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情報だらけの電車、どうする?

パーソナルスペースが広いはずの日本人が、通勤の朝だけはなりふり構わず鉄の箱の中にぎゅうぎゅうに、平然とした表情で乗って運ばれてゆく。

似たように感じたことがある方はいますか?

上京して数年はそれが当たり前だと思い、そこまでストレスには感じなかったんです。けれど、社会人になり心の不調が現れた時くらいから満員電車はもちろん、電車に乗るとどっと疲れるようになりました。
なんでだろうと考えていると、たぶん元々センシティブである私の特性がストレスの高い職場環境に置かれることでより感覚過敏に、顕著に表れているのだと思いました。

「電車に乗ると、周りの人の表情や態度から気持ちが伝わって辛い。勝手に疲れる」
別に私がその人を怒らせたわけでも、機嫌を良くすることもできないんですけどね。

「なぜかよく見られようと、少し緊張する」
誰も私のことなんて気に留めないていないのに。すぐに顔なんて忘れるし、どこかで会うことなんてないとわかっているんですけどね。



ある時、病院の先生に
「電車の辛さを少しでも和らげる工夫はありますか?」
と尋ねました。すると先生は、
「時間に余裕を持って出ること。行こうかな、やっぱり今日は行くの辞めようかなと悩めるくらいの時間の余裕が心の余裕にも繋がるんです」
と話しました。

確かに働いていた時は、そんなことを考える余裕はなく、少しでも会社にいる時間を短くしたいがためにギリギリの電車に乗っていました。あまり期待はしていなかったのですが、すぐに実践してみました。

2か月くらい続けると、ほんの少し辛さが軽減される感じがしたんです。引き返そうかな…と悩んだりすることはなかったけれど、乗り換えのタイミングであえて電車を一本見逃したり、椅子に座ってお茶を飲んだり、人の波が去った後に落ち着いて自分のペースを乱さずに歩く余裕ができたのです。

それでも、人の気を吸ってしまうことは変わらず疲れていました。どうにかできないか考えていた時、『人は相手の表情から沢山の情報を得る』という文章を見ました。それから私は
「誰とも目を合わさずに目的地に着く」
ことを目標にしたんです。
すると、すごく楽になったんです。
人の表情がわからないから感情を揺さぶられることもないし、自分がどう思わているかも相手の表情がわからないからわからない。

私にとっては革命でした。

それから数か月、驚くことに電車の中で口を開けて寝てしまうくらい、辛さがなくなっていました。


もちろん、気を緩めると人間観察をしてしまい、勝手に疲れ、かしこまったり心配してしまったりするんですけどね。

皆さんもきっと移動を少しでも快適に過ごす工夫をされているんじゃないかと思います。人それぞれ、自分にとっての「ちょっと気が楽になる方法」をいくつか持っておくと、心強いのではないかなと思います。

ここまで読んでくださり、ありがとうございました。



色味が最高に可愛くって買った春の花



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