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自分の人生がもしも1本の線だとしたら、その線とtouchした誰かの線が少しでも上向きに…

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自分の人生がもしも1本の線だとしたら、その線とtouchした誰かの線が少しでも上向きになっていてほしい。そんな志を持って生きています。 ー 人生について考えること、音楽や文化などを愛でています。仕事はHR/人事系。好きな食べ物BEST3:きゅうり・たこ焼き・とうもろこし。

最近の記事

瀬戸内に潜る 出逢う 2日目 <地中・タレル、マリア>

モネの部屋を出ると続いてジェームズ・タレルの部屋へと向かった。 地中美術館は、モネの「睡蓮」の所蔵(買い付け)から始まったという解説をどこかで読んだ気がする。モネの「睡蓮」を最大限に活かすためにジェームズ・タレルとウォルター・デ・マリアを招聘すると決めたのだそう。 地中美術館にはタレルの作品は、地中美術館には3つあり、”Afrum, Pale Blue”は何番目に見ても良いと思うが、残る2作品については、”open field”→”open sky”の順に鑑賞することをお

    • 瀬戸内に潜る 出逢う 2日目 <地中・モネ>

      地中美術館のエントランスから続く細い廊下を抜けると、三角形に切り取られた吹き抜けの中庭にぶつかる。 三角形の一辺、一片をなぞるようにまた深く地下へ潜っていく。 斜めに切り出された廊下と壁が平衡感覚を狂わせ、僕は不思議な感覚に陥った。 僕はいま、降りているのだろうか。 それとも、昇っているのだろうか。 静かな地下に降り立つと、そこにはモネの部屋へとつながる入り口が開けていた。 モネの部屋モネの部屋は真っ白な壁、真っ白な床、真っ白な天井から成り、天井の開口部からは外の自

      • 瀬戸内に潜る 出逢う 2日目 <地中>

        はじめに言語以外の芸術について言語を用いて表現するというのは可能なのだろうか。 そう思うことがある。 以前若いピアニストが「音楽については言葉でなく演奏で語りたい」と話していたからかもしれない。 難しさは「正しく表現できない」ことにあるのではなく、「自身が感じた感覚を人に伝えることで、その人の初体験におけるperspectiveを方向付けてしてしまう恐れがある」ことにあるのだと思う。そもそも芸術の表現において「正しさ」はない。 例えば、とある絵画について「この作品はとて

        • 瀬戸内に潜る 出逢う 2日目 <海上>

          2日目。 7:30 JR高松駅到着 ホームで朝日を受ける「サンライズ瀬戸」はどことなく誇らしげに見えるが、すぐさまホームに足早に駆け込んでくる通勤ラッシュの人の群れに、これが過ぎゆく日常の一つの光景であり、毎日の連続であることを意識させられる。 スタバでコーヒーと朝食のサンドイッチを買い込み、僕も足早に港へと向かった。 8:12 高松港発 2月とはいえ暖かかったその日は日差しを受けて汗ばむほどの陽気で、その陽光に照らされて高速フェリーは高松港を背にして出航した。 お

        瀬戸内に潜る 出逢う 2日目 <地中・タレル、マリア>

          瀬戸内に潜る 出逢う 1日目

          瀬戸内の景色に潜りたい瀬戸内国際芸術祭で直島を訪れたのは、過去2度。 仕事で来た高松を含めると、合計で3回瀬戸内を訪れている。 前職で11年ほどアーティストと仕事をしていた時には営業やツアーなどで日本全国への出張が多く、日本全国の都道府県を訪れる多くの機会に恵まれていた。 その意味では、もっと頻繁に訪れている場所、地方の方が多い。 でも、何故だかたった3度しか訪れていない高松に心が惹かれるのです。 瀬戸内海の穏やかな海、そしてその海の向こうに浮かぶ島々。 これらが見える

          瀬戸内に潜る 出逢う 1日目

          長い冬の終わり

          長い長い冬が終わった。 思えば1月に仕事を休んでから、様々なことがあったような気がする。 少し振り返って今日という日までの時間を繋いでみたいと思う。 1月 冬のはじまりとある事情から私は1月の半ば頃より休職をすることになった。 4月になった今にして思えば色々と冷静に見ることができるけれど、当時はそんな余裕もなく、自分の心と体がはじめて迎える新しい動きにただただ身を任せていた。 時節柄風邪を引いたら、予想外に一週間くらい長引かせてしまったこともあり、どことなく後ろ向きにな

