話が横道にそれますが、
もしも、今、このエッセイを読んでくれている方が
なんらかの精神疾患を持っている場合、
何かの参考になれば、と思って、
鬱（正確には双極性障害）と診断されてから処方された薬を
お伝えしようと思います。

まず、鬱と診断される前に、もともと飲んでいたのがデパスでした。
（エチロザム）
これはもともと、私が神経性胃炎を持っていたので、
そのために内科医から処方されたのがデパスでした。
しかし、鬱になってから正式に（？）精神科医を受診した際に、
医師から「今、精神科医でデパス処方する人いないですよ。内科医とかはわかってないから簡単に出しちゃうんですよね～」という話でした。
デパスは週刊誌とかの「医者が飲まない薬ランキング」で、大概、1位になっている悪名高い抗うつ剤です。
その理由はデパスは離脱症状が起こりやすく、依存しやすい、認知症のリスクがある、等、「デパス危険性」で検索するとすぐ出てきます。

そもそも、私が鬱になり始めのころ、精神状態がヤバいな、と思い、
以前に頓服的に処方されていたデパスのストックがいっぱいあったので、
１錠飲み、それでも不安感が止まらないと、さらに、１錠、１錠、と
どんどん増えて行って、このままじゃヤバい、と思って内科医ではなく、
精神科の門をたたいたのでした。

精神科医曰く、まずはデパス断ちをすることから始めなきゃならないとのことだったのですが、すでに依存していたので、それは難しかったです。
禁断症状のようなものが出るのです。
不安過ぎて、デパスがないと脂汗が出て、どうにもならないのです。
また、途中から慣れてくるので、デパスはほぼ効かなくなります。
そうなると「もっと、もっと」となるのですが、
主治医は代用として、以下の薬を処方しました。
ラツーダ
レグナイト
オランザピン
エビリファイ
バルプロ酸ナトリウムＳＲ錠アメル
クエチアピン
レキサルティ
リスミー錠
デイビゴ
エバミール
ラモトリギン

鬱になりたての頃は本当に多くの薬を処方されていましたが、
今はラモトリギンだけになりました。
最初に飲んでいたラツーダは副作用として「むずむず足症候群」のようになるので、寝ているときに、足がどうにも変な感じになって、本当に副作用がヤバかったです。
脂汗をかいて、足を一生懸命押さえたり、本当に苦しかったです。
その副作用を抑えるために服用されたのが、レグナイトでした。
これは「むずむず足症候群」を抑えるための薬なのですが、
もうこうなってくると何のためにラツーダを飲んでいるのかわからなくなってきます。
鬱になった者としては、本当にとにかく辛いので、
藁にもすがるつもりで薬を飲むのです。
「なんでもいいから助けて！」って。

先生としても、これで効かないなら、これ、次はこれ、等、
試行錯誤してくださったのだと思います。
デイビゴ、エバミールのあたりは睡眠薬と考えていいでしょう。
最近まで、デイビゴがないと眠れなかったのですが、
これも断つことができました。
ただ、これは、私が極限まで夜更かしをしているからかもしれません。
今も深夜２時１５分です。

レキサルティ、エビリファイは統合失調症の薬のようなのですが、
「統合失調症」となると、
おそらく、世間の人は鬱よりヤバいと思うのではないでしょうか？
私もそう思いました。
鬱になってから、それまでガンガン一人でも飛行機に乗って海外旅行へ行っていた私ですが、
もう怖くて乗れなくなりました。
でもいつかは娘の留学先へ行きたい、と思っていたのですが、
ビザを発給する条件として、「精神疾患のない者」という項目がありました。
カウンセラーに「精神疾患って基本、何の病名を指すんですか？」と聞いたところ、
「統合失調症だけですよ」と言われました。
そうか、鬱は大丈夫なんだ、って思ったのですが、
これを処方されているってことは、私も統合失調症なんじゃない？
もう、私は普通の人に戻れないんだ、っていう絶望感…というところだけど、あの時の自分はもう、どうでもいい、っていう状態だったので、
それどころじゃなかったんですよね。

話をもとに戻します。
デパスを断つのは難しかったので、
併用して他の薬を飲んでいました。
ではいつデパスをやめられたのか…？
多分、鬱と診断されてから１年半ぐらい経ってからじゃなかったかな、
と思います。
…というか、その時にはもう、デパスに耐性が出来ていて、
ほとんど効いてなかったので、
飲んでも意味がない、と思ったのがデパス断ちをできた理由ですね。