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0歳児パパがベンチャーから大企業へ転職して気づいたこと

約2年半勤務したベンチャーから、東証グロースの企業へ転職しました。

転職先は、従業員数こそ数百人ではあるものの、資本金の規模としては200億円を超えており、カテゴリ的には大企業に入ります。

よく「大企業からベンチャーへ転職して活躍!」という記事を見かける中、本記事は逆の話になりますが、特に子育て世代のパパ、小さいお子さんがいる方の参考になればと思います!

また、ベンチャーか大企業かで転職先を悩んでいる人、どの業界に転職すべきかで悩んでいる人などの参考にもなれば幸いです。

ベンチャーでの仕事状況

転職前はベンチャーに勤務しており、働き方としては割とタフな方でした。

基本的には裁量が大きいので、自分で仕事をコントロールできる環境でしたが、その分、責任範囲・業務範囲も大きいので、思考量・作業量は常にストレッチ状態がデフォルト(爆速で成長したくて結構無理してました汗)。

また、MTGは経営陣のスケジュールにある程度合わせる必要があるため、夜の22時くらいまでは急な差し込みも想定する必要がありました。

事業内容がオフラインメインで、全国に数箇所の店舗を展開していたこともあり、出張の回数も多かった。

また土日は基本オフですが、店舗がシフトにより稼働しているため、緊急対応やMTGの際には一定の仕事時間を確保する必要がありました。

そんな中、転職する1年ほど前に娘が産まれ、家族が増えました!

仕事とのバランスを考えて、出産直後に1ヶ月だけ育休を取得。

ただ復帰後もすぐにタフな勤務状況に戻ったので、仕事に充実感は持ちつつも、娘との時間をあまり確保できないまま過ぎていく時間にモヤモヤを感じていました。

自分の転職軸は?→家族との時間確保が最優先!

転職を考えた直接のきっかけは転勤辞令でした。

現在は関東在住ですが、北海道への転勤となってしまうことが確定していました。

実家から離れてしまうことや、保育園の転園などの負荷を考えると決断は難しく、当時はコロナで社員数も減少していたことから会社の収益も落ち込んでいて、引っ越し代も自費となる見込みでした。

ただ、転勤自体を簡単に断れるかというと、社内リソースの逼迫から断りづらいということもあったので、そこで転職を考えることに。

転職先を絞り込むにあたって、1番重視したのは、やはり家族との時間を確保しやすいかどうか、という部分でした。

少なくとも土日は完全オフ、という強い希望をメイン軸に

・平日の勤務体制としてリモートワークやフレックスがあるかどうか(コレがあると、子どもの急な体調不良にフレキシブルに対応できたり、仕事と子育てを両立しやすいので)
・平均の残業時間がどの程度か
・残業に対する企業の考え方

などもサブ軸として転職活動をスタート。

転職サイトから十数社に応募していきました。

結果として、冒頭で記載した通り東証グロースの大企業へ転職が決まりました。

今回の転職活動含め、今までの職歴を振り返ってみて思うのは、社員の平均的な勤務時間と、会社の財務状況は連動している可能性が高い、という仮説です。

企業の財務状況、業種の安定性を重視

一部の仕事が好きな人、デキる人だけが長時間仕事をしている、というケースはどの会社でも起こり得ると思いますが、「平均的な勤務時間」は何がポイントになっているのか?どんなことと相関があるのか?を考えてみました。

