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短歌 焼き場に立つ少年・長崎

指先と踵を揃え見据えたる炎に託す背に抱く命

焼き場にて、長崎
この少年が死んでしまった弟をつれて焼き場にやってきたとき、私は初めて軍隊の影響がこんな幼い子供にまで及んでいることを知った。アメリカの少年はとてもこんなことはできないだろう。直立不動の姿勢で、何の感情も見せず、涙も見せなかった。そばに行ってなぐさめてやりたいと思ったが、それもできなかった。もし私がそうすれば、彼の苦痛と悲しみを必死でこらえている力をくずしてしまうだろう。私はなす術もなく、立ち尽くしていた。

焼き場に立つ少年
ジョー・オダネル『トランクの中の日本』

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