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『罪と罰』を読まない、を読む。

こんにちは🙆‍♀️

皆さんは、ドストエフスキー著『罪と罰』読んだことありますか?

わたしはありません。

ただ6年くらい前、ドストエフスキーの『地下室の手記』を読む機会がありまして。
それはそれはもう暗い本だったので(笑)他のも疲れそう・・・と思ってそれからドストエフスキーさん、敬遠してました😓

『罪と罰』というタイトルは、誰しもが何となく聞いたことがあって、有名な小説であること、本好きなら読んどいたほうがいいのかな・・・くらいは思ったことがあるかもしれません。

さて。今回読んだ本はなんと、

『罪と罰』を読まない

です。

日本を代表する作家、
三浦しおんさん、岸本佐知子さん、吉田弘美さん、吉田篤弘さん
この四人が集まったある日の機会に、「罪と罰」読んだことある?って話になるんですよね。

「え、実はないんだよね・・・」
「私たちの職業柄、読んだことないって言いにくいよね。」
「そもそもさ、罪と罰読んだことある?って周り聞いたらみんななんて答える?」
『昔、読んだことある。』が一番多い(笑)」
「それなー!で、大抵『主人公がばあさん殺すハナシ・・・?』くらいしか覚えてないんだよね。」

さてさて・・・ここでこの4人は思うわけです。

「読んだことはないけれど、なんとなく知ってる」人と、「読んだことはあるけれど、よく覚えてない」人の認識にさほど差はないのでは・・・?

では、いったい、「読む」とはどういうことなのか。何をもって、「読んだ」と云い得るのかー。

そしてとってもおもしろいことを思いつくわけです。

「読んだ」と「読んでない」に大差がないのなら、読まずに読書会をひらくことが出来るのではないか。すなわち、『罪と罰』という小説を読まずに、『罪と罰』について徹底的に話し合うことが出来るのではないか。

と、いうことで、この4人、本当に『罪と罰』を読まずに読書会を開いちゃうわけです。

そして、それぞれの持つ『罪と罰』についてのなんとなくの情報、そして様々な知識をフル動員して小説の内容を想像し、推理し、会話して、『罪と罰』を、読まずに読んでいく。

4人の会話がひたすら続くんですが・・・
これがめちゃめちゃおもしろい。

この本を読む目的

この本は友人に紹介してもらったのですが。
その友人とは定期的に読書会を開いていて、

「これ、やろう!」

って言って紹介してくれたんです。友人と相談して今度、

『吾輩は猫である』を読まない

やろうと思っています😸📚
それについてはまた記事を書こうと思います🙌

ルール

ただ読まずに読むのはめっちゃ難しいので、本の中で4人が実践していたルールはこんな感じ。👇

・ファシリテーターとして読んだことがある人に1名同席してもらう。あまりに話が脱線したら軌道修正してもらう!
・冒頭1ページと終わり1ページをみんなで読む。そこから想像を膨らませる。
・『罪と罰』は全六部構成で大体1部が同じページ数。なので、1部につき3箇所、ランダムで決めたページを読んでOK!
・時々登場人物表を眺める。(結構ヒントになるので、要所要所に挟んでいく)

感想

とにかく4人の会話がめっちゃおもしろい。
やっぱり作家さんていろんなこと知っているんだなーと改めて。
ドストエフスキーさんがどんな時代を生きた人なのか、この時代って日本は何時代だった?とか、時代背景から小説の内容を把握していくところはなるほど、と思いましたね👐
『罪と罰』って舞台がロシアなんですが、三浦しおんさんは、「島耕作」から得たロシア知識をフル動員して推理していくんです。(おもろい)
いろんな知識がこうやって生かされるのかあ・・・と感激🤔

作家さんならではの視点も覗けて、
専門家のマイナー会話聞かせてもらってありがとうございまーす!という気持ちにもなれる(笑)まるで一緒に座談会に参加させてもらっている気分です。

『罪と罰』読んだことがある方もない方も、是非読んでみてください😊
いろんな楽しみ方ができる本でした✨

ではまた!
最後まで読んでいただきありがとうございました🙌

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