夫婦で意見が割れてしまうことってあると思います。

たとえば、わが家では数年前に娘の幼稚園のために教育移住をしたのですが、そのときに「鳥取県に行きたい僕」と「京都府に行きたい妻」で意見が対立しました。

他にも、「受験をやらせたい妻」と「やらせたくない夫」でわかれるご夫婦や「スマホを持たせてあげたい妻」と「まだ早いという夫」なんてケースもよく家事シェアの相談で出てきます。

夏休みにディズニーに行くか、キャンプに行くかなんて身近なことで意見が別れることだってあるでしょう。

そんなとき、みなさんのご家庭ではどのように話し合っているでしょうか？

今日は、そんな意見の対立を一発で氷解させる「逆プレゼンテーション」というゲームについてです。

▶　対立のシコリは、不理解から生まれる

意見が対立しているときって、相手の意見がクソみたいに（失礼…！）思えるもんです。

そもそも「どっちの意見もイイね！　どっちも理解できすぎて迷うわ〜」という状況の場合は対立なんてしないわけです。
そうではなくて

みたいな犬も食わないような不毛な状態です。

僕はこれまで、本当にたくさんのご夫婦の悩みを聞いてきましたが、正直「結論」なんてどっちだって良いことがほとんどです。
本人たちはもちろん本気ですが、「受験をしないから子どもの人生が終わり」じゃないし逆だってそうです。
そんなことより、そうした議論を通じて夫婦や家族の関係がどんどん悪化していくことのほうが、圧倒的に問題。

大事なことなので、もう一度言います。

意見が対立しているときって、相手の意見がクソみたいに思えるもんです。

そして、それが、相手がクソみたいに見えることが、一番問題なんです。

対立はどっちが勝つか勝負をしていては、ろくな解決をしません。議論に勝っても負けても、結局負けです。
対立はお互いの意見を理解し合って、歩み寄ることで、はじめて建設的な話し合いができるようになる。対立しているうちは、話し合いすらできていないもんです。

そこで、対立状態から話し合いができる状態にするため、お互いをより理解するのが「逆プレゼンテーション」です！

▶　逆プレゼンテーションとは

逆プレゼンテーションとは、相手の意見の立場になって全力でプレゼンすることです。

だいたい、意見が対立しているときって、自分の意見がいかに正しいか、魅力的かばっかり主張しあっていませんか？　それ、無意味です。
自分の意見を強固にするほど、相手の意見を受け入れられなくなり、相手の意見を聞くほどに自分を否定されているような気持ちになるだけ。

自分に優位な情報ばっかりが目につくようになって、やっぱり自分の意見が正しく思えてしかたがなくなる。これを「確証バイアス」と言います。

そこで、あえて相手の意見の魅力をプレゼンするんです。しかも全力で！

たとえば、夏休みにディズニーに行きたいママと、キャンプに行きたいパパで意見が割れたとします。（とりあえず子ども意見は置いておきます）

この場合、パパはディズニーについて調べまくってあたかも自分がディズニーに行きたい派かのようにママにプレゼンします。
そしてママはキャンプについて調べて、パパにその魅力を全力でプレゼン。

通常だったら、パパは「ディズニーかぁ、めちゃくちゃ並ぶし、絶対イライラするし、炎天下は地獄だし、お金もかかるし…」なんて嫌なとこばっかり目に付くでしょう。
ママは「キャンプなんて虫が嫌だし、面倒くさいし、疲れるし」って思うかもしれません。
本当はパパはキャンプ、ママはディズニーに行きたいだけなはずなのに、相手の意見を否定的に見始めてしまいます。だから、それを一旦フラットにするのです。

このゲームは真剣にやればやるほど、どんどん相手への理解が深まり、対立の溝が埋まっていくのを感じることができます。

調べているうちに、妥協点を見つけられたり、新たな魅力に気が付いたり、寄り添い合えたりするようになります。

そして、相手から自分の意見をプレゼンされるってすごく気持ちがいいもんです。「でしょ〜！」って思う。お互いね。

こうして、お互いの対立が打ち解け合ってきたら、自分たちはどうするかを話し合ってみましょう。
ガチガチに対立しているときの100倍、話がうまく進むはずです。

今日も見に来てくれてありがとうございました。
ぜひまた遊びに来てください！

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