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オリジナルポエム

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レイが作成した、歌詞ではないポエム集です。9割方、恋愛かSEXについて表現したもので、それをそれとわからないような比喩・婉曲によってかいているのが特徴的です。
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記事一覧

花瓶(ポエム集より)

花瓶(ポエム集より)

この花瓶の形を覚えているだろうか
この花瓶のデザインを覚えているだろうか
この花瓶を思い出すことがあるだろうか
そこにはどんな花が咲いているのだろう

言葉にできないものが溢れだしていた
水の無い花はやがて枯れ
しかしまた花を探し続ける
その中を満たし続けなければと
はやるものは時を加速させる
結局はそこに水を満たさなけらば
ぽっかり空洞があいたままなのだ

時折メディアで見

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好きな色(ポエム集より)

好きな色(ポエム集より)

向かいの彼女が言いました
私はピンクが好き
隣の彼女が言いました
私は黄色が好き
その隣の彼女が言いました
私は水色が好き
好きな色は皆違いました

好きな理由なんて話しませんが
皆それぞれ何かあるのでしょう

ピンクが好きな彼女は
ピンクのチークをつけるし
黄色が好きな彼女は
黄色のバッグを持ち歩いているし
水色が好きな彼女は
水色のワンピースが似合う

彼女達は好きな色を身に付け
良い気分にな

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淡い光(ポエム集より)

淡い光(ポエム集より)

僕はまだ見たことがない
目を潰してしまうかもしれないくらいの
強烈な閃光
想像もつかないそのまばゆさは
一体どんなものだろう

恐いもの見たさと人は言う
その光に魅せられるか
はたまた焼き焦がされてしまうかは
神のみぞ知る所業

だけど人は見つけられない
太陽のように寝て起きてと
繰返し現れるものでもなく
長い年月の中で
運良くめぐりあう流れ星のよう

その閃光にめぐりあうことは
果たして運が良い

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記憶喪失(ポエム集より)

記憶喪失(ポエム集より)

記憶を失った
僕は誰なのか
まわりに誰がいたのか
当たり前のことがわからない

携帯のメモリーはもはや
意味不明な文字列
電話も来なければ
メールも来ない

僕は今誰を頼ればいいの
僕は今誰を必要としているの
僕は今誰と歩んでいたの
僕は今誰にも連絡できない

見えなかったものが見えた気がした
僕は今独り
独りじゃなかったことは
なんとなくわかる
でもそれは所詮
表面上や偽善だったのかもしれない

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おしぼり(無茶ぶり作品・ポエム集より)

おしぼり(無茶ぶり作品・ポエム集より)

ポエム集の中なのですが、タイトルだけ他者から与えられて「○○をテーマにかいて」って言われてかいたことが何回かあり(と言っても2回だと思うけど)、それでかいたやつ、の今回が2回目です。なのでこれが無茶ぶり作品は最後。
他のやつよりだいぶクオリティ低いですが…お楽しみください。
また、「○○をお題でかいてみて!」っていうのがあればコメントしてもらえればいつかかくかもよ??!
「そんなのでかけるわけない

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ヒーローと悪魔(ポエム集より)

ヒーローと悪魔(ポエム集より)

リハーサルが終わる
休憩の時間
弁当持って集まるヒーロー
悪魔の僕は部屋を抜け出す
楽しそうな会話をよそに
一人控室

衣装を脱いで向かうはコンビニ
3日連続コンビニ
買って戻る部屋はそこじゃない
テラスの見える室内食堂

役上の敵対関係
事情上の敵対関係
敵対するはずじゃなかったのに
悪魔は孤独に囲まれる

バラバラだった1日め
ゴタゴタだった2日め
きっちり分かれた3日め

思えば初めは息合わ

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魔王の気持ち(ポエム集より)

魔王の気持ち(ポエム集より)

これからとどめを刺そうという時に
「一つ聞いてもいいか」
人間が我に問う
「お前は何のために人を殺すんだ」と
人を殺しても何も得られないだろうと言うのだ
私は答えた
「人を殺すのが楽しいからだ」

そこで人間の望みはついえた
もし私が理由なく人を殺しているなら
和解できるとでも思ったのか
人間の見苦しい命乞いよ
それなら何故今になって言う
人間達は私を殺しにきた
私が人間を殺すからだ
叶わぬとわか

