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NYと大雨

大雨の予報を無視して外出したのが災いして、帰りの地下鉄が途中で止まってしまった苦い経験。運転再開の気配もないので駅を出て車を探したが全く捕まらない。雨宿りしているとクイーンズまで徒歩で帰るつもりなのか橋へと向かう人たちが足早に目の前を横切っていった。私も同じ方角だが歩くには距離がありすぎる。結局、2時間待ってようやくLyftを捕まえて帰ることが出来たが、料金は通常の4倍の$100も取られてしまった。飛んだ授業料。

それが2年前。

昨日はアパート見学の予定が入っていた。引越し検討しているところへ物件の情報が入ったので、雨の予報で演奏予定もないからちょうど良いやと訪問の約束をしたのだが、前夜になって気が変わりキャンセルした。

「この目で確かめもせずに断って後で後悔するのが嫌だから」という理由で訪問の約束はしたものの、冷静に考えるとやはり自分には適さないのは自明。まあ多分ダメだろうなということをただ確認する為だけに雨の中往復するのが面倒になったから取りやめただけなのだが、もしかすると過去の経験が生きて無意識のうちに行かない方が賢明だと勘が働いたのかも知れない。

車が泥水の中に浮かんでいたり、走行中のバスに浸水したり、地下鉄構内が滝のようになっているニュースを見るかぎりでは自分の判断は正しかったように思える。海抜の低い場所、地下鉄は真っ先に被害を受けるが、今回はそれより酷かったっぽい。

勿論、出かけても何も問題なかった可能性もあるが、そういう賭けに出る気に全くならないのは、とにかくNYのインフラ特に公共交通機関が信用できないからだ。ハリケーン直撃でなかったとしても大雨が丸一日降るだけで地下鉄は止まると考えたほうがいい。しかも、止まった時に復旧の目処について一切情報が入らないのが困る。例えば他の線は動いていて数駅歩けばそこからは走ってるとかが分かればいいが、アプリの情報も嘘が多い。

何しろNYは水に弱い。それが老朽化したインフラの脆弱性によるものなのか、気候変動による雨量の増加によるものなのかは分からない。多分、両方。

都会に暮らしていると、人間らしい暮らしとか豊かな生活とはこうあるべきという「べき」に頭が支配されてしまいがちだが、そんな人間の御都合主義に自然界が従わなくてはならない理由は全くないということをもっと理解した方がいい。気候変動、つまりClimateがChangeしてるんだから、我々の態度(attitude)もチェンジした方が良いと思う。

と言うことで昨日はミュージシャンはお休みして、一日中アプリ開発。演奏活動が忙しくてなかなか着手できなかった新機能追加作業にとりかかった。この機能は友人と話していて思いついたかなり便利なアイデアなので、これでまた私のアプリを役立ててくれる人が増えるといいなと思う。アコギな商売以外の方法で不労所得が得られたら最高だよなあ。

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