【洋画】「ロッキー」シリーズ

Amazonプライムで観れるので、シルヴェスター・スタローンの「ロッキー」シリーズ全6作品を、全て観たのだ。

やっぱり、以前に観た最初の1(1976年、ジョン・G・アヴィルドセン監督)が最もイイね。
スタローンの手作り感というか、いろんなテクは別にして、「俺はコレがやりたいんだ!」という意思が強く伝わってくるからだ。ホントのアメリカン・ドリームを体現したようなフィルムだからだ。傷付くのはわかっているけど挑戦すること、そして、決して諦めないこと、という若きスタローンの強い意思が伝わってくる。

・続編「ロッキー2(Rocky II)」(1979年、スタローン監督・脚本・主演)
ロッキーが、再びチャンピオン・アポロに挑戦。エイドリアンの反対で挑戦を躊躇してたロッキー、彼女が妊娠・出産したは良いが、過労と心労で昏睡状態となってしまう。
数日後、眼を覚まして、ロッキーに「お願いがあるの。あいつをやっつけてきて」と言い、老トレーナー、ミッキーと共に練習に赴くシーンでは、俺も感動してウルウルきちゃった。

・「ロッキー3(Rocky III)」(1982年、前同)
前作よりも身体を絞ってカットバリバリだ。
異種格闘技戦(イノキさんのマネ?)ということで、ハルク・ホーガンとエキジビジョン・マッチをやっててビックリ。
巨万の富を得て妻と息子と何不自由ない生活を送るが、富を得た人間はそうはいかないんだよなぁ。貧乏人が富を得ると、必ず人間が壊れるし。周りもほっとかないし。敵はミスター・T。

・「ロッキー4/炎の友情(Rocky IV)」(1985年、前同)
ゴルビーが登場したソ連の選手ドラゴが相手で、激しいファイトに、途中から、アメリカ人のスタローンを、ソ連の人民や軍の連中も応援するようになるという、ちょっとスタローンの政治的趣向が見え隠れする内容。
ボクシングに国境はいらないということだろうけど、東西冷戦を見据えて、「俺たちは誰でも変われるはずなんだ」と言いつつ、結局、拳で解決するぜ、というロッキーの姿勢は極アメリカ的だ。
ドラゴを演じたのはドルフ・ラングレンだけど、アポロを殺さなくてもなぁ。

・「ロッキー5/最後のドラマ(Rocky V)」(1990年、ジョン・G・アヴィルドセン監督)
パンチ・ドランカーの一歩手前となって引退したロッキー。
ロッキーに憧れてやって来た若いボクサー、トミー・ガンを育てるトレーナーとなるが、彼がショー・ビジネスの世界に騙されてロッキーを裏切ることに。
クライマックスがリング上での闘いではなく、ストリートファイトとは!
試合を見る限り、あまりガードもしてなくて、打たれるだけ打たれているから、本当だったら、すでにパンチ・ドランカーだろうね。
ボクシングの興行の世界って、裸の肉体と肉体がモロにぶつかるから、欲望もダイレクトであって、それだけに裏社会の人間が寄って来やすいのだろうね。

・「ロッキー・ザ・ファイナル(Rocky Balboa)」(2006年、スタローン監督・脚本・主演)
妻エイドリアンは子宮がんで死んで、地元フィラデルフィアで小さなイタリアン・レストランを経営してる、60を過ぎたロッキー。サラリーマンの息子とは疎遠に。
すったもんだあって、現役の若いヘビー級チャンプと、またライセンスを取って、試合をして、皆に夢を与えるなんて、絶対にあり得ねえ!
ロッキー懐古趣味の話。

このシリーズも回を重ねるほどに、スタローンの単純な思考、直情的な考え、つまりバカさ加減が増してるような気がする。良くも悪しくもアメリカだね。
1では、それが功を奏して傑作となったが、ここまで繰り返しシツコくやられると、呆れる部分も出て来るね。
しかし、ニックネームがずっと“イタリアの種馬”って。色好みってことだろ。
でもね、ファイナルで最後に一生懸命闘ってるロッキーを観てたら、またウルウルきちゃったよ。60を過ぎてあの身体、憧れるし。


脳出血により右片麻痺の二級身体障害者となりました。なんでも書きます。よろしくお願いします。