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読書感想「脳のゴミを洗い流す」「熟睡習慣」 奥村 歩氏 (著)


この本を読もうと思った理由

20代や30代前半の頃は睡眠の質や時間について、あまり意識せず過ごしてきました。最近いろいろな本を読むようになって、睡眠に関する書籍も7~8冊程読みました。それらの本で共通して書かれているのは、仕事でより成果をだしたいなら、「とにかくたくさん良い睡眠をとること」でした。仕事については、少しでも短い時間で成果を上げれるよう、数十冊はビジネス書を読んできました。ビジネス書に書かれているテクニックや仕事術よりも、もっと基本的な睡眠について、学び実践した方が、健康面はもちろんのこと、仕事の効率成果アップに繋がるのではないか、と最近思っています。この本はそんな思いの中、見つけた本で、より良い質の睡眠を手に入れるために読もうと思いました。

心に残った内容・感想

認知症予防

  • 認知症のなかで70%を占めるアルツハイマー型認知症は脳内に溜まるアミロイドβというタンパク質が原因で発症すると言われている。

  • アミロイドβは脳内の神経細胞の残骸、老廃物であり、脳脊髄液で洗い流される。これをグリンファティックシステムという。

  • グリンファティックシステムは寝ている時によく働く。寝ている間は脳脊髄液の流量が増え、また脳が収縮するので、脳の隙間に流れ込み、溜まったアミロイドβを洗い出す。

  • なので、熟睡し、睡眠時間を確保するこどが、アルツハイマー型認知症の予防につながる

スマホ依存の影響

  • 脳の検査で異常がなくても、認知能力の低下を訴える人がいる
    原因の1つとして考えられるのが、スマホ依存。

  • スマホ依存は、寝る前に見るとブルーライトによる睡眠障害の原因になる。またスマホにより情報過多になると、処理できず、情報で溢れて脳内がゴミ屋敷状態になる。

  • ゴミ屋敷にならないようにするには、まずインプット情報を厳選し、減らすこと。そして得た情報はアウトプットして消化していくことが有効。

睡眠負債は万病のもと

  • 睡眠負債は脳の機能を低下させる。

  • 脳の機能が低下すると、痛みをコントロールする機能も低下し、例えば腰に異常がないのに痛みが出だりする。睡眠を改善すると痛みが良化する事例もある。

  • 睡眠負債は高血圧の原因にもなる。睡眠負債により、交感神経優位になる。そうすると血圧が上がりっぱなしになるので高血圧になる。

  • 睡眠不足で成長ホルモンの分泌が悪くなると、代謝が下がり太る。成長ホルモンは、脂肪の分解を促し、筋肉を修復する働きがある。

  • 睡眠不足になると、自律神経が乱れ、食欲を抑えるレプチンというホルモンの分泌が少なくなり、食べ過ぎて、太る。

  • 睡眠不足になると空腹時の血糖値が上昇し、インスリン分泌量が減り、糖尿病になるリスクがある。

  • 糖尿病になると、高血糖になるため、インスリンが大量に分泌される。大量に分泌されたインスリンを分解するため、インスリン分解酵素がたくさん使われる。このインスリン分解酵素はアミロイドβを分解する役割もある。なので糖尿病の人はアルツハイマー型認知症になるリスクも上がる。

睡眠外来の薬物治療

  • 最新の睡眠薬はオレキシン受容体拮抗薬と呼ばれるタイプの薬。オレキシンがオレキシン受容体に作用すると脳の覚醒システムが活性化して、覚醒が維持される。

  • 逆にオレキシン受容体を阻害すれば、覚醒せずに自然に睡眠に移行できる。オレキシン受容体拮抗薬はこのオレキシンの受容体を阻害する薬。エーザイのデエビゴなどがある。自然で無理のない睡眠へ導くのが特徴。

薬に頼らずぐっすり眠るための方法

  • 熟睡の鍵はオレキシン。オレキシンはさまざまな脳内物質と相互作用があり、身体を覚醒にするか、目を覚ませるかコントロールしている、司令塔にあたる。

  • オレキシンが活性化していると、身体は覚醒方向、オレキシンが弱まると身体を休めるモードになる。

  • 例えば、メラトニンもオキシレンは相互作用があり、日光を浴びてメラトニンが減るとオレキシンは増える。夜になってメラトニンが増えるとオレキシンは減る。

  • 他のホルモンもオレキシンと相互作用している。

  • 他のホルモンの分泌を、コントロールすることでオレキシンもコントロールできる。

  • 規則正しい生活、朝昼は外での活動を増やし、太陽を浴びて、夜はブルーライトをカットして体内時計を整えることが大切。食事はいろいろポイントがあるが、腸内環境改善のためのヨーグルトや食物繊維をとる。腸内環境は自律神経、交感神経と副交感神経のバランスを整える。また飲み物としては緑茶がおすすめ。緑茶に含まれるテアニンという物質が副交感神経を優位にしてくれる。カフェインが気になるが、テアニンにはカフェインを、抑制する作用もあるので睡眠には有効。

  • 地中海式の食事はギャバが含まれるものトマトやパプリカがおおく、また深部体温を下げるエビ、イカも多く、睡眠に良い。睡眠の、質が上がるのでアルツハイマー型認知症に有効。

まとめ

睡眠は脳にも身体にも大切というのはよく色々な本で書かれているけど、いざ寝る前にはスマホで調べごとしたり、動画を見たりしてしまいます。心のどこかで所詮寝るだけでしょ?と甘くみていた部分もあると思います。最近は熟睡は認知症予防や糖尿防予防、また他の書籍には頭にも良いと書かれていたりするので、まずは熟睡習慣を試してみて、自分の身体への変化を見てみたいとと思います。
たまたま最近は免疫力アップの期待から、コーヒーを控えて緑茶を飲むようにしています。緑茶は副交感神経を整えて良い睡眠を促す効果があると書いてあったので、コーヒーを、飲んだ日と普段の緑茶の日で、スマートウォッチで記録した睡眠ログなどで比較してみてみて、また結果を共有できればと思います。

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