Tsuyoshi Niwa

ニューヨークで活動中のジャズサックス奏者。ソプラノサックス32年、フルート15年、テナ…

Tsuyoshi Niwa

ニューヨークで活動中のジャズサックス奏者。ソプラノサックス32年、フルート15年、テナーサックス10年、バスクラリネット8年。 経歴: https://www.tsuyoshiniwa.com/japan 自作アプリ: https://appsto.re/us/Qh-34.i

最近の記事

スイッチが入った

先日、遂にと言うか漸くsmallsのジャムセッションにバスクラリネットで参加した。smallsは色んな意味で敷居が高くてあまり行っていないので、個人的にはかなり革新的。 私が普段smallsに行かない言い訳は第一に「夜遅すぎる」、第二に「狭すぎて楽器の出し入れに苦労する」、第三に「雰囲気が何となく嫌」だが、段々そうも言えなくなってきたのと並行して、バスクラリネットがやっと良い感じになってきて吹くのが楽しいので、ヤケクソでカオスの中に飛び込むことにしたわけだ。 多くのジャム

    • リード問題

      マンハッタンに出かける用事ができたので、ついでにリードも買いに行くことにした。私はAmazonは極力使わない主義なのである。 リードなら34丁目の楽器店でも売っているのだが、まず第一に店員を見つけるのに苦労する。管楽器売り場には大抵店員が一人しかおらず、その店員が接客中だとかなり待たされる上、散々待たされた挙句に品切れのことも多い。そして在庫があったとしても割高という三つの理由でやはり足が向かない。 代わりに行くのは37丁目にあるVandoren Musician Adv

      • 練習方法の見直し

        レパートリーを増やすのは目標ではあったけれども決して目的ではない。昨年末には大台に乗って区切りもついたので、一旦目標からは外すことにした。ただ、曲を沢山知っていることが手段として有効かどうかはまだこれから見極めなければならないので、もうしばらくレパートリー数は温存したい。 放っておけば徐々に忘れてまた数が減ってしまうから、ローテーションはしないといけないが、流石に6週間以内に全曲をさらうのは負担が大きい。曲をさらう以外の練習をしないと品数は多いが味はイマイチな残念なファミレ

        • レパートリーが増えて分かったこと

          曲を知らなすぎるとセッションに行っても、あれも知らないのかこれも知らないのかと困った人認定されてしまう。それが嫌でとにかく一度コールされて知らなかった曲は二度目にはできるようにしようと思って曲を覚えているうちにレパートリーが600曲に到達してしまった。 流石にレパートリーがこれだけあると知らない曲に出くわすことは減ってくるが、世の中には曲がごまんとある。現に600曲達成したその夜にジャムセッションに行ったら早速知らない曲を2曲コールされてしまい、あまりの終わらない旅感に苦笑

        スイッチが入った

          ストラップが切れた

          テナーサックスの時は短め、バスクラリネットの時は長めと、長さを常に調整しながら使っていたストラップが切れた。どうみても直せそうにない。残念ながらお釈迦になられたようだ。南無南無。 テナーサックスも昔は普通のネックタイプのストラップだったのだが、それでは首が痛くて仕方がないと、jazzlabの肩と下腹で支えるタイプのものに変えていた。ただ、jazzlabはフックが頼りなく、楽器を持ち上げると簡単に外れてしまうので、先端部分だけこのdeJacquesのに付け替えていたという訳。

          ストラップが切れた

          日曜日

          今日は特に予定がないのでレパートリーを増やすことにする。 一つの曲はどの楽器でも吹けるようにしたいというのが目標なので、選曲は慎重になる。特にbop系のヘッドは楽器が変わると運指がめちゃくちゃ難しくなる場合があるので(特にバスクラリネットの左手の運指がえぐいことになることが多い)、それでも学ぶ価値があると思える名曲に限る。 自分は好きだけど誰もコールしないし知らなくてもいいかと思っていたLee Konitzの「Subconscious Lee」が先日ジャムセッションでコー

          サックス修理

          テナーサックスを修理に出した。今年なんと4回目。ちょっと回数が多すぎるが、新品で購入してから10年が経ったのでやむを得ない部分もある。うち2回は経年劣化で取れてしまったオクターブキーのパッドとネックコルクの交換だった。 今年はフルートも一回、バスクラリネットも一回修理に出したのだが(ソプラノサックスは一昨年オーバーホールしたので問題なし)、テナーだけこんなにトラブルが多いのは、それだけ沢山吹いているからだろう。 リーダーライブの時はソプラノサックス、フルート、バスクラリネ

          サックス修理

          緊急出動

          日曜日。今日は何も予定がないからとゆっくり起きて昼過ぎにシャワーというぐうたらモード。シャワーを終えて自室に帰り、何気なくスマホを見ると新規メッセージが。 今日このあと3時半から演奏できますか?ギャラは〇〇ドルです。 連絡をくれたのは先日の大使館ギグをくれたAさん。この方、ご自身も第一線で活躍されている音楽家なのですが、イベントのオーガナイザーもされていて、先日はそのイベントでの生演奏を私に依頼してくれたのでした。 そのイベントからまだ2週間ちょっとしか経ってない。とい

