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惹きつけられるお店のこだわり - (1)手作り発酵食品店 -

こんにちは、Yukoです。
スペインには個人商店や専門店が多い話を以前書きましたが、その中でも特にこだわりがあり、特徴のあるお店を少しずつ纏めていきたいと思います。
からだや環境に良いプロダクトで、売り方も含めて参考になるか、という視点で見ています。

今回は「フェルメント9(Ferment 9)」。
バルセロナ初の発酵食品専門店で、家族経営です。
数年前にオープンしたモダンな店舗は、1階が販売、2階が発酵作業場。

このお店のユニークな点は、発酵食品を広めるあらゆる機会を提供をしているところ
発酵食品を自ら作り販売し、発酵教室を開催し、発酵機材の貸出も行っています。

自家製の発酵食品(店舗の2階で作ってます)も、とても豊富。
・サワークラフト(約10種類)
・キムチ(約10種類)
・その他ピクルス(約10種類)
・ケフィア(約20種類、乳酸菌と酵母で発酵させたドリンクとペースト)
・コンブチャ(約5種類、紅茶キノコの発酵ドリンク)

他社製では味噌、醤油、日本酒、バルセロナブランドのコンブチャなども取り扱っています。

え、手作りキムチ?と思った方もいるかもしれません。
このお店には、韓国や日本で生活したことのある店員さんもいて、アジアの発酵食品も自前のレシピで手作りしているのです。

ただアレンジがされているので、本場の韓国キムチがお好きな方には物足りないかもしれません。
辛いものが苦手な地元民向けなのかと思います。

私たちが日本人だと知ると、得意げに試食をさせてくれました。
「このキムチは日本の七味で作ったんだぜ!」
「こっちは山椒で作ったんだぜ!」

・・・七味や山椒で作るキムチ、新しいです。
韓国キムチと日本の漬物の中間くらいの味わいで、なんとも不思議です。

さらに、お店の中にはコンブチャの素・・・巨大な紅茶キノコも。
なかなかびっくりする光景。
・・・紅茶キノコのミニサイズ版は店舗でも売っています。

幼少期から発酵食品が好きだった創業者は、趣味で終わらせるのではなく、仕事にしたいと思うようなったそうです。
その情熱を見守っていたお母様が、自身の健康のために始めていた発酵レシピをお店に提供し、今も品質管理を行っています。
その後アジアに詳しい仲間を加え、アジアの味もレシピに加わりました。

スペインには肉、乳製品の発酵食品(ハム、チーズ、ヨーグルトなど)はもちろんありますが、なんというか「健康のために発酵食品を選んで食べる」という考え方は最近広まってきたという印象です。

大手オーガニックスーパーでは、味噌、豆腐、コンブチャはよく見かけるようになりましたが、今後さらに発酵食品の選択肢も増えていくと思われ、その先駆けとなるお店です。

バルセロナでは珍しい、手作り発酵にこだわる専門店でした。

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