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芋を喰らう日々

芋が好きだ。芋が好きだ。何回言っても足りない。芋が好きだ。

シチューの中のじゃが芋が好きだ。ちょっと煮崩れたくらいのじゃが芋が好きだ。煮えたかどうか食べるときのお玉から出たばっかりの芋が好きだ。
皿の上でドゥクシドゥクシして潰し潰ししたじゃが芋が好きだ。そのまま食べたりご飯と食べたり。ドゥクシドゥクシの芋が好きだ。だいすきだ。

お腹いっぱい芋を食べたい。芋を食べたい。
食べる時は気をつけないと喉につまる。芋は逃げないのに急いで頬張るからだ。芋は詰まる。

さつまいもは気をつけろ。ふかした芋が1番危ない。マヨネーズをどっぺしつけてふかし芋にかぶりつく。うまい。うますぎる。でもまじ喉に詰まる。ぐるじいのにまだかじっでじまゔ。明日のわたしへ。ふかし芋食べるときはコップに牛乳ナミナミついでおけ。芋はうますぎるから。

肉じゃがのじゃががすきだ。じゃががすきだ。しみしみのじゃががすきだ。ちょっと茶色くなってるじゃがが好きだ。味が染みたか食べてみるじゃがが好きだ。じゃがじゃがでもいいくらいじゃががすきだ。ザスンザスンしながら汁と混じり合ったじゃがをスプーンですくってご飯にかけて食べる。うまい。うますぎる。幸せをかじったら、きっと芋の味がする。


鍋に残した夫のぶんのじゃがを一個だけ食べる。一個だけ。冷めたら冷めたでまたうまい。も、一個。あと一個だけ。

夫が美味しそうにカレーを食べている。
わたしが皿の中をじっと見ていると
「食べる?」とスプーンでじゃがいもを指して言った。
「食べない」と答える。だって芋は幸せの味だから。

といいたいとこだか、夫のカレーにはじゃがいもがたったの3かけらしか入っていない。


わたしはもう、幸せなのだ。




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