いい女の条件。"対等に話せる言葉"を私は持っているか、否か?
誰かとどこかで話した時に、すらりと思ったこと。きっと私が前から思っていたこと。色気があるとか、髪が美しいだとか、声がキレイ、顔が素敵、きゃわいい、若い。
それももちろん欲しいんだけど、そうじゃなくて。それじゃなくて。
私が心のどこかで羨ましいと、畏怖を感じたり、まだあなたと話せない、話したい、でもまだ近付けない、避けたい、話したくない、きゃあ目が合った、と思う人は
男性であれ 女性であれ
「私はまだあなたと対等に話せる言葉を持っていません」と感じる人だ、と本能が言っている。
いい女の条件は、「対等に話せる言葉を持っているか、どうか」かもしれないと、たまに思う。
繰り返すけれど、色気もほしい。髪だってキレイな方がいい。努力の割に特に報われないネイルだとか、足先だとか、肌ツヤだとか、脱毛だとか、エステだとかもはやなんでもいいんだけど、世の中にはいろんないい女の条件というものが蔓延っていて、私たちは結構それに惑わされて、そして惑わされたいと思っているふしがある。
だって、マニュアルがたとえば世界にあるのならば、それを真似してみればボーダーラインに乗れたり、時には超えられたりするのでしょう? 違うの?
私はライターの仕事は日本語を日本語に訳すことが一部含まれているんじゃないかと思ったりするのだけれど、
「隙がないね」、という言葉はイコール「可愛げがないね」という言葉にもなりえるのであって、「可愛げがないね」ということはイコール「あなたとは一度なら関係を持ってもいいかもしれないけれど、ずぅっとお付き合いしていこうというのはちょっと無理があるんだ」ということよね、って
強がってもいいならば、「Zipper」みたいな女の子になれないならば、かわいいは目指せない、と謎のことを思ったことがある。からして、私は「かわいいを目指したことってあんまりない」。
あんまり、とかそれほど、っていう日本語は、つまり「かもしれない」とか「きっと」とかと同じ逃げ単語であるからして、これを今日び翻訳すると、「一度目指したことあるけど挫折した」という意味合いになろうか。
もう一度言い直すと、では「私はかわいいを目指したけれど挫折した女」ということであって、その女が今度何を目指そうと志すかというと、「きゃわいい」より「キレイ」の言葉を得る種に転じてみよう、という思考であろうか。
……あれ、もう少し今日はすっきりと書きたい気持ちだったのに、結構迷宮入りしてきた感強まってきた。
***
会いたい人は誰ですか、とたまに問われることがある。会いたい人。吉田美和さん?
いやそういうことじゃなくて。
尊敬する誰かに会いたい、憧れの人に会って話したい、涙したい、笑いたい、認識されたい、満たされたい。欲求は何でもいいと思うんだけど、「ただ会うこと以上の価値と意味を求めたい場合は、タイミングというものがある」のではなかろうか。
鈴木絵美里さんはかつて言っていた。「会いたい人」はその時々で確実にいる。今もいる。でも、「会いたいと言ったら会えるかもしれない時代だからこそ(ここ東京だし)、本当に会いたい人には、まだ会えない、会っても何も出来ないから」というようなことを。
※間違っていたらこの上なく非常に申し訳ない
素敵だなと思う人がいたとして、近付いていけたとして、でも近付くことしかできなかったら、言葉が交わせない、笑顔が交わせない、それ以上距離は縮まない、忘れられて、また振り出しに戻るだけ。
であれば、もう少し成長して、大きくなって、私はこんなことをしていますと声を広げて、あなたと対等に向かい合える大人になりたい。
だから今はまだ会えない、話せない、話したくない、見ていたいけど見ないでお願い。言葉少なにその場を去って、また遠くから見つめ直す。
……っていうことを繰り返しても、別にいい女にはなれない。笑
わかってる。笑
でもそう思って遠くから眺めていたい人がいるのは、悪いことではないんじゃないと思ったり。
最近、偶然その2人に会った。否、違う、会いに行ってしまった、会ってしまった。
近くにはいる。手を伸ばせば届きそうな2人。触れることはできるけど、私たちは目が合うけれど、でも何も言えない、言葉が出ない。キレイに飾って、キレイに発音して、キレイに笑ってさよなら、と言うだけ。会話はするけど、会話できない。発展しない。心が魂が、こもらない。それは声色通して相手にも伝わっているはず……
もう少し、時間をください。焦ってないから、困ってないから。
私はもう少しだけ私の道を、雨振らせて地固まらせて、進んでみます。同じ世界に生きているなら、またきっと、会えるよね。
会ってほしいな、いつか。あなたのファンとしての私じゃなくて、あなたと話せる私になって。そしてちゃんと、目を見て笑って、話したい。だから今しばらく、触れる距離でいさせてください。
(…ん? あれ? もしかしてそんなこと言ってる余裕、私にはない?)
***
強い女ってかわいくない。強がる女の方がまだかわいい。
でもかわいいね、と頭をなでられるだけよりも、楽しいことも、きっとある、とまだ信じていていいかしら。
違うかな。こういうのをこじらせちゃってると、言うのかな。それもまた、違うかな。
私だってできることなら、パステルカラーの似合うかわいい女の子になりたいよ。対等に話されると、疲れちゃうのよね。
けれど、いいの。今は、昭和感溢れる感じで、まだ進むの。いい女は、夜更かししない。寝ちゃう、もう今日は寝ちゃうんだから。(言い方がすでにイタイ)
いつも遊びにきてくださって、ありがとうございます。サポート、とても励まされます。