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結果が導くその先へ。

1.15.2023 テキサス州ヒューストンで行われた Chevron Houston Marathonで、TWOLAPS TCの新谷選手(積水化学)が日本人歴代2位の記録となる2 時間19分24秒のタイムで優勝しました。女子マラソン界の18年ぶりの2時間20分切り、長い間閉じていた門が新谷選手によって開かれました。新谷選手から結果を追い求めるアスリートとして大切なことを私のPhysical Coachとしてのレンズを通した視点から3つ綴らせいただきました。

  • Mindset (マインドセット・覚悟・信じる力)

  • Persistency (継続性) 

  • Consistency (一貫性)

Mindset 
マインドセット。競技に取り組む姿勢。必要だと思ったことは一切の妥協をせずにやります。Training Starts From Brain (トレーニングは脳から)という言葉があるようにやらされているトレーニングではなく、自分が必要だと思うことをやる。ランのメニューと同じくらい大切であると本人が自覚してウエイトや体幹トレーニングなどをこなしています。ジムでのトレーニングをしないのは日曜だけ(Jogはしています)。トレーニングを主体的な姿勢でこなすこと。また、取り組む姿勢のことをマインドセットと表現しましたが、ここには自分を信じる力や覚悟も含まれていると思います。今取り組んでいることが必ず成果として現れると信じて、達成すべき目標を達成するべくやりぬく覚悟。ここから物語は始まるのです。

©︎Ryo Iketani
©︎Ryo Iketani
©︎Ryo Iketani

Persistency 
継続性。これはスポーツやトレーニングにおいて継続すること、すなわち反復してやることは、身体の適応を促し技術の向上をする上で重要なことです。トレーニングを始めて効果が見え始めるのはウエイトは2〜3ヶ月、プライオメトリクス(腱の適応)はおよそ3ヶ月とも言われています。また、治療科の先生から処方された足底や地味なトレーニングも欠かさずに行います。これを多様な競技の練習メニューとシンプルなトレーニングを織り交ぜながら継続して、また目の前のいかなるトレーニングも妥協をせずに質を求めて継続することで圧巻のパフォーマンスが試合でできるようになるのです。

©︎Ryo Iketani

Consistency 
一貫性。目的と手段を照らし合わせてやること、足を速くすることが目的、そのための手段は何かを選択する。どの競技においてもフィジカルトレーニングはその競技のパフォーマンスを向上するための手段でなければなりません。そのことから、陸上においてどのようにすれば走りにつながるのかを考えます。地味な足底エクササイズや体幹も蔑ろにできませんし、下肢の筋力や上肢との連動性も大事です。トレーニングの質をあげるためにも、相対的な負荷も加味して競技の練習とフィジカルトレーニングとトレーナーさんの治療を含め一貫させた包括的なトレーニングが重要となってくるのです。

©︎Ryo Iketani
©︎Ryo Iketani

後に述べた二つですが、1つ目にあげたマインドセットがあってこそ成り立つのものです。何事もまずは競技力を高める過程の先に何を見据えるかが、アスリートとして覚悟をもつ出発地点なのかなと感じました。

©︎EKIDEN NEWS

優勝という結果でゴールテープをきりましたが、ゴール後の表情は悔しそうでした。記録という結果にこだわり、確たるマインドセットがあるからこそ自然にでた表情であったのかと。

Team 新谷

結果を掴んだものしかわからない、結果の先にある景色を見るために。

和田俊明
TWOLAPS TC
1.15.2023

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