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読書感想文:「転職の思考法」は転職エージェントや人事にこそお勧めしたい。

W杯、すごい盛り上がりを見せていますね!
弊社のメンバーも寝不足なようで、机の上にレッドブルとストロングミントのフリスクが置かれています。。

さて、本題ですが、週末に北野唯我さん著『転職の思考法』を読みました。
なかなか書店で手に入らず、押上で入手しました。

20代〜30代前半の方に向けて書かれた本ですが、読んでみて感想をシェアしたいと筆をとりました。

結論からいいますと、世の中の全転職エージェントが読むべき本だと思います。弊社社員はもう全員読み始めています(笑)
ということで、「転職エージェントに本著を勧める3つの理由」という形で感想をお伝えしようと思うのですが、目の前で仕事していた弊社CFOに声を掛けたら秒でアイキャッチ用写真を撮らせてくれました。

転職エージェントに本著を勧める3つの理由

①我々の現在地を正しく認識する

本著では、基本的には転職エージェントは”悪い奴ら”として描かれています。物語形式で進んでいくのですが、開始3ページ目に主人公は「騙されそうになった」キャリアアドバイザーの女性と再会します。スレンダーな体から美しい髪が流れる女性ですが、それは置いといて、「ああ、こういうエージェントいるわー。」といった転職エージェントあるあるは笑ってしまうくらいリアルなのです。
しかし、その”悪い奴ら”が我々の現在地なのだと思い知った上で、「じゃあどうするのか」を考えなくてはなりません。
本著にも描かれている通り、多くの転職エージェントが転職を煽り、手数料を目的に受かりやすい企業に人を送り込みまくっていることは、もう世間にバレています。

※一応、弊社のスタンスも再掲しておきます。

②ビジネスの基本「相手の立場に立つ」を思い出す

「相手の立場に立つ」こと。常日頃、これがビジネスの基本中の基本だと思っています。(就活の基本もこれだと思っています)
相手のことを知り、想像し、どんなことに喜び、何を求めるのかをちゃんと考えて行動することがビジネスにおいては最も重要だということです。
さて、転職エージェントの皆さんは転職者の気持ちをどれくらい想像できているでしょうか。本著では主人公や友人が、裏切り者扱いされたり、喜んだり、騙されたと後悔したり、焦ったりとする姿を、やや誇張はしているもののリアルに描いています。
私も人事で中途採用チームを持つことになった時に初めて転職活動をしたものですが(上司には報告した上で、会社のスケジューラに予定も入れてやっていました)、本著を読んで当時の心境をありありと思い出すことができました。
前述の「バレている」という話もそうですが、求職者がこういった書籍を読んでいるということを知識として知っておくのは有益だと思います。

③キャリアの考え方のフレームワークを増やす

転職エージェントは求人を提示してマッチングするだけ商売ではありません。リファラル採用もSNSも一般化している昨今、間違いなくそのスタンスではこれから消えていくでしょう。
弊社は、「面倒を取り除くこと」「壁打ち相手になること」「観点の提供」をキャリアサポートのミッションと定義しサポートをさせていただいております。
流石になんのフレームもなしに面談してる人はいないかと思いますが、本著には「これいただき!」という考え方がいくつもあり勉強になりました。特に”マーケットバリューが業界の生産性に強く影響を受ける”、”会社を辞めるべきタイミングの参考となる、緊張と緩和のバランス”などは参考になりそうだなと思いました。


いかがでしたでしょうか。
個人的には超おすすめ図書で、当日面談した方にも「これめっちゃいいですよ!」と勧めてしまいました。(エージェントに頼りすぎるなって書かれているのに笑)
また、ぜひ人事の方にも読んでいただきたいと思います。
著者の北野さんが元Google米国本社副社長の村上憲郎さんにインタビューした中で出ていた言葉が大好きで、こういう世界観を作っていかないといけないと思うんです。

最終的に転職するような優秀なやつは、在籍しているときはさ、必死になって会社という『みこし』を担いでるわけでしょ。辞めるまではさ、一生懸命、会社を担いでくれる人材なのよ。でね、反対に、一生この会社にしがみつくぞ、みたいな奴はさ、おみこし担いでいるふりして、ぶら下がっているわけよ。人事部が大事にしなきゃいけないのは、ぶら下がっているやつじゃなくて、もしかすると3年後にいなくなるかもしれないけど、今必死に担いでるやつなんだよ。ほんとに担いでくれるやつだったら数年勤めてくれたら御の字じゃないの? そういうふうに人事部も考え方を変えないと。

こういう会社にするために自分に何ができるかを考える時代がきていると、本当に思います。

私自身も人材に関わる立場として、どう発信し、どうアクションするか、改めて考える良い機会となりました。
最後に、仕事を一時中断して、夢中になって読書を進めるCFOの様子をお届けして、締めくくりたいと思います。ご拝読感謝致します。


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