千夜千冊

笑うプロセス 芸がベース

姫路の偉大な先達に、桂米朝師匠がいらっしゃる。
噺が面白いのはもちろんのこと、なんともやわらかい播州弁が、じいちゃんやばあちゃんと話しているような、なんだか懐かしい気分にさせれてくれるのもあって、大好きな落語家さんのお一人だ。

そんな米朝師匠のある一言にしびれた。

「人の弱さが芸だっせ」

これはこちらの本から。
定期的に繰り出される、松岡校長の知のパンチを受け止めようと「千夜千冊エディション

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世界読書に溺れてみる

Vol3.『本から本へ ~千夜千冊エディション~』 松岡正剛 (2018年)

 千夜千冊は編集工学研究所・所長の松岡正剛センセーが2000年から始めたとんでもないブックナビゲーションサイトである。その名の通り千夜にたどり着くまでは、土日以外は毎日1冊ずつ本の紹介をしてくれていた。書評というより、本の内容とその本の時代文脈までをかみ砕いて紹介してくれる凄まじい世界解読であり、千夜を終えた今は定期

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ディープラーニングで松岡正剛の bot をつくった

なんとなく示唆に富むような文章をガンガン生成してくれる bot をつくりたかった。できれば面白く。
文章生成の方法は色々あって、それっぽい文章を手早く生成するならマルコフ連鎖を使ってもいいが、どうせなら十分な量のテキストを用意して LSTM と RNN を使っていきたい。
インターネット上で手に入るまとまった量の文章といえばパッと思いつくものには Wikipedia や青空文庫などがある。実際、こ

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〇〇〇一 雪 中谷宇吉郎

中谷宇吉郎。
 この本を読んだその日からこの名前は特別になる。
 千夜千冊、第一夜は何だったんだろうと調べてこの本だと知ったときは、あ、となった。なんと軽妙な第一歩。これ以上軽い一歩目はないという一歩目。どんな爆弾投下からはじまったんだという期待の軽率さを恥じ、それだけで、参りました、だ。

 松岡正剛氏は、岩波新書で読んだと書いているけども、僕は岩波文庫で読んだ。BOOK OFFの値札がつい

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はじめに

はじめて松岡正剛という人のことを知ったのは、20歳くらいのころ。当時福岡で大学生をしていた僕は、初めてひとりで東京にきた。なぜだったか記憶にないが、よくもわからずついでにという感じで神田神保町を訪れ、素人では入りにくそうな古書店にビクつきながら、これなら入れそうかな、というような少しこじゃれたひとつの書店に入った。
 その店は、美術系が充実していた記憶があるが、その次に東京にきたときにはもうなかっ

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『昭和天皇物語』は深読みすると止まらないマンガだった

マンガ『昭和天皇物語』(能條純一)が「緊急大増刷」らしい。2019年4月の天皇退位を前に、一種の"天皇ブーム"なのかもしれない。武田鉄矢が「ワイドナショー」で激推ししていたことで読んだ人も多いらしい。

 なかなか「日本にとって天皇とは何か」なんて考えることも少ないので、そんなブームに便乗して、1巻を読んでみたら、とてつもなく面白かった。しかも、いろんなことにつながりそうだったので、noteで深読

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