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マイナスイオン(無茶ぶり作品・ポエム集より)

マイナスイオン(無茶ぶり作品・ポエム集より)

ポエム集の中なのですが、タイトルだけ他者から与えられて「○○をテーマにかいて」って言われてかいたことが何回かあり(と言っても2回だと思うけど)、それでかいたやつです。ので他のやつよりだいぶクオリティ低いですが…お楽しみください。
また、「○○をお題でかいてみて!」っていうのがあればコメントしてもらえればいつかかくかもよ??!
「そんなのでかけるわけないだろっ!!」っていうお題で苦しみに駆られながら

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小人の世界の巨人(ポエム集より)

小人の世界の巨人(ポエム集より)

僕は巨人
小人から見たら巨人
小人の世界で暮らす僕
小人が好きな僕
小人と共存を願った僕
僕の願いは叶った

楽しい時を過ごしてきた
小人は小人の生活が
僕には僕の生活があるけれど
一つのことで共に楽しむ
そんな時間も確かにあった

それでも僕らは全く違う人種
時にすれ違い
時に迷い
時に不安になることもある
そしてそれは違う人種である以上
当たり前のことであった
しかし僕は
小人との共存を願った

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壊れた橋(ポエム集より)

壊れた橋(ポエム集より)

そこにかかっていた橋
次に見かけた時には
すでに壊されていた
とうとうその日が来たんだ

いつかは壊される橋
橋がなくても
船でも飛行機でも
向こう岸に渡ることができる
そう必要のない橋だったんだ

誰から見てもわかりきったことだったけど
僕には必要な橋だった
いや必要というよりも
心の拠り所となっていただけだろう
僕にも必要ないことはわかっていた
橋を渡ることはない
けれども橋の存在だけで
保険

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晴れのち曇り、ところにより雨。(ポエム集より)

晴れのち曇り、ところにより雨。(ポエム集より)

晴れのち曇り、ところにより雨。
風は吹き続けてやまない
どこへ向かおうとしているのか
わからないまま混沌と化していく空模様

晴れのち曇り、ところにより雨。
あんなに晴れ上がっていた空なんて
それこそ一瞬の出来事
漂っていた雲はいつの間にか
膨らんで空を覆う

晴れのち曇り、ところにより雨。
誰も何もわからない
予報なんて当たりゃしない
知らない間に降り出した雨に打たれ
人は泣き出すのさ

何もわ

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犠牲(ポエム集より)

犠牲(ポエム集より)

わたしは子供を産みません
自然に逆らってごめんなさい
わたしはわたしの大切なものを守ります
それが正しいかどうか…

隣の彼女が子供を産みました
わたしは影で見ながら
おめでとうと心で思います

彼女は彼を食べてしまいました
それは当たり前のように
躊躇も悲壮もなく

わたしは驚きました
わたしは悲しくなりました

わたしもいい歳になりました
彼が子供をつくろうと言いました
わたしは嫌だと言いまし

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桜の木の下で(ポエム集より)

桜の木の下で(ポエム集より)

そこそこに花びら
花びらの上を巣までせっせと歩く
上を見上げた
そのピンクはもう消えかけていた

巣に戻ると仲間の蟻達が待っていた
さぁご飯の時間だよ

ご飯を食べながら何思う
上の空になりながら食事を終え
食卓を後にする
そしてまた出かける

僕らは何往復もする
その度に花びらの上を通る
花びらはじきに焦げ茶色に変わっていった

そしてそのうち見えなくなっていた

僕は今何思う
上の空になりなが

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枯れた花(ポエム集より)

枯れた花(ポエム集より)

もういいよ
もう水なんかいらないよ
もう水をもらっても
もとの花には戻れないよ

もう欲さないよ
もう太陽の光を欲さないよ
もう日陰で暮らしてるよ
もちろんこんなに枯れた花として

めぐみを与えてくれる
めずらしい誰かがいたとしても
めにもとめずに黙っているよ
めいっぱい涙を浮かべながら

むりに振り向かせることがどうとか
むだなもたれ合いがどうとか
むいみな思考から僕は放たれ
むげんに続く何かを

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