「自分探し」という言葉が一時期流行りましたが、自分の約30年のキャリアを振り返ってみると、自分が思う自分のありたい姿と他人が思う私の強みとは必ずしも一致していなかったと思っています。

30代のころの私は、経理とか労務とかの専門性を身につけたいと思っていました。しかし、当時の上司は「あなたは人と人とを結びつけるコーディネートが上手だから企画業務をしたらどうか」と言い、実際に今はそのような仕事をしています。

こうあるべき、から自由になると心が軽くなって楽に成果が出せるようになったなと感じます。

誰しも1度や2度は自分のありたい姿や組織像を阻害する人に嫌悪感を感じたことがあると思います。変わらない他人の言動に日に日に心が疲弊して、ストレスをため込む一因にもなります。

「遠慮せず相談して」という上司に相談するも、そもそも考えの合わない人からいい加減なアドバイスや説得を受けて、さらにモヤモヤするといったことを繰り返すうちに、組織にも自分にも嫌気がさしてしまう。皆さんにもきっとあてはまるのでは。

そのモヤモヤ・イライラの原因を考えてみると、案外自分ではどうしようもない外的要因をなんとかして自分の思い通りにしようとしていることに気が付きます。例えば、私の提案をわかってくれない上司、目の前の課題を放置して働かない同僚、年功序列、昨日のプレゼンの不出来、成約に至らなかった商談、昨日うっかり言ってしまった一言やLINEのメッセージなど。。。

他人と過去は変えられないという、至極当たり前のことに気が付くともっと楽になれるのに、と思います。他人を攻撃してもその時は溜飲が下がるかもしれませんが、あなたと同じモヤモヤ・イライラする人を増やしているだけだということに気づかなければなりません。

ストレスをためずQOLを爆上げする最大のスキルは、「忘却」あるいは「すっとぼける」ことだと私は信じています。

さぁ、今日もくよくよ考えてよく眠れない皆さん。明日はそいつに一言言ってやろうなんて考えないで、おいしいもの食べてお風呂に入って、好きな音楽や本を読んで、早く寝てください。