【気まぐれエッセイ】2種類の長女

兄弟構成によって、性格って多少変わると私は思っているのだけど、皆さまはどうだろうか。

同じ家庭で同じような教育を受け、両親がなるべく平等に育ててくれたとしても、兄弟構成って人格形成に影響を及ぼすと思うのだ。もちろん、持って生まれた性質や、家庭の外での人間関係などによっても変わるのだろうけど。

私がこう思っているのは、4人姉妹の1番上である祖母から、年の離れた弟や妹の面倒を見た少女時代の話をよく聞かされたためかもしれない。私自身も長女なので、真面目で仕切り屋、気も意志も強い、良い子、基本的に大人ウケはいいが要領は悪く、ちょっとガラの悪いタイプの成功者(夜のお店で大金を遣ってくれる系の男性)からのウケはすこぶる悪い。世渡り下手、甘え下手、しっかり者の割にボーっとしているなどといういかにも長女らしいセルフイメージを持っている。

しかし最近、同じ長女(兄もいない1番上の)でも、妹が一人でもいるか、弟しかいないかによって大きく性格が異なることに気が付いた。またそれと同じように母親になった女性にも、娘が一人でもいるか、息子しかいないかによって同じような違いがある気がする。


その違いとは、お姫様の座を譲ったことがある女とない女の違い である。


妹、もしくは娘が生まれると、女性は有無を言わさずお姫様の座を奪われる。娘の場合は自ら喜んで譲るのかもしれないが、妹の場合は大抵不本意なまま譲ることになるのだ。

でもそのうち気づく。どうすれば大人からの自分の評価が高まるのか、それは自ら進んで妹にお姫様の座を譲ってあげることだと。つまり「いいお姉ちゃん」になることこそが、もう一度大人たちの自分への関心や評価を高めるのだと。そうやって、仕切り屋なわりに主役を譲ろうとする性格は出来上がる。

しかし弟しかいない長女の場合は、お姫様の座を一度も譲ることなく大人になる。もちろん自分より小さな存在の誕生により、親の目が自分から逸れることへのちょっとした不満や不安などは感じるのだろうけど、家庭内で大切な女の子という座を誰かと分け合う必要はない。

世の中の弟という立場にある男性たちの、姉に対する態度を見てほしい。なんと忠実で従順か。妹という生き物は、大抵そうはならない(笑)。だから弟しか持たない長女は、お姫様として育ち、女王様に仕上がるというわけ。「女の子だから」と言って大切にされるため、弟しか持たない長女は、兄に可愛がられて育った末っ娘(すえっこ)と共通する点が多い。しかし「お姉ちゃん」という権限をフルに使えるので、上のご機嫌を上手にとらなくては欲しいものが手に入らなかった末っ娘とは違い、世の中は自分の思い通りになると思って育つ(そうすると社会に出てからも本当にそうなることが多い。引き寄せの法則)。


私は長い間、妹を持つ長女らしい自分の性格(真面目で努力家、良い子のわりに大して得をしない性格)が嫌いだった。私は「女の子」である特権を上手に使えていない、損をしていると、長年思ってきたのだ。今になって、それは勘違いだったとわかったけれど。私はちゃんと、自分の居場所を陣取ってきたってね(笑)。だけどずーっとそう思い込んできたもんだから、将来は男の子を産みたいんだよね。だってこれから自分たちで築く家庭の中で、女王様でい続けたいんだもん(笑)。旦那さんと息子たちから愛される、可愛くて強いお母さんになりたい。


まあ、こんなことを言いつつ、私は妹のことが可愛くて仕方がないし、「生まれてきてくれてありがとう」「お母さんお父さん、妹を誕生させてくれてありがとう」っていつも思っているんだけど。姉妹って大人になると親友のようになれるし、心強くありがたい存在だ。そう思うと、女の子同士もいいな、なんて思う。


妊娠出産はまだ先になりそうだから、こんなことを言う前に産める体なのかを調べておかないといけないと思っている。産める体だったら、その状態を保てるように今から妊活的生活(食事や睡眠、運動など)を送る。そしてもし産めない体だってわかったら、人生設計が変わってくるしね。


あぁ、私の完全なる独断と偏見、そして妄想話にお付き合いくださり、どうもありがとう。今日はこの辺で。

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