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遺品整理をやりました : ミニマリストの娘ともったいないが口癖の母との終活日記(第15話)

みなさんこんにちは。
いつもお読みいただきありがとうございます。

父と祖母が同時期に他界し迎えた新盆。

天気は生憎の雨。それもどしゃぶりの3日間。お墓参りにも行けず、コロナ禍でお客さまもなし。

オリンピックも終わり、なんだか気が抜けたような毎日。

こんな状況で何をする?
遺品整理をやる条件がそろってしまいました。

その条件とは

連休で、家族がそろっていること
② 涼しいこと(雨で冷房がいらないくらいの涼しさでした)
③ お盆で亡くなった家族を偲びやすいこと

この3つがそろってしまい、「お父さんの荷物、片づけようか」ということになりました。

一人ではめんどうで手をつけなかった母も、娘や息子がやってくれるなら!と重い腰をあげます。

片づける内容は以下の3点

① 衣料品(衣類・バッグ・装飾品など)
② 父のセンシティブな情報(電子機器など)
③ 部屋の家具類

けっこうある衣料品 ◆

父はいつも同じような服、同じバッグという姿しか見たことがないので、タンスやクローゼットを開けてびっくり。どこに隠してあったのだ!という量の衣類が出てきました。

母は、もしかしたら着られるかも・・・と、衣類の臭いを嗅ぎはじめます。
なぜ嗅ぐ?(笑) 加齢臭に侵されているかどうかの確認です。
洗ってもとれないしつこい加齢臭のあるものは処分。
「これ大丈夫かも」という衣類で、比較的新しく、大きくても着られるようなものは母の寝巻などに転向。

ユニ〇〇のヒートテックなどは父のおさがりでも十分なのです。

しかし、衣類の処分だけでもドラマはあるもの。
なんだか派手なシャツが出てきたときに、私が何気ない一言を発したことで母がプチっと切れた!

娘「これ、派手だよね。こんなの着ていた?」
母「それ、おばあちゃんの趣味なのよ。お父さん似合いもしないのに喜んで着てた」(毒舌)
母「もしかしたら、スナックのママにもらったのもあるかも」(毒舌×2)

あ、なんか触れてはいけないゾーンに触れてしまった。

祖母が亡くなったあとでも、嫁姑問題は続いていたのです。やれやれ。

娘「じゃ、捨てましょう」
母「そこらへん全部そうだから、捨てちゃって」(もはや怨念)

ということで、父の衣類はユニ〇〇のヒートテックを残してほとんど処分となりました。

noteごみ

一部屋ゴミでいっぱい。

装飾品などは、亡くなった後に形見分けのように分配していたので、今回は悩むものもなく、写真も終活中に整理していたこともあり、身の回り品の処分で済ませることができました。

こっそり隠してあるものは、こっそり処分 ◆

次に悩んだのは、電子機器。個人情報ならまだしも、それ以上に父の秘密の部分。
ここは母に相談するより私の決断を重視か。
しかし、母も父のことはよくわかっているのでありました。

母「これ、アレよね?」
娘「アレ、と言われればアレですね」
母「捨てるの恥ずかしくない?ゴミ捨てに行くの私よ」
娘「なるほど、よくわかります」
という、主語を一切省いたナゾの会話をした後、弟に電話をかけちょっと来てもらうことに(近所に住んでいます)

姉「これ、アレだと思う。君が処分する方がいいと思うのだが」
弟「お~なかなか。そうだな。俺が持ってかえるよ」
姉「よろしく頼む」(イヤらしい目で弟を見つめ)(ニヤリと笑う弟)
ここは姉弟の連携プレーで乗り切る。

電子機器やPC内の個人情報は、家族が発見した時にショックで受け入れられないこともあります。
亡くなった家族が信じられなくなるなんてことも・・・遺品として処分するにしても家族の理解が得られるようにしておきたいものです。

我が家の場合、家族が寛大で「父も男であった」というなぜか妙な安心感で終わりましたが、お盆休みきっと父もそばで恥ずかしさを感じていることでしょう。

◆  家具類も処分の対象 ◆

父の遺品を処分した後に残されたタンスやベッドですが、空っぽになったら使わないことをおススメします。

というのも、親の遺品整理は、遺された親の生前整理にもなります。これ以上荷物は増やさない。
不要なものは部屋に置かないと徹底させる良い機会なのです。

父が亡くなる=父の部屋が空く。これが理想です。

しかし、案の定

母「このタンスに服入れられるね」
娘「誰の?」
母「私の」
娘「今まで入れてないのに何で急に使うの?」
と、“空いたら入れたくなる病”の母に、言って聞かせること数分。

母「分かりました。じゃあどうする、このタンス?」
娘「不要なものは処分です」
母「え~もったいない」

出ると思った「もったいない!」
気持ちはわかりますが、母の衣類だけで2棹のタンスを使っているではないか!!!

娘「あなたが死んだら、この家の片づけを私がひとりでするんだよ!この荷物を老いた私がひとりでやるの」

という娘の切実な訴えを聞いて、母も静かに「大変だね」と・・・(それだけかーい)

そうですよ。老老介護の後はおひとりさまの老掃除、老片づけが待っています。
だからこそ、この機会に処分を。

ベッドは運び屋の弟が処分。

タンスは?

このタンス、新しい使い方で復活しました。

このお話は、次回の投稿でご紹介したいと思います。

さて、この遺品整理を1日かけてやり遂げ、次の日はゆっくり休養。

連休中にできると疲れもとれるので助かります。

「ゴミは少しずつ運んでね!」と母に言ったのですが、「ゴミと暮らせないわ!」と何度も往復して捨てたとのこと。
母は片づけ中もほとんど口しか出さなかったので、パワーが余っていたのでしょう。

思い出話に盛り上がり、父の趣味の悪さをおもしろがり(ごめん)、父を偲ぶ時間となりました。

遺品整理は故人を思い出す悲しい作業でもありますが、遺された家族の生活を考えるなら、気持ちの整理とタイミングが合う時にやってしまいましょう。

父の遺品整理の後は、73歳で初めての一人暮らしをする母の生活改善について、まだまだ悩ましい問題が続きます。

次はタンス問題を含めて、母のシングルライフを紹介したいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。

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