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ぼくの愛車のロードスター(ND)との出逢いについて……


ぼくの愛車がロードスターであることは、少しだけ嗣永伝でも触れていましたが、ちゃんと紹介したことはなかったので、ここで紹介しておこうと思います。

見てください。このカッコイイ〜ボディ!!(ジャパネット的な?)


ちなみに、この愛車は2代目で、1代目はロードスター『ジェットブラックマイカ』というボディカラーでした。

納車したばかりでキレイだったころ。今は手元にないですが……


(現ロードスターは、S レザーパッケージ ホワイトセレクションというグレードの、ディープブルークリスタルマイカというボディーカラーです)

そして、ぼくとロードスターとの出逢いは、街でたまたま見かけた、一目惚れからはじまりました。

ぼくはそのころ車を所有しておらず、会社から社用車を持たされていたのですが(会社側が、いつでもぼくを呼び出せるように……)、仕事の用事で『福岡アイランドシティ』というところに出掛けた帰りでした。

何の気なしに福岡の都心部に向かうために、『香椎かもめ大橋』という博多湾に面した海岸沿いの橋を渡っているときに、対向車線からメチャクチャカッコイイ車が走ってきたのです。

その瞬間にその車に目を奪われてしまい、

「な、何、あの車!? え? 嘘!? マジカッコイイーーーーー!!!!」

と、ふだんまったく車というモノに興味がなかったのですが、一瞬に目を釘付けにされてしまい、そこから家に帰り着くまで、その車のことが気になってしまい、まともに運転に集中出来ていませんでした。

「え? オープンカーだったよね? てことはなに? ロードなんちゃんら? え? あ、なんだっけ? あの屋根が開けられる車? あー、なんて言ったっけ? あの2シーターのちっちゃい車?」

と、ブツブツ独り言を呟きながら、家までの道のりを走っていました。

家に帰りつき、さっそくスマホで車の名前を検索

〈オープンカー 2シーター 小型 車〉

すぐに検索にヒットする。

その画面には、さっきぼくが目にした車の写真が載っており、

「あーーーーー、コイツだ!!! この車だ!!! マジカッコイイ!!!! コレ、めっちゃほしい!!!」

と、これまで車になど興味がなく、

「あんなものはレンタカー、カーシェアで十分だ。あんなものを所有するなんてナンセンス、持っているだけで維持費もかかるし、税金もかかるし、壊れたら修理もしなくちゃいけないし、その上、ローンを組んだらローンも払い続けないといけないし、その間、乗り続けていたら価値はドンドン落ちてくし、それなら最初から持ってないほうが、ずっと効率的じゃん!!!」

と、車に対しては効率と合理性を重視していた人間が、価値観を根本から覆されたのだ。

ただ、すぐに購入するわけにもいかず(車両車が自宅の駐車場を占領していたため、車を買ったとおころで置き場所がない)、それまでは『辛党おやじ』という、ロードスター乗りのYouTuberの動画を見たたりして、ロードスターを買いたい気持ちを、てきとうに誤魔化していたのだが、それから数年が経ったころに、そのチャンスが訪れることになった。

働き方改革により、会社の方針が180度変わったことにより、責任者に持たせていた社用車を、会社に返還することになったのだ。もともと車を持っておらず、社用車を普段使いしていた一部の社員からは、反対する意見もチラホラあったのだが(ガソリン代もかからないし、税金も払わなくていいし、車検代も会社持ちだし)、そのころにはぼく自身も、すっかり車のある生活に慣れきってしまっており、会社の方針に反対はしないまでも、「車の無い生活など考えられない」という価値観に染まっており(慣れとは怖いものだ……)、という一件がキッカケとなり、車を購入することを決意するのだった。

新車を買うか? それとも中古車か? 車種はどうするか? 

そのころ、ミニクーパー(ローバーミニ)にも、少しだけ興味を持っており、実家の近くにも旧車のMINIの専門店があったこともあり、その車の検討していたのと、趣味がキャンプや登山だったこともあり、オフロードでも使える車も検討していたので、スズキのジムニーも候補に挙がっていたのだが、やはりむかし一目惚れしてしまったロードスターのことが忘れられずに、デザイン性、価格、故障の頻度、メンテナンスなどのサポート、自分の性格やライフスタイル、過去に乗っていた中古のスーパーカブ(原付)が何度も故障して、その度にバイク屋のお世話になり、購入したとき以上に修理代のほうが高くついた経験などを考えて、新車の一択であることに考えは行きつき、まずは試乗してみようと、冷やかしくらいのつもりで『マツダのディーラー』に顔を出すことになった。

ほんとに買うつもりはなかったので、頭金も持ってきていないし、印鑑などの契約に必要そうな物も持参してきてはないし、そこら辺のコンビニでタバコでも買いに行きたような恰好で、ぶらっと母親の原付を借りて店先にバイクを停めると、スタッフらしき女性が「ん? 何のようだろう?」とでも言いたげに近づいてくる。

「ど、どういったご用件でしょうか?」

あまりにもお金を持ってそうに見えなかったのだろう。女性はきょとんとした顔でそう言い放つ……。

「あ、いえ、ロードスターを買おうかと思って、とりあえず試乗させてもらおうかな? と思って……」

その言葉に、「あ、失礼しました……。あお、どうぞ、こちらへ……」と、半信半疑に、ぼくのことを店内へと案内する。

まあ、何の予約もしておらず、原付でふらっと現れた、貧乏そうな男が、まさか車でほしくて来店しているとは、だれも思うまい。そら「どちらさまですか?」くらいなトーンで「ど、どういったご用件でしょうか?」と聞きたくもなる。

