異性に依存してしまう人達の話(2)

 今も多くの人が検索で訪れて読んでいる『異性に依存してしまう人達の話』という記事。
 それだけ異性に依存してしまったり、好きな人や彼と上手くいかなかったり……で流れ着いて辿り着いている方々が多いのだろうと思う。

 私がこの記事を書いてから、何年の月日が流れただろうか。

 もちろんその間、これを綴っている私自身も「女」として「異性」として、色んなことを考え、悩み、学んだ。
 変わらないものもあれば、変わったものも沢山ある。

 そこで「自分はなぜ上手くいかないのか?」という悩みに関して、もう少し深堀して別の角度からお届けしようと思う。


*  *  *


 彼氏や彼女がいなくても、未婚であっても、決して人間として問題があるというわけではない。
 もちろん結婚適齢期を過ぎれば、問題があるように見られたり、異性との接点がないことをヤバイように言ってくるような人もいれば、自分自身が「本当はヤバイのではないか?」と悩むこともあるだろう。

 もしそういう悩みを抱いているのなら、逆に安心して欲しい。ヤバイ人ほど自分のことを「普通」だと思っている。

 もちろんここで言う「普通」という定義は難しい。
 結婚していれば「普通」かと言えば、彼氏や彼女がいれば「普通」かと言えば、決してそういうわけでもない。
 そういう人の中には汚い言葉でしか表現しようのない容姿をしている人だって、悪に身を置いている人だって、性根が腐っている人だっている。

 逆に社会的に成功していたり、社会人として、人として特に問題もなく、見た目だって小奇麗にしているのに上手くいかない人もいるはずだ。

 結婚や恋愛をそもそも求めておらず、今の私生活で満足している人はもちろんここでは含まない。
 恋愛に興味があり、または結婚を意識していて「自分はなぜ上手くいかないんだろう?」と考えている人が辿り着いているはずだから。

 上手くいかない理由はいくつかあるが、ここでは「愛着スタイル」の観点から深堀していこうと思う。
 ただ注意して欲しいのは、今から綴る「愛着スタイル」だけが上手くいかない理由ではないということ。

 愛着スタイル以前に異性とのコミュニケーション、ましてや人とのコミュニケーションが上手くいっておらず、己の認知が歪んでいることにも気づいていなくて、自分では「普通」だと思っているような人を私は知っている。そういう人は「愛着スタイル」の問題ではないので省きたい。

 決して「愛着スタイル」だけが原因ではないけれど、原因の一つであること、また自分自身の恋愛傾向を知るきっかけにはなると思う。

 自分自身の愛着スタイル診断は「愛着スタイル 診断」で検索すると詳しく診断出来るものがネットにあるので、ぜひ試して欲しい。
 ここでは親しいけれど、お互いに正反対の私と友人を例に綴っていこうと思う。


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 さて、いくつかの記事を読んで下さった方は知っているかもしれないフィリピンっぽさがある(純日本人)の友人、パブちゃん。

 彼女とは付き合いが長いのだが、彼女の発言で所々理解が出来なかったり、納得が出来ないことが昔からいくつかあった。
 しかしそれはあくまで「彼女の価値観」なので、私はもちろんそれを否定することも指摘することもしなかった。
 本人が気にしてたり、相談してくる場合は持論を展開するつもりだったし、聞かれたことに関しては答えていたが、私自身が「?」と思ったとしても否定するようなことはなかった。それに関してはお互い様だと思うから。

 彼女はよく「興味ない」「関係ない」「どうでもいい」という台詞を吐く。

 もちろん私も言うし、興味がないことも関係ないこともどうでもいいと思うこともある。しかし彼女の場合は私と重みが違う。

 「他人はどうでもいい」というドライな一面が強く、そこに熱量を捧げることに全く理解が出来ないというタイプなのだ。
 友人である私には優しいし、よくしてくれる、とても良い友人だ。しかしそれは私が「友人」だからであり、そうでもない「どうでもいい人」に対しては関心を抱かない。

 もしかしたら本人は「そうでもない」と言うかもしれないが、正反対の愛着スタイルをもつ私から見た場合、彼女の「そうでもない」と私の「そうでもない」には大きな差があり、彼女が「とてもドライ」に映る。

 もちろんそんな彼女に優しさがないというわけではなく、もちろん他者への優しさや気遣いもあるし、人とコミュニケーションもちゃんととれる。決してヤバイ奴というわけではない。

 しかしそれはあくまで表面上のコミュニケーションだ。
 だからこそ余計なことを言ってこない彼女だったら受け入れてくれるだろうと本音を打ち明けたり、距離を近づけてくる人もいるそうだが、彼女からしたら「何も言わないのはどうでもいいと思っているから」なのである。

 そしてとにかく「時間を奪われること」を嫌う。
 例えばAさんという女友達が彼女に恋愛の相談をしたとしよう。相談した上で、彼女は求められたので自分の意見を与える。しかしAさんは相談しておいて、結局同じことを繰り返し、彼女の言ったことは何一つ役に立っていなかったとする。
 女性にはよくあることだと思うが、こういう「結局、あれはなんだったの? 話を聞いている時間が無駄だった」という場合に「人の時間を奪っているということがわかっているのか?」と彼女はいつも怒る。

 彼女の言っていることは正論だし、異論はないが、この「人に時間を奪われている」という感覚が実は私にはない。
  何故なら私は人に尽くすことが苦にならない「不安型優勢」であり、彼女は逆に一定の距離感を保って接したい「回避型優勢」だからだ。 

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