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自然な身体の働き

前回は的外れを喜ぶについてお話しました。
今回は自然な身体の働きについてです。

「もっと身体を上手に使いたい」

これは競技時代もそれ以降も、当たり前だった価値観です。
もっと身体に負担のない、もっと良い動きを、もっと速く高く強く。

「もっとこうなりたい。こうしたい。」を叶えるために、解剖、栄養、メンタル、動作分析と、様々な角度から学び実践し、努力、鍛錬、練習をしました。勿論、実践するからこそ感じるものもたくさんあります。

これは身体の世界だけではなく、多くの分野に共通すると思います。

例えば、良い野菜を作るために、土を作る、環境を作る、技術を学び実践する。
良い組織・チームにするために、良いシステムを作るために。良い生活をするために。良い料理を作るために。


「今よりもっと」の前にあるもの

ただ、「今よりもっと」を求めて、目標を持つ進み方は、自然に流れている時間やそれぞれの特性やタイミングを、駆け足で飛び越えるような感じがします。

身体を使う前に、野菜を作る前に、システムを作る前に、それぞれには元々の自然な働きや流れが存在しています。

私たちは身体の自然な働きと共に日々があり、種子には歴史があり、その土地にも永きに渡る風土があります。システムや組織の前に1人1人の存在と背景、関係性があります。


元々の自分の後押し

目的を持って形に沿って実践するから、新たに能力を得られるのではなく、元々の自然の働きを後押しするから、本来の能力が水を得たように循環し合って、ぼんやりと描いた豊かさに向かって拓く。

私たちは何かとの間に違いを感じると、その違いを「差」として、今の自分はまだ足りないからその差を埋める為に、自分とは違うものを求め、部分的な視点で何かを目指し、課そうとします。

どれだけ素晴らしいとされるものも、外にある全ては、あくまで自分を知るためのツールです。今この身体はどう在りたいか?と、本来の自由自在な自分に出会うためのヒントです。


Natural Body Works=自然な身体の働き

高齢者からアスリート、全ての人に元々備わっているものがあります。

その先には、昔よりも今、そして死ぬ時が一番の世界があります。

そんな世界を、みんなといっぱい、死ぬまで遊びたい。

これからも1つずつ見つけていきます。

遊ぶぞ〜!

豊田玲子(遊びたい、身体大好き)
理学療法士 パーソナルトレーナー
2012 IFBB World Chanpionship Body Fitness 日本代表

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