「戦争超全史」

今更ながら、人類の歴史は、やっぱり戦争の歴史である。

近代の戦争なんて、「反戦」を声高に叫ぶようなヒューマニズムが、全く何の役にも立ってないことがわかるってもんだ。

人間には、食欲などと同様に、戦争欲がフツーにあって、それを発散しないことには、どうにかなっちまうのだろう、きっと。

日本だけでも、内乱は除いて、朝鮮半島における百済と連合した唐との戦い(敗北)から、元軍との戦い(勝利)、台湾出兵と琉球併合(勝利)、日清戦争(勝利)、日露戦争(勝利)、第一次大戦における青島侵攻(勝利)、日中戦争(勝利)、太平洋戦争(大敗北)、そして、イラク戦争の非戦闘地域への自衛隊派遣…とある。

鎌倉幕府と元軍との戦いは、元寇(ゲンコウ)、蒙古襲来であるが、元軍が博多湾岸に上陸しようとやって来るが、暴風雨の発生で敗退した、いわゆる“神風”の元ネタである。真実は、元軍は馬を駆る騎馬民族であり、狭い高麗式の船内に馬を乗せたために、暴風雨で船が激しく揺れて、馬が全く使い物にならなくなったことにある。

…はいいとして、近代のパレスチナ問題だけでも、何回、パレスチナ側とイスラエルで紛争が起きてることか。

近代の戦争で、一番カギを握っているのはアメリカだった。18世紀後半にイギリスから独立を果たしたアメリカは、たったの1世紀で世界的大国へとなったわけで、世界の警察よろしく、中東をはじめ、世界各地の紛争地帯に顔を出しているからご苦労なこったねぇ。

なぜアメリカとソ連は1962年のキューバ危機で核ミサイルを使わなかったのだろうか?さすがにそれは…と二の足を踏んだのか?一気に絶滅させると自分たちも危ういし、小さな紛争を続けた方が“儲かる”と考えたのかもしれない。

20世紀の6大悲劇といえば、①オスマン帝国によるアルメニア人虐殺、②ウクライナの大飢饉、③中国共産党の文化大革命、④カンボジアのポルポト大虐殺、⑤ナチスドイツのホロコースト、⑥ルワンダ虐殺、であるが、いずれも100万人以上もの人間が殺されている。もしかしたら、人間が行う大量虐殺は、人口を増やすことを躊躇する自然の作用だったりして。

3000年も続いている戦争(紛争・侵略・反乱)の歴史を知ったからって、当然、戦争を止めることには結び付かないとは思うが、人間とはどういうものであるかがわかるだけでも、読んだ価値はあるだろう。

2020年からのウクライナ戦争も、識者によって様々な原因が考えられているが、多分、ロシアもウクライナも一歩も譲らずに泥沼化していくと思われる。

人類を一番繁栄させるのは経済であるが、戦争がそれに貢献しているのは自明の理だ。資本(第一カルト)主義が世界の隅々までもっと進展して、戦争ではもう儲からないとなれば、人間は戦争を止めることになるかもしれない。

遠くで起きてる戦争よりも、自分の内面、もしくは身近で起こる戦争の解決に忙しいよ、俺は。


脳出血により右片麻痺の二級身体障害者となりました。なんでも書きます。よろしくお願いします。