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【読書日記】『マカン・マラン 二十三時の夜食カフェ』

私は、タイトルや帯で本を選ぶことが多い。『マカン・マラン 二十三時の夜食カフェ』も、タイトルに惹かれて読んだ本です。「二十三時の夜食カフェ」というタイトルから、美味しそうな料理が登場しそうでしょ!

『マカン・マラン 二十三時の夜食カフェ』の主人公は、シャールという元エリートのドラァグクイーン。彼(彼女)は、病気がきっかけでこれまでの人生を捨て、ドラァグクイーンとして生きるようになりました。シャールが経営する「マラン・カラン」には、悩みを抱えた人が訪れます。シャールが作る料理は、悩みにも寄り添ってくれる温かさがあります。

人は「孤独な生き物」だけど、仕事中や家族、友達と過ごしている時は、そんなことを考えずに生きています。ただ、初めての街で道に迷ったりするとメチャクチャ不安になったりして、もろ孤独感を感じることも。寂しいとか不安なときに、温かい料理を食べるとホッとするんですよね。

全部で4話の物語は、それぞれ独立した話でありながら、つながりをもたせています。最後は、病気が再発をしたシャールのために、妹分?のジャダが奮闘。常連客もシャールの回復を願って、新年のスープ作りを手伝います。大円団ともいえるラストにもほろりとさせられます。

「マラン・カラン」とは、インドネシア語で「夜食」という意味なんだとか。4巻まで出ているので、ゆっくり読んでいきたいと思っています。

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