案内してくれたのは、20代後半くらいの若い男性で、ヒョロッとしていて何とも頼りない感じの人だった。

ただ、なかなか話しやすいというか、趣味がアニメ鑑賞だったらしく、ぼくと意気投合してしまい、ロードスターの試乗のつもりだけで来店したのだが、生憎、試乗車のロードスターがないということで、その男性は自分の自家用車でもあるロードスターに乗せてくれるという。

「え? いいんですか?」

「あ、全然構いませんよ。乗ってみます? そこら辺をぶらっと一周するだけですけど?」

「あ、じゃあいいですか? 乗せてもらっても?」

「あ、わかりました。ちょっと待っててくださいね……」

そう言い残して、彼は店の外に去って行くと、数分後にぼくのもとに帰ってきて、「あ、準備ができました。どうぞ……」と、彼が自家用車のロードスターまで、ぼくを案内する。

「あ、乗ってください。なんなら運転してみます?」

「え? いや、さすがにそこまでは……、というかマニュアル運転するの、10年以上してないので、しかもその乗った4、5回も会社の車で、ちょっと近くまで運転しただけなので……」

と、やんわり断ると、「あー、べつにいいのに? ほんとにいいんですか? 運転しなくて? 試乗ですよ」

「いやいや、さすがに人の車で事故るわけにはいかないので、助手席で十分です……」

「あ、そうですか? じゃあ……」

と、彼が運転席に乗り込み、ぼくがその助手席に乗り込む。

最初は、その車高に低さに驚く、乗り心地が固いのは、なんとなく想像出来たのだが、目線の低さまでは想像しておらず、まずそこに驚かされる。

「うわー、結構、低いんですね!! まるで地面の上、すれすれを走ってるみたいです!!」

「あー、最初はみんなそう言いますよ。慣れれば、これが普通に感じますけど……」

「へぇー」

「あ、何だったらオープンにしましょうか?」

そのときは春先で、まだ外気が冷たかったのだが、せっかくロードスターに乗せてもらったのだから、オープンは体感しておきたい。

「あ、じゃあ、いいですか?」

「ええ、もちろん……」

信号待ちのあいだに、ものの3秒ほどで車の屋根がシート背後の収納スペースに収まり、車がオープンの状態に変わる。

信号が青に変わり発進すると、エアコンの風を強にしてくれているのもあったのかもしれないが、意外と寒くはなかった。

「あーーー、意外と寒く無いんですね? なんか、温泉に浸かっているみたいですね〜」

「あー、頭のてっぺんと耳元に微かに巻き込みの風が当たる構造になってるんで、思ってるより寒くないんですよ。むしろオープンにするなら、秋とか冬のほうが気持ちいいですよ。夏にオープンにしたら死にますけど……」

「へー、そうなんですねぇ〜」

決して彼は口の上手いタイプの営業さんではなかったが、なんというか、その口下手なところと、無理に売りつけようとしない、彼の営業スタイルが、ぼくのツボにヒットした。まあ、そのほかにも決め手となった要素はたくさんあったのだが、一番は彼が自分の自家用車にまで乗せてくれて、ロードスターの良さを伝えようとしてくれている姿勢がよかった。

そのまま、店舗に戻り、「じゃあ、買います!!」と、彼に伝えると、「え?」と彼が目を丸くする。

「え? いいんですか?」

「え? ダメですか?」

「いや、そうじゃなくて……、買うって買うってことですよね? そんな即決しなくてもいいですよ……。もっと帰って、ちゃんと考えてからでも……」

「あ、いえ、買います。こんな自家用車まで乗せてもらったのに、買わずに帰るなんて申し訳ないです!! それに何れは買うつもりだったので、なので、今日ここで買います」

こんな車を衝動買する客も珍しいらしく、一瞬、その場にいた従業員がざわつきはじめる。

そのうち裏で控えていた店長までが顔を出し、最初はそこら辺にヘンな男が来店したくらいな、てきとうな扱いだったのだが、急に目の色を変えて接客しはじめる。

フロアのテーブル席だったのが、奥の商談室のような場所に通され、まあそこまで高いグレードの車ではなかったのだが、最初の印象が印象なだけに(原付でふらっと現れて)、いつの間にかVIP扱いになっていたのが驚きだった。

ちなみにロードスターを購入したあとに知らされたのだが、ぼくの担当だった営業さんは、その一ヶ月後にマツダを退社していった。

まあ、最後に彼の退職に、花を添えることが出来て良かったのかもしれない。


ちなみに、その一ヶ月後の車の一ヶ月点検で、

「ぼくに車を売りつけて、辞めていくんですね」と、冗談半分で彼に憎まれ口を叩いてやりましたが……。

今となってはイイ思い出です。


横から見ても美しいボディライン


洗車してなくて、ちょっと汚れてる……
後ろからみると、ちょっとベイマックスに似てる気がする。


それはそうと、余談ですが、ほんとは紺色のボディーカラーが良かったのですが、最初の購入当初は、その色のバリエーションが用意されおらず、それから3年後の車検の前に、新色の『S レザーパッケージ ホワイトセレクションというグレードの、ディープブルークリスタルマイカというボディーカラー』の、今のロードスターに乗り換えました。

※ 欲を言うなら、初代(1代目)のロードスターに着いていたタイヤのホイールのままが良かったのですが、モデルチェンジと同時にそのホイールがラインナップから外されてしまったみたいで、仕方なく今のホイールになってしまいました。ちなみにライト関係もフルLEDにしていたのですが、バックランプの電球がLEDな無くなってしまい、それも電球のままになってる。オートバックスで自分で変えてもいいのですが、そこまでするほど車に詳しくもないので、今のところその2点に関しては保留になってます。そのうち機会があれば、色々イジるかもしれません。


という、ぼくとロードスターの出逢いについて、今回は記事にしてみました。

以後、ロードスター関連の記事も書いていこうと思います。




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