          手段の目的化

          風邪をひいて練習を一日休んだ。 練習を一日休むと私自身が分かる。二日休むと批評家に、三日休むと全ての人に分かってしまうという有名な言葉がある。他人の評価が全てという音楽ビジネスならではの言葉だが、裏を返せば自己評価や自身の向上意欲、好奇心などとは無縁なわけで、私は昔ほどこの言葉に怯えなくなったと思う。 ただ先日ご紹介した通り、6週間以内に全ての曲をおさらいするのが目標で一日平均して14曲はさらわないといけない。休んで遅れが出ることは気になる。 事実、一昨日まで達成率91

          手段の目的化

          スカウトされちゃった

          金曜日はハンガリー大使館内で行われたあるイベントでの演奏のお仕事でした。 セントラルパークで演奏していると、時々、演奏中や演奏後に声をかけられることがあります。このお仕事も「君たちを雇いたい」と声をかけてくれた男性から頂いた物でした。 バスキングをする時はチップを入れてもらうために楽器ケースなどを前に置くのですが、電子マネーでも投げ銭してもらえるようにラミネート加工した看板も立てることにしてます。 チップを入れてくれるだけでなく、我々の演奏の様子を動画に撮った人がこの表

          スカウトされちゃった

          ジャズの基本的な仕組み

          先日、ジャズは身体で感じるものという文章を読んで一瞬「それは違うんじゃないか」と思ったのですが、よくよく考えたら「正しい何々の仕方」と言うのは単なる価値観の押し付けに過ぎないと気がつきました。 ルールを知っている方がより楽しめるとは思うけど、知らなくても楽しめる人には余計なお世話ですよね。自分だってルールも知らずに観戦してるスポーツとかがあるわけで。 ただ、もう少し知りたいと言う人のために何か書くのはアリかなと思いこれを書いています。 得てしてミュージシャンは 話が専

          ジャズの基本的な仕組み

          看護師さん介護士さんにお勧めしたいアプリができました

          元々このアプリはちょっとしたメモや日記的な文章をカレンダーに保存したいと思って自分用に作ったのですが、あるユーザーさんが教えてくれた面白い使用法を今日はご紹介します。 その方は食べたものを全部記録するようにお医者さんに言われたので、私のアプリを使ってApple Watchで音声入力することにしました。アプリはそれをiPhoneのカレンダーに現在時刻で保存します。食事記録用のカレンダーはお医者さんと共有しているので、お医者さんのパソコンにも自動的に同期されて画面に表示される訳

          看護師さん介護士さんにお勧めしたいアプリができました

          NYと大雨

          大雨の予報を無視して外出したのが災いして、帰りの地下鉄が途中で止まってしまった苦い経験。運転再開の気配もないので駅を出て車を探したが全く捕まらない。雨宿りしているとクイーンズまで徒歩で帰るつもりなのか橋へと向かう人たちが足早に目の前を横切っていった。私も同じ方角だが歩くには距離がありすぎる。結局、2時間待ってようやくLyftを捕まえて帰ることが出来たが、料金は通常の4倍の$100も取られてしまった。飛んだ授業料。 それが2年前。 昨日はアパート見学の予定が入っていた。引越

          バスキング vs ギグ

          昨日はバスキングからのギグでした。 バスキングは10時から1時まで。通常のバスキングは4〜5時間やるのですが、この日はメンバーの都合で短めでした。 ギグは7時からなので一旦家に帰ります。家に着いたのが2時。 少し休憩してから小一時間練習します。バスキングとギグはテナーサックスがメインなので、練習をサボるとバスクラリネットとフルートにブランクが1日できてしまいます。 5時半に再びマンハッタンに向かい、7〜10時がホテルでの演奏のお仕事でした。 今日、楽器を吹いていた時

          バスキング vs ギグ

          Wayne Shorter - Zero Gravityをみた

          卓越した才能が伝わる唯一の媒体は作品そのものである。周囲がその作品の素晴らしさを伝えようと文字や画像、映像、音などで表現し直しても、陳腐化するか或いは別人の解釈に置き換えられてしまう。 あらゆるドキュメンタリーはそれが扱うテーマの劣化版だと私は考える。勿論、好意的に「入門編」と呼ぶことはできるので、存在価値がないとまでは言わない。 番組のテーマが自分の専門分野に近ければ近いほど劣化具合が良く見えてしまうので、私は基本的にミュージシャンのドキュメンタリーには殆ど期待しないし

          Wayne Shorter - Zero Gravityをみた

          バスクラリネットでジャムセッションに行ってきた

          日曜日。セントラルパークで5時間バスキングしてから一旦帰宅し、クタクタの身体に鞭打ってジャムセッションに行ってきた。 普段、ジャムセッションにはソプラノサックスで行くことが多いのだが、それには理由があって、持ち運びもセッティングも後片付けも簡単だからである。ジャムセッションにおいて参加者が全曲演奏することは稀にはあるが、大抵は一人2曲くらいしか順番が回ってこないので、 呼ばれたら素早く楽器を用意する 自分の番が終わったらケースにしまうか、或いはカッコ悪いけどずっと首から

          バスクラリネットでジャムセッションに行ってきた