見出し画像

現代日本人の学力低下のメカニズム

現代日本人の学力の低さの要因は一つではなく
いくつかに分散していると考えている。
場合によっては重複している。

主に4つの視点から現代日本人の学力低下の
メカニズムを考えていきたい。

(1)義務教育レベルに達しない学力

まず大抵の現代日本人が義務教育レベルに達しているという誤解があるが、達しているとは言い難い。英語は不明だが現代日本人の国語、数学、社会、理科の学力は相当低いだろう。

単に勉強が苦手な人は1度放置したら永久にやらず受験勉強を突破した高学歴層は「十分できている」と高をくくって基礎を疎かにする。ベーシックなものを蔑ろにしてネオリベ的な能力アピールをするのは愚の骨頂である。

(2)スペック勉強を勉強と捉える鈍感な思考

これは大学生や社会人と云われるなかで意識高い系の人々に見られやすい。受験や就活、資格取得、語学留学などを高く見積もりすぎているケースである。

自己啓発本を読んでメソッドを信奉するのもやりがちである。

連中にとっての勉強というのはたえず「アピール材料」の取得と自己成長というまやかしである。けれどこのスペック勉強ほど形式主義に陥りやすく金太郎飴になりやすいのではないだろうか。

(3)安易な回答を求める愚鈍な思考

テスト問題の一問一答やネット的な演繹的正答思考が顕著であるが何か安易な答えを求めて提示する事が目的となっている。

つまり帰納的に思考鍛錬する勉強をしないのだ。読書においても答えを求めている。

Youtubeの蘊蓄解説を見て「わかったぞ」「わかりやすいぞ」と納得して有名な芸能人や文化人や実業家や政治家の解説をそのまま信じられる思考がアホである。池上彰や中田敦彦やDaigoの解説を見て納得してしまうほど低能なのだ。

人生においても「〇〇だから良い人生」「〇〇だから悪い人生」という安易な形式レールを安易に信じてそこに乗っかろうとする傾向が強いと見える。しかしそれでは開明や賢人になるのは不可能だろう。

(4)ポストトゥルース的な真実選民思考

頭が悪いと「学校では教えてくれない〇〇」「マスコミは報道しない〇〇」みたいな捏造右翼や陰謀論者やスピ系の識者に迎合しやすい。XやYoutubeは当然だがnoteでもこういうアカウントは結構ある。

ポストトゥルースに嵌りやすい人は学歴や社会的地位の高低は関係がない。やはり「自分は凡人にはわからない真実を知っているのだ」という真実選民思考(ウソ)こそが連中の自己顕示欲を相当満たしてくれるのだろう。実際この連中の思考は凡人以下だ。

学校では教えてくれないと偉そうに云っているが、学校では親切に教えている方だ。単にバカすぎて学校教育を駆使できなかっただけだ。

マスコミは報道しないとか偉そうに云っているが、ネットはマスコミの一部だ。テレビ番組を疑うのならネット番組なんてさらに信じられない。そんな事すらわからないのか。

ポストトゥルース的な真実選民思考が横行するのは今更義務教育の勉強をコツコツしたところで目立てないからだ。カルト宗教やマルチと同じだ。だから既成事実の逆のベクトルから真実(ウソ)を打ち立てる。(地球温暖化はなかった/慰安婦問題はなかった)

この4つの要因から云えるのは基礎を共有せずに基礎を蔑ろにしている事だ。それよりもどんな手段でもいいからアピールをして頭角を現したい。それこそが低学力や低偏差値(=学歴関係なし)を量産し続ける。

学習教材(数百円)に使います。