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海外に住むと見えない土俵から降りられる


私が感じる海外に住む大きなメリットは、見えない土俵から降りられること。

誰かと比べる必要がなくなるから、自分にないものを持っている他人を羨んだり、自分にないものを見つめて落ち込んだり、そういうことが一切なくなる。

どんな服を着ていようが、どんな暮らしをしていようが、どんな恋愛してようが、誰も私のことを気にしないし、私も気にならない。

日本にいた時も激しい競争にさらされるような環境にいたわけじゃないけど、でもやっぱり無意識に誰かと比べてしまうことは多々あった。

頻繁に海外旅行している友達を見て「いいなぁ」と思ったり、高価なアクセサリーを身につけている友達を見て「いいなぁ」と思ったり、ボーナスたくさんもらってる友達を見て「いいなぁ」と思ったり。

あと、そうした「いいなぁ」だけじゃなくて、同世代の頑張っている人が周りにいると「自分ももっと頑張らなきゃ」と勝手にプレッシャーを感じたり、キラキラしてる人を見ると「自分は何やってるんだろう?」と漠然と悩んでみたり。

でもそんな誰かと比べて芽生える気持ち全般が、メキシコに来てからすっかり萎んでいった。

海外に住むと比べる必要がなくなるというか、そもそも自分と同じような人が周りにいないから、比べる対象が自然といなくなる。

もちろん探せばたくさんいると思う。でも私は自らそうした情報を取りにいかないから特に知らないし、このまま知らない状態でいようと思ってる。日本にいる時のように、情報が勝手にどんどん入ってきたりはしない。

そして私のことを特に注目して見る人もいないから「人からこう思われたい」みたいな欲もなくなる。「お洒落な人って思われたい」「仕事できる人って思われたい」「品がある人って思われたい」とか前はいろいろ思っていたけど、そうした感情もどこかに行ってしまった。

だから、ここにいると日本で感じていた「見えない土俵」から自然と降りることができる。

でも私が海外に住んでいて悟りを開いたとかでは全くなくて、日本に帰るとそうした欲はちゃんと戻ってくる。

日本に帰るとお洒落で高価なブランドバッグが欲しくなるし、バリバリ自分のキャリアを築いている友達が羨ましくなるし、高級宿に泊まってインスタ映えする写真だって撮りたくなる。

そんな自分に気付いた時、メキシコに住んでてよかったと実感する。

日本にいたらいくらお金があっても、いくら時間があっても、いくら頑張っても、一生満足できない気がする。つねに「ほしいもの」が出てきてしまうから。つねに「私より頑張っている人」が目に入ってしまうから。

家でのんびり仕事して、読書して、たまに友達とランチに行って、休日は夫と外出する。誰と比べるでもなく、自分のペースで毎日が過ぎていくから、これって結構幸せだなって思う。


物理的な距離って大事ですよね。比べる対象から距離を置くことで、そうしたことが一切気にならなくなります。海外生活って不便なことも多いですが、精神的自由度はかなり高いので私は気に入っています。


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