結論、利益構造がしっかりしていて仕組み化できている企業ほど、財務基盤が安定しており、長時間労働になりにくいと思っています。

そういった強い企業は、事業としてのアウトプットだけではなく、社員研修や組織づくりなどのインプットの機会も勤務時間に積極的に設けていきます。

そして、ビジネスモデルと利益構造がそれを支えているので、財務基盤が固い。ゆえに社員の労働環境も揺らぎづらいというわけです。

加えて、業務効率化などの取り組み・プロジェクトが常時走るような仕組み化まで行っている企業であれば、無駄な仕事が定期的に見直されていくため生産性が高い。

「最小の労力で最大の成果が出る」ような状況が自然に作れているはずなので、そうでない企業と比べると柔軟な働き方が可能になるのだと思いました。

逆に、勤務時間が長い、という状態が長期に渡って継続しているというのは、会社として財務状況が逼迫している可能性があります。

そうなると、なんとかして早急に状況を打開するために、社員1人1人の労働が高負荷状態に陥りやすくなります。

もちろん全ての会社に当てはまるわけではないですし、創業初期のスタートアップなどは考え方が違ってきますが、「家族との時間を確保」という軸で転職活動を進める場合、企業のビジネスモデル・利益構造・財務基盤などの安定性は特に重要な要素だと思います。

ちなみに、業種によっても、安定度合いは変わってきます。

働き方と自分の適性を考え直した

企業の安定性という部分を重視した、という点は上に書いた通りですが、そのほかに自分の働き方やスタイル、負荷耐性なども考慮して転職先を選びました。

労働時間が長くても、それをストレスに感じづらい人もいます。逆に、少しの残業でも潰れやすい人もいる。

自分にはどんな働き方があっていて、どの程度の負荷がかかると、仕事・私生活に影響がでるのか、その辺りも考慮して、面接時にヒアリングし、会社を選びました!

個人的に強く感じたベンチャーと大企業の違い

最後に、0歳の娘がいる中でベンチャー・大企業どちらも経験した中で感じた、両者の違いをかんたんに書いてみます。

1.「事業や組織に合わない」と感じたときの選択肢が、「転職」だけではない。

小さい組織では、上記の感覚を持った場合、転職以外なかなか選択肢がないと思いますが、大企業の場合は部署異動という選択肢があります。

人間関係や仕事内容など環境がガラッと変われば、働きやすさも変わり勤務を続けられる可能性も全然あるので、この部分は魅力的です!

また、最初の部署で十分な結果を出した後も、違う部署で新たな挑戦をすることもできます。

同じ組織にいながら、マンネリ化を防いで自分を成長期し続けられる点も、ベンチャーにはない魅力です。

福利厚生が充実している

財務基盤が安定している会社は、福利厚生が整っているところが多いと思います。

特に、子育て世代に嬉しいなと感じたのは、子どもが急な病気のときに有給以外に休暇を支給してくれる制度です。

最大3日までですが、特に保育園に入りたてのタイミングでは、多いと月に数回風邪を持ってくる子もいるので、大変ありがたい制度。

あとは子育て世代同士のつながりを作ってくれるコミュニティも充実しており、部署を越えた親同士のつながりが自然とできます。

ほかにも、残業時間やハラスメントは徹底して管理されている点や、勤続年数に応じたボーナス休暇、企業型DCなど、子育てのタイミングではありがたいものが多くありました。

事業の成長に直結しない仕事が比較的多い

続いてはネガティブな点です。

ベンチャーだと、効率化の観点から「無駄なことするな!」と怒られそうなことも、組織が大きいがために平然と行われていたりします(いわゆる仕事のための仕事)。

たとえば、Slackのアカウントを1つ作るのに、システム上で大量の項目を入力し、何人もの承認ルートを経てようやく完了するイメージです。1週間くらいかかることもザラです。

人数が多いのとセキュリティにも気を配る必要があるので、一定は仕方がない部分もありますが、スピード感が非常に遅い。。。

特に承認が必要なワークフロー系は、途中で修正が発生したりすると、最初からやり直しになる点も、人によってはストレスがたまるかもしれません。

自分の意見を経営に反映させるのに時間がかかる

これもネガティブポイント2つ目です。

ベンチャーなら社長や経営陣と直接話す機会も豊富だと思いますが、大企業などほぼチャンスがありません。

意見反映のルートはありますが、まず部門の中で話を通して、その後執行役員会でプレゼンをしながら、いろいろな部門と調整する必要があります。

個人または最小規模でガンガン進めたい人には非常にじれったく感じると思いました。

まだまだありますが、子育て世代として強く感じた点をまとめてみました!

子どもの誕生を機に転職を考えている方のご参考になれば幸いです!