生産性向上が賃金を上げるか下げるか、諸刃の剣

「生産性が上がると賃金が上がる」というほど、世の中は単純ではないでしょう。

「生産性が上がると労働力不足が解消するので労働力の需給が緩み、賃金が下がる」という可能性もあります。

日本企業が「従業員の共同体」であった時代なら、「生産性が上がって儲かるようになったから、その分は賃上げで従業員に還元しよう」という事だったでしょうが、最近の日本企業は「株主の金儲けの道具」ですから、「生産性が上がって儲かるようになったから配当しよう」というだけかも知れません。

もしかすると、「生産性が上がって安く作れるようになったから安売り攻勢をかけよう」と各社が考えて、安売り競争によりデフレが復活するかも(笑)。

もちろん、長期的には「生産性も上がらないのに賃金だけ上がるのは無理だ」という事でしょうが、生産性が上がるのは賃金上昇の必要条件であって十分条件では無いので、混同しないように注意したいものです。

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO22749600W7A021C1EA2000/

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