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しろくまのビール醸造日和【準備編】

ドイツ、アメリカ、ベルギーなどでは自家醸造が合法です!趣味でオリジナルのビールを作る人も多く、その需要もあってホームセンターなどで簡単に醸造の道具が手に入ります。

私も醸造家を志す人間として、この環境を最大限に活かすべく早速醸造キットを購入しました。

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醸造キット!


ビールづくりの準備

このキットは醸造のための道具と材料となるモルト、ホップ、酵母がセットになったものです。今回はWeißbier (白ビール) が作れるものを購入しました!

しかし、このキットだけではビールは作れません。今回は以下の通りに道具を揃えました。

【キットに入っているもの】
・モルト
・ドライホップ 
・酵母
・発酵容器
・温度計
・洗浄剤
・エアロック
・充填ポンプ
・ホースクランプ

【用意したもの】
・ミネラルウォーター (軟水)
・鍋 (4L) ×3
・木製スプーン
・ふるい
・ろうと
・清潔なタオル
・計量カップ


ビール醸造のプロセス

ひとくちにビールと言っても、種類によって作り方が異なります。今回はキットのレシピに従って作っていきます。

主な工程は5つで、それぞれを軽く説明いたします。
※私の知識で書いていますので、間違っていたらすみません (´人`)

①Maischen (糖化)
②Läutern (麦汁のろ過) 
③Hopfenkochen (煮沸) 
④Gärung (発酵)
⑤Flaschenreifung (瓶詰めと二次発酵) 

①Maischen (糖化)

麦を一定の温度のお湯で煮て、デンプンを糖分に分解する工程です。麦は吸水して発芽する際に、デンプンを分解する酵素 (アミラーゼ) を生産します。アミラーゼはαβの2種類があり、それぞれ73℃と63℃で最も活性が高いです。そのため、糖化の作業ではこの数字を目安に温度管理を行っていきます。

②Läutern (麦汁のろ過) 

十分に糖化を行った後、麦汁を分離します。この時に分離されたものをキリンビールでは一番搾り麦汁と呼んでいます。さらにお湯を追加でかけてモルトに残っている糖分を抽出します。この時点で麦汁はジュースのように甘いです。

③Hopfenkochen (煮沸) 

麦汁を沸騰させて濃度を調整するとともに、ホップを加えて香りや味を付ける工程です。ホップの種類はもちろん、加えるタイミングや温度もレシピによって異なります。

④Gärung (発酵)

不純物を丁寧に取り除き、酵母を加えて発酵していきます。酵母は糖分をアルコールに変換するだけでなく、香りの成分も生産します。日本酒と同様、品種によって作られる成分の種類や量が異なります。今回のレシピでは1週間程度発酵を行います。

⑤Flaschenreifung (瓶詰めと二次発酵) 

不純物を避けながらビールをビンに詰めていきます。工場レベルでは④の過程で発酵や熟成が完了し、酵母ごとフィルターでろ過して瓶詰めすると生ビールになります。今回はビンの中で熟成させるとともに、炭酸を作り出す二次発酵の方法を取り入れました。

今回のビールづくりでは、1日目に①, ②, ③, ④を行います。そして、1週間発酵させて⑤を行い、さらに1週間熟成させるというスケジュールです。


以上で準備編を終わります。次回のnoteでは実際に①, ②, ③, ④の工程を行った時の記録を、写真とともにご紹介したいと思います。


【準備編】この記事です
【仕込み編】
https://note.com/travelabroad/n/n6fca5a09f3be 
【発酵&熟成編】誠意製作中


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