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マルジナリアに溺れていいのだ…

自由な書を読み、自由な事を言ひ、自由な事を書かんことを希望いたし喉。                
                     -漱石

2023年1月22日 加筆修正

『マルジナリアでつかまえて』は読書法の本でもある。


 写真は「伏せた」松岡正剛氏の『多読術』(ちくまプリマー文庫)の上に山本貴光氏の『マルジナリアでつかまえて』(本の雑誌社)を伏せて置いて撮った写真です。
(注:他意や何かを“暗示”するものではありません)

 『ライ麦畑でつかまえて』(あえて文字にしてしまった)を暗示させるような、タイトル『マルジナリアでつかまえて』が最近改めて気に入っている。

 理由はいくつか考えられるが、著者の山本貴光氏も何処かで書いていたが、簡単に“ゲシュタルト崩壊”させる言葉「マルジナリア」がなんとも良いのである。

「マルジリアニア」「マルジニアー」「マリーアニア」
様々なゲシュタルト崩壊が“熱力学第二法則”までも想起させる。

 著者は著者自身の「マルジナリアンな性癖」(著者は”廃人“と表現しているが、あえて性癖と表現する)も「ちょっとだけよ〜」ってな感じで披露しつつ、マルジナリアンの大作家の性癖を暴いていくのがこれがまた何とも良い。

 ………
 そもそも、今回そんな事を書くつもりで叩き(書き)出したわけではなかった。

『マルジナリアでつかまえて』が「読書法」の本として素晴らしいと、褒め称え、崇めたてようと叩き(書き)出したのだ。

「書物保存至上主義者」(この本を読み終わった後には、悪魔崇拝者のように聞こえてくる)だった著者が如何に洗脳から解き放たれ、“マルジナリアンの誉れ”(本人は“マルジナリア廃人と言っている)となったかを描かれたドキュメンとである❗️ と言っても良いかも知れない。

先ずは、ペンだ「「マルジナリアン」な著者は「ペンを持たないとうまく読めない」(マルジナリア廃人)と語る。

それも PILOTのHI-TEC -0.25mmレッドだ、PILOTのHI-TEC -0.25mmレッドはデフォルトで必要なペンだ。

 因みに松岡正剛氏はV -コーン推しである。

 また松岡氏の著書の中で「養老孟司氏は2Bの鉛筆でマーキングし、やはり手元に鉛筆がないと読む気がしない」と言っていたとエピソードを紹介している。

『独学大全』の著書 読書猿氏は全書の中で刻読セットとして
3Mのふせんと、黒の極細ボールペン(ユニボール)を紹介している。

前者と並べて書くの不謹慎極まりないが、「マルジナリアン」初心者の私はパイロット フリクションのブルーブラックがお気に入りです。(ドライヤーの熱風で一気に消す事ができる。)

  いきなり“ペン依存症”の話しに飛び越えてしまい、付箋やドッグイヤーの話もしたいが…

『マルジナリアでつかまえて』が誘う読書の愉しみかたが如何に凄いかに話しを戻そう。

表紙が凄い!

「マルジナリア」が如何に“快感”かが溢れ出過ぎて、普通の人には伝わらない表紙になっている。

 「マルジナリア」を“やりすぎては元の木阿弥“になると言っているが、これは立川談志が言っていた「落語は”業”の肯定」に通じる、要するに「マルジナリアに溺れているのは百も承知で、更に自ら深みにむかう」。

「マルジナリアは“業”の肯定」でもあるのだ!(ちょっと違うとも思うが…)「付箋立てて」密林本にして、「犬の耳」だらけにして後で見返してもわからない、密林と犬の耳だけではわからなくなるから、線を引く、そして書き込む、そして“特別な私だけの世界に一冊の本が出来上がる。

 それが「マルジナリア」なんだ〜!

書物に埋もれてマルジナリアと叫ぶ。それがマルジナリアンだ!(叫びすぎ)

「マルジナリア」する為に本を読む!

これでイイのだ‼️が溢れ出ている(注:この本の何処にも書いていないと思います。)

「世界でひとつだけの“本”」作成途中。

ちくま学芸文庫 『フラジャイル』松岡正剛著


さまざまな名著を想起させる目次

 既に目次が名著だらけだ!
「見失われた文字を求めて」ん?
プルースト?
ゲシュタルト崩壊の罠か?
「失われた時を求めて」

時には場外乱闘のように…
何故か“時には娼婦のように…を思い出す。

試論は続くよ〜どーこま〜でも〜♪

『G線上のアリア』っぽいのも何処かで見かけた気がする…

表紙と目次から丹念に読んで欲しいと言う著者のメッセージと受け止める。

そして、はじめにを読み本文 わが「魔改造」を読めば貴方も「マルジナリアン」の仲間入りです。

追伸
著者は「電子版 情報の歴史」を既に”魔改造“していると千夜千冊小僧穂積氏が語っている

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