          長い冬の終わり

          プーさんが教えてくれた愛すべきイギリスらしさ

          ある日、うちのwifeがくまのプーさんの本を買ってきました(タイトル画)。 英国で出版された英語の本でした。 突然我が家にやってきたプーさんの本写真見切れてしまっているのですが、タイトルはこちら。 Winnie-the-Pooh and the Hundred Acre Wood < Press-out Model Book > くまのプーさんと100エーカーの森 <組み立てブック> 今年7歳になる娘は絵本が大好きで毎週図書館で大量に本を借りてきています。 パパママ

          プーさんが教えてくれた愛すべきイギリスらしさ

          雑踏の中でこそ独りになれる 私の好きな街たちの話

          みなさんは好きな街ってありますか? 生まれ育った故郷や学生時代を過ごした町、旅行先で訪れた場所など・・ “好き”の意味は人によって違うと思いますが、僕の好きな街について話したいと思います。 圧倒的No.1は新宿実は僕の通っていた高校が新宿にあったということもあり、10代の頃から新宿という街になじみがありました。 大学は別の駅にあったので通学はしなくなりましたが、当時のバイト先は新宿・歌舞伎町の定食屋で、朝9時にINすると仕事を終えたばかりの夜職の皆さんのアフターで満席だっ

          雑踏の中でこそ独りになれる 私の好きな街たちの話

          哲学について 「私たちは本当の意味で“知る”ことは出来ない」?

          ハーショヴィッツ著「父が息子に語る壮大かつ圧倒的に面白い哲学の書」ハーショヴィッツの「父が息子に語る壮大かつ圧倒的に面白い哲学の書」を読みました。ある時書店で見かけて衝動的に買って、とても読みやすかったのでおすすめです! 今日は、この本のチャプターで取り上げられるテーマをもとに少し考えてみたいと思います。 実に550ページあるこの本を手に取るハードルを少しでも下げるために笑、僕が良いと思っているこの本のスタイル(特徴)を少しだけお伝えします。 読みやすい“哲学書”のスタ

          哲学について 「私たちは本当の意味で“知る”ことは出来ない」?

          フランス人に教わった働く意義と生きる意味

          働き方って年代で変わっていくものわたしたちは一体なんのために働くのだろう そんなことをよく思います。 私は今40代に入ったところなのですが、これまでの人生を振り返ると人並みに仕事に費やしてきた時間が長かったように思います。 20代はアーティストマネジメント業界でひたすらに私生活と仕事の垣根なく働き、30代で一般企業に転職したもののやはり時間関係なく働きまくっていました。 子どもが生まれてから人生の意味を考え直すようになり、家族の時間を創りながら仕事にも精を出さなくては・・

          フランス人に教わった働く意義と生きる意味

          TGIF! 金曜日を祝う文化って素敵!

          レストランで「TGIフライデーズ」ってありますよね。 昔は何が「TGI」なのか意味が分からなかったんですが、外国人の同僚から教えてもらいました。 ある金曜日の夕方に彼が「TGIF! TGIF!」と叫びはじめたのです。 どうしたんかな・・・と思って横目で見たら キラキラした目で 「飲みいこうぜ!」 ってめっちゃ誘ってくれて、 「いいけどTGIFって何?ビールの銘柄とか?」って言ったら 「Thanks God, It’s Friday!」(神様ありがとう〜 金曜日だー!

          TGIF! 金曜日を祝う文化って素敵!

          【自己紹介】はじめまして <記録する、留めるために僕は書こうと思う>

          みなさん、はじめまして。 tsuguoと申します。 今日からnoteデビューでどきどきしてます。。。 私たちはなぜ書くのか? 突然ですが、みなさんはnoteで何かを書くとき なぜ自分は「書く」のだと思いますか? 僕の好きな物書きに、カズオ・イシグロという英国の小説家がいます。 以前に彼はこのように答えていました。 (細かいニュアンスは違うかもしれませんが、大体こんな感じの意味だったかと・・・) カズオ・イシグロは長崎で生まれたのですが、幼い頃に父親の仕事の関係で渡

          【自己紹介】はじめまして <記録する、留めるために僕は書こうと思う>