【映画】「1900年」

5時間を超えるクソ長え歴史大作「1900年(Novecento)」(1976)。

監督は名作「暗殺の森」のベルナルド・ベルトリッチ。イタリア、フランス、西ドイツ、アメリカの合作だ。

やっとこさ鑑賞終了。疲れたぁ。ふー。

大農園の地主の息子アルフレード(ブルジョア資本家、ロバート・デ・ニーロ)と小作人の息子オルモ(労働者、ジェラール・ドパルデュー)の、同じ1901年生まれの幼馴染2人を通して、20世紀の始まりから第一次大戦、ムッソリーニのファシストが台頭する第二次大戦と終わりまでの45年間のイタリアを描く。

ベルトリッチ監督が、いわゆる左翼思想に染まっていたため、資本家の横暴と搾取・抑圧される労働者の姿を中心に描いているが、まだ社会・共産主義が人民に夢と希望を与えていた時代の映画だ。ある意味、プロパガンダ映画ではあると思う。「インターナショナル」もよく唄われてるし。

しかし、単なる政治的作品に終わることがないのがベルトリッチ監督だ。随所にエロスと血にまみれた残虐シーンが満載の退屈しない大作だったね。覚えはあるけど恥入る場面から、普段は隠されたシーン、残虐な欲望・願望まで、人間の真実を曝け出した感じだ。

まず、主人公2人のチ◯コがこれでもかと出てくる(ボカシあり)。皮を剥きあったり、1人の娼婦を2人で買ったり(3P)、時に野郎同士キスし合ったり、女とまぐあうシーンでも、そこだけ白いデ・ニーロのケツを中心に撮ってたり、ベルトリッチ監督はゲイでは?と思わせる。

そして、常に威圧的な態度の地主の親玉が地元の少女を牛小屋に連れ込んで自分のチ◯コを触らせたり(その後、首を吊って自殺する)、
地主に阿って小作人をイジメるファシストの悪人アッティラが猫を2回も残酷に殺し、その後、部屋に紛れ込んだ男の子を犯して振り回して壁に頭を打ちつけて殺したり、
平気で小作人を銃で撃ったり。
戦後、彼と妻はリンチで殺されるが。

他にも、これでもかと牛の糞にまみれたり、馬の肛門を刺激して糞を出させたり、豚を捌いて食べるダイレクトなシーンがあったり、生きたカエルを串刺しにして頭に付けたり…。

もう衝撃的な凄まじいシーンがいっぱい。なるほど、イタリアの「ソドムの市」のパゾリーニ監督に似てるね。もろ異常、悪趣味、バッドテイスト。

中には、ベルトリッチ監督お得意のセンスの良いダンスシーンもあるけど。

ラジカルな人間の所業をダイレクトに描くことで、資本主義に犯された、抑圧された人間の暗黒面を示したといえるかもしれない。

ラスト、老人になったアルフレードとオルモが、子供の頃と変わらず戯れあってドツき合ってるのはベルトリッチ監督らしくないけど微笑ましい。首を線路に乗せて横たわったけど自殺なのだろうか?

画像1

画像2

画像3

画像4

画像5

画像6

画像7

画像8


脳出血により右片麻痺の二級身体障害者となりました。なんでも書きます。よろしくお願いします。