見出し画像

【うわっ、うちのチーム勝負弱い…?】パ・リーグの得失点差を分析 得失点で導き出すピタゴラス勝率は何を示す?

パ・リーグは 開幕から約40試合を終えて、かなりの混戦となっています。今回は、5月14日までの時点の得失点差、そしてピタゴラス勝率をもとにここまでの戦績をみていきたいと思います。その中で、今季特に苦戦しているチームの意外な健闘がみえてきました。

順当な結果? パ・リーグ 順位・得失点差 比較

パ・リーグの順位と打点・失点および得点差は以下のとおり。
・得失点差でリーグ1位 +30のロッテは2位、+21のソフトバンクは3位
・得失点差としてはリーグ3位の楽天が順位としては1位で、
 失点はリーグで最も少ない145で、しっかり勝ちを拾ってきています。

14日試合終了後、4位に浮上したオリックスは得失点差0。西武は失点自体はリーグ2位の少なさの148ですが、得点数が伸びず。日本ハムは特に得点が少なく-47となっています。

画像3

ピタゴラス勝率とは何か?

パ・リーグの得失点をピタゴラス勝率に当てはめてみましょう。ちなみにピタゴラス勝率とは以下の指標です。

画像2

得点と失点からチームの勝率を予測するセイバーメトリクスの計算式であるとともに、チームの実際の勝率とピタゴラス勝率を比較する事で、どのくらい幸運・不運であったかも検証できます。

例えば、2020年度のソフトバンクのピタゴラス勝率は0.65です。

画像4

画像5

ピタゴラス勝率上では0.65。実際に昨年度の試合数120試合をかけてみると78勝する計算になります。実際にはソフトバンクは2020年度 勝率0.635で、73勝をおさめています。NPBの勝率は、引分試合を除いた試合数のうち、勝った割合なのでそれも加味すると、ほぼ近しい数字になることがわかります。

ただ、一つ注意が必要で、ピタゴラス勝率はチームとしてこれくらいは勝てるという勝率をはじき出しますが、実際の勝率とは違うことも多くあります。例えば昨年度 楽天のピタゴラス勝率はリーグ2位の0.532でしたが、実際の勝率は0.491で4位となっています。

差が出ることについては色々と理由があり、ピタゴラス指標よりも実際の勝率が高い場合は、リリーフが安定しており、僅差で競り勝つということができるチームなど、しっかり勝ちを拾う傾向もあるでしょう。逆に、ピタゴラス勝率よりも実際の勝率が低い場合には、いわゆる勝負弱いということだったり、シーズン中 打線と投手の好不調がうまく噛み合わなかったということも考えられます。

現時点でのピタゴラス勝率でのランキング 
日本ハムの意外な?健闘

2021年5月14日時点でのピタゴラス勝率は以下のとおり。1位〜3位は比較的近しい数字になっており、混戦になっていることもうなずけます。もし今後もこの調子を維持していくとすると、楽天、ロッテ、ソフトバンクの3チームによる首位争いとなるでしょう。

画像3

一方で、ピタゴラス勝率上では、かなり分が悪く6位に沈んでいる日本ハムも、実際の勝率は0.406で、少ない得点ながら勝ちを拾って健闘しているといえるのではないでしょうか。

一位の楽天とはゲーム差はまだ【5】ゲーム。まだまだ十分に可能性はある言えますが、一方で得失点がこれまでで-47という状況で、将来に渡って勝ち続けるのは難しいので、いずれにせよ得点できる体制を築くことは不可欠です。まだ間に合う今だからこそ健闘を期待したいですね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?