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【投機の流儀 セレクション】ジム・ロジャースからの返信「私が唯一懸念しているのは、中国人が土地を買い占めてしまうことです」

ジム・ロジャーズへの私の質問2題に対して、彼からの返信があったので掲載

Q2.首都東京の真ん中に皇居が占める膨大な土地を経済効果のある形に進化させる案をどう思いますか?
(1) 首都東京の真ん中に皇居が占める膨大な土地を、景観を崩さないように工夫した形で経済効果のある使い方をしたら日本のGDPにどのくらいプラスになるか?天皇には京都御所に移って頂き、国事の際には天皇はヘリコプターで移動して頂く。天皇は元来、1000年以上も京都におられた。
(2)もしそれが不可能なら、首都東京の真ん中の皇居の地下に高速道路も地下鉄も通し、人流も物流も都心を大きく迂回せず移動可能にする。皇居の地下に高速道路と地下鉄を通せば、日本のGDPにどのくらいプラスになるか?

ジム・ロジャーズからの返信
確かに東京のど真ん中を変えて、経済活動が活発になれば、GDPは確実に増えるでしょう。しかし、私は日本人ではありませんので感情的な面ではなんとも言えません。また、どうすべきかを指示をしようとも思いません。
あなたの言う通り、皇居をもっと生産的に使うことができれば、みんなが幸せになれるかもしれません。おそらく天皇陛下も京都に住んでいたら、もっと自由があるかもしれませんね。
あの広大な土地は非常に価値のあるものだと思います。なにせバブル経済の際には、カリフォルニア州よりも皇居の方が価値はありましたからね。
あの時のバブルは明らかに馬鹿げていましたが、非常に立地がよく、巨大な場所です。ディズニーランドのようなテーマパークにするのか、巨大な教育センターにするなど、何か価値のあることに変えるのかは日本次第です。
日本には数百年の歴史があり、私抜きで見ても、よくやっていると思いますが、もしできるのであれば天皇陛下に代替案があるのかは提案したいです。しかし、多くの方のしきたりなどを変える必要がありますね。
皇居の大きな敷地が土地だとしたら、それを今、商業用不動産にするにはいい時期なのかどうかという質問もあります。タイミング的には世界の多くの都市でよい時期ではありませんが、私は日本の不動産開発業者ではありません。
私が唯一懸念しているのは、中国人が土地を買い占めてしまうことです。中国の富裕層は十分なお金を持っていますし、スペースも必要です。チャイナタウンにするかもしれません。皇居のあちこちに中華レストランができ、大勢の観光客が訪れるようになるかもしれません。
もうひとつの意見は、もしこの土地で何もできないのであれば、その下に穴を掘って地下鉄を通すというアイデアですね。
もし誰かが何かを建設した場合、GDPはどれくらい増加すると思うかという数字をすぐに挙げることはできません。誰かが研究をして測ろうとすることはできるでしょうが、今すぐ数字をポンと出すことはできません。

【今週号の目次】
第1部;当面の市況
(1)日経平均、37000円台に乗せたが・・・
(2)この「乱流」の中を如何に行動したか──「裏の裏は表」だ。
(3)日銀、緩和出口への市場との対話  
(4)株高は海外勢が支え、月間の買い越し額は歴代7番目
(5)これ以上の上値を追うには、これ以上の材料がなければならない。
(6)今の株価レベルは自社株買いの効果も出ている。
(7)信用買い越し、2ヶ月ぶりの信用買い残、2ヶ月ぶりの高水準
(8)海外勢、4週間連続で日本株を買い
(9)「日経平均、史上最高値実現が5割」
(10)当面の市況「暴落ドミノ 今すぐ資産はこう守れ!」 
(11)日銀のマイナス金利解除は早い。
(12)今年の日銀利上げのシナリオ
(13)「政治とカネの問題」を本稿において筆者は「ミニ政変」と述べたが、後から歴史を振り返れば、リクルート事件が「失われた30年」の前兆になったことに似ていて、大きな不吉な問題に展開しないとは限らない。
(14)NISAそのものでは大相場を作ることは出来ないが、安値下値の下支えの一助にはなるかもしれない。
(15)パウエルFRB議長は3月の利下げに否定的

第2部;中長期の見方
(1)ノルウェー年金の話し─「“This is Japan”銘柄・大通り銘柄」を大勢下限で買って、待ち伏せる。
(2)「株式投資に王道なし」─当たり前のことを単純に考えれば足りる。
(3)日本株式市場に重要な影響をもたらす円ドル為替
(4)日本株の長期上昇の経路
(5)株式相場に直接影響する諸々の価格の動き 

第3部;読者との交信蘭
日本製鉄に関するY様との交信(2月5日受信・同日送信)

第4部;ジム・ロジャーズへの私の質問2題に対して、彼からの返信があったので掲載

【プロフィール】
山崎和邦(やまざき・かずくに)
1937年シンガポール生まれ。慶應義塾大学経済学部卒。野村證券入社後、1974年に同社支店長。退社後、三井ホーム九州支店長に、1990年、常務取締役・兼・三井ホームエンジニアリング社長。2001年、同社を退社し、産業能率大学講師、2004年武蔵野学院大学教授。現在同大学大学院教授、同大学名誉教授。大学院教授は世を忍ぶ仮の姿。実態は現職の投資家。投資歴57年、前半は野村証券で投資家の資金を運用、後半は自己資金で金融資産を構築、晩年は現役投資家で且つ「研究者」として大学院で実用経済学を講義。
趣味は狩猟(長野県下伊那郡で1シーズンに鹿、猪を3~5頭)、ゴルフ(オフィシャルHDCP12)、居合(古流4段、全日本剣道連盟3段)。一番の趣味は何と言っても金融市場で金融資産を増やすこと。
著書『投機学入門』『投資詐欺』(講談社)など多数。
ツイッター https://twitter.com/toukinoryugi

【著書】
『賢者の投資、愚者の投資』
https://amzn.to/2AebYBH
『投資で勝ち続ける賢者の習慣』
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『投機学入門 不滅の相場常勝哲学』(電子書籍)
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『会社員から大学教授に転身する方法』(電子書籍)
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その他、著書多数。以下よりご覧ください。
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