者もいよう。しかし、安心して欲しい。薬などの後遺症はとんでもなく低確率であることがほとんどだ。
もちろん、それでも怖いだろう。統計学とかいうよく分からない手法で、「安全だよ!安心して!」と言われても信じられない者もいるだろう。
ということで、次回は「どうすれば、『正しく恐れる』ことができるか」を扱いたい。現状の科学の正当性と説かれ、モヤモヤしていると思われるが、科学無しでは生きづらい。
そのため、その科学との上手い付き合い方を考えていきたい。
参考文献
余談
最後まで読んでくださり、誠にありがとうございます。最後は本当にモヤモヤすると思います。
毎回、執筆に時間がかかってしまうので、次回の投稿は来週末になると思います。もし、今回の記事が面白かったら、また見に来てください。
また、何度も申しますが、私は偉い人間ではないので、真に受けないよう、お願い申し上げます。
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