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2017年11月の記事一覧
小説を書くことは航海に似ている
小説を書いていると、地図も持たずに目的地のない航海をしている気分になる。わたしはプロットを組み立てるのが苦手だから——実際に書き始めないと物語が動いてくれない——、ほとんど丸腰で海へ漕ぎ出すようなもの。
だから完成させるまでは、永遠にどこへもたどり着けないんじゃないかと不安で、実際、暗礁に乗り上げてしまうこともある。
でも、気づいたら自分なりの航路を見つけ出してることも多くて。今日もそう、「
素材の味を生かした料理ばかり作るひと
先日、恋人が久しぶりに実家の母親と一緒にご飯を食べてきた。そのときに「ご飯作ってもらってるの?」という質問が出たので、彼は「うん。でも、素材の味を生かした料理しか出てこない」と答えたそう。
一度だけでは言い足りなくて、食事のあいだ何度も同じことを訴え続け、最後にはお母上から「あんたは油っこいもんばっかり食べてるからそれくらいがちょうどいいねん」と言い返されたのだとか。
「えっ、そんな風に思っ
前髪を逃がさないために
十代のころから前髪はぱっつんが基本で、それも厚めに取ってもらうのがお気に入りだ。
だから美容室では必ず「前髪厚めにして下さい」とオーダーするのだが、二カ月、三カ月と放置するうちに、気づいたらスカスカになっている。
毎回、この現象が起きる。
先日、美容師さんにその話をしたら、
「横へ横へ逃げていっちゃうんでしょうね」
と返ってきた。
だから、今後は逃がさないように見張りをつけるこ
これぞほんとの隠し味
お気に入りのシチュールウを手に入れたので、昨夜は彼の好きなビーフシチューを作ってみた。圧力鍋で具材を煮込んでルウを入れるだけのかんたんメニューだ。
シチューやカレーって、箱の説明書き通りに作れば、だいたいだれが作っても似たり寄ったりの味になる。
そんなわけで私も気を抜いて作ったんだけど、いざ夜になって食べてみると(わたしは六時きっかりに食べたい派なので、基本的には先に食べてしまう)、なんだ
ある寒い朝、わたしは思いがけず脱皮をした
ひとり暮らしを始めて以来、薄っぺらい敷き布団(六つ折りにしても厚さ十五センチ以内)の上に寝袋を置いて眠っている。
使用しているのは「マトリョーシカ」という3WAYタイプの商品で、組み合わせ次第で二人サイズになったり二重になったりする優れもの。
睡眠中に大暴れする人間なので、基本的には二人サイズでゆったりと使っていたのだが、あまりに寒いので、今朝、試しに二重モードに切り替えてみた。マトリョー
横領したギフト券の行方
価格コム経由でプロバイダー(eo光やJCOMなどいろいろ選べる)に契約を申し込むと、ギフト券で一~二万程度の還元が受けられる。
いまの家に引っ越すとき、そのシステムを利用してわたしは二万円のギフト券を手に入れた。
当初、彼には「二人で使おうね」と言っていたのだが、ついつい魔が差してこっそり自分の買い物に使う日々。これでスカートとかスカートとかヒートテックとかを新調した。
ところが、昨日
どっちつかずのセイタカアワダチソウ
ウォーキング中、ふだんあまり通らない道を選んでみたら、見慣れない花が咲いていた。
背が高くて、真っすぐに伸びた茎の左右にびっしりと細長い葉がついている。上の方は杉のような三角になっていて、その部分に小さくて黄色い花(なのか、これは?)がびっしりとついている。
色がついているから花だと判断したけど、花粉をまぶしたような見た目をしているので自信がなかった。
家に帰り、写真を頼りにその植物の名
ハーゲンダッツによる涎(よだれ)の実験
恋人が目の前でハーゲンダッツを食べている。わたしの分はない。二週間も前に食べてしまったからだ。
だけど彼はやさしいので、物欲しそうに見つめていると一口食べさせてくれる。今もそう、スプーンにすくってわたしの口元に差し出してくれた。
大きく口を開けてスプーンを迎え入れる。ところが、もうちょっとで捕獲完了というところで突然スプーンが逃げていった。
二回目のチャンスでは猛スピードで咥えにいったが
親が子に似るようなもの
明け方、家の近所を散歩していたら、横に広く枝葉を伸ばした気が目に入る。何かに似ている。
なんだっけ?
ほら、あの、考えごとを整理するときに使う……
マインドマップだ!