本格カレーってどこを本場とした本格なんだろう!<得意料理カレーになるまでの記録①>

数か月まえ私は、はじめてカレーを作った。
初めてのカレーは「トマト缶とカレー粉で作る本格カレー」にした。
基本の日本カレーも作ったとこがないのに、
いきなりタイかインドかもわからない本格を目指した。

案の定カレーは大失敗した。
レシピ通りに大体は進めたのに、
ガラムマサラを大量投入したせいか、口に入れると独特の苦みが残る不愉快カレーができた。
大量のまずいカレーに打ちひしがれ、全てゴミ箱に捨てたくなった。

次の日、失敗カレーに追いトマト缶やケチャップ、水や牛乳、カレー粉、
ソースや砂糖、バターやひよこ豆などを入れては火にかけ、
味見を繰り返し、一日をかけて大失敗をちょっと失敗ぐらいに起動修正させた。

結局トマト缶2缶を使った「本格不愉快カレー」は、10食分ほどできた。
私は、もう数か月はカレーはいらないと思いコツコツとカレーを食べた。

数か月後の今日、カレーを作った。
もちろんトマト缶を使った定番ではないカレーだ。
今回は市販の固形ルーを使って「トマトチキンカレー」を作った。
母のあまり作らないトマト系のカレーだ。

私は、料理経験が半年足らずなのに母を超えられると信じている。
だって母の料理する姿をよく見ていたし、母は料理上手なので私もそうに違いないからだ。

材料は、玉ねぎ、トマト缶、カレールー、ニンニク、ソース、ケチャップ、鶏肉というシンプルな材料のレシピを参考に、
勝手にジャガイモとニンジンとひよこ豆を加えて調理を開始した。
基本の日本カレーも、どこかの本格カレーも上手にできたことがないのに、
アレンジをしようとするから失敗するのだという声は聞こえない。

結局、ジャガイモは熱を通しすぎて姿がなくなったり、
本格を諦めきれず、カレー粉とガラムマサラを投入したり、
バターチキンカレーにも憧れて、少しバターを溶かしてみたり、
興味本位でココナッツクリームを少し加えたりして、
自己流で調理を進めた結果、まぁまぁおいしいカレーが、6食分ぐらいできた。

こうしてみると、余計な事をしすぎているような気がする。
しかし、固形ルーとココナッツクリームの融合は案外イケる味だ。
こうやって味をしめてまた、わけのわからない料理を生み出すのだろう。

「得意料理カレー」は、簡単なものではない。
私は、自信をもって得意料理がカレーと言えるまで、
失敗と試行錯誤を続けながらこの道を歩んでいく。
「まさこちゃんのカレーが一番」と言われるその日まで、
どこのかわからない本格へのあこがれを燃やしながら。

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