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夫婦でホイホイ🏠②(家シリーズ)-石井

 競売物件と分かってから、色々調べました。どこで購入できるかといえば、裁判所!!
 そして裁判所には、競売物件ばかりが掲載された分厚い冊子があります。
大阪中の物件が載っていて、あり得ない価格でした。もう、ワクワクして色々見に行きました。住所だけを頼りに訪れると、繁華街の裏のラブホテルとラブホテルの間の土地だったり、ある時は、山の斜面のみ、みたいな事もありました。ガッカリというより、面白かった。
 で、夫はますます心を鷲掴みにされた、あの土地が欲しい気持ちが膨らんでいきました。

 だって、そのお値段1460まん!300つぼ!

 しかし、購入する前にその土地を調べる事はできないというのです。例えば違法に産業廃棄物が埋められてたとしても、地盤がゆるゆるだとしても、購入してからじゃないと、土地について調べられないのです。素人にはリスキーに思えました。
 それから、何度も見にいきました。背丈ほどある雑草が生い茂り、もちろん地質は見えません。
 崖には、テレビや、自転車や、空き缶などたくさんのゴミがありました。
それを見る度、私の心は萎えました。しかし、隣の夫の目は違いました。早く入札したくてたまらない様子です。
 入札時期が年に数回あり、その締切が迫っていたのです。入札がゼロだと、次の入札最低価格の値段も下がります。
私は見送ろうと説得しました。まだこの土地を知ってから日が浅すぎる事、もし誰かが入札していたなら、今回入札してもきっと勝てないだろうと。渋々見送ると言ってくれました。
 そして、なんと入札がゼロだったらしく300まんも下がったのです!
夫は、これに喜ぶというより安堵が先に来た様です。そして私は、安堵というより、心配になりました。
 こんな草だらけ、ゴミだらけ、崖だらけの土地誰もいらんちゃん、近所でなんか曰く付きの土地なんちゃん…という不信感が生まれたのです。
 そして、実両親、義両親、に別々の日に見てもらいました。すると面白い事に男性陣は、いいやん!と言って、女性陣は、なんか心配。という反応でした。
 こ、これは男の本能が欲する土地なのか!
 次に建築士の姉に見てもらいました。この時は設計してもらう気は限りなくゼロ%でした。
「見晴らしもいいし、光の方角もいいと思う。住んだら面白いと思う。」
 こ、これは男勝りの本能なのか、なんだ?!
でも初めてなんとなく納得できたのでした。
まぁ、なんじゃかんじゃとあり、次の締切で入札する事にしました。

結果入札成功!入札件数1!
あぁ、不安…でももう買っちゃいました。
次はどうやって建てよう?となります。
つづく

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