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決済論議ですっぽり抜けていること
7月号なので少し遅くなったのだが、決済を特集した業界誌を読んだ。
ざっと読んで気づいたのは、消費者視点の欠落である。
特徴的な文言を抜粋する。
『「中小事業者のキャッシュレス導入に関する課題」調査で、キャッシュレス決済を導入したところ(35%)に、なぜ導入したのか、その理由を聞いた。大きくは2つのセグメントに分類できる。売上アップと業務効率アップである。』
買い物という行為は、店に行き、店内
インディ書店は本当にデジタル時代の負け組なのか?
アマゾンやEコマースの台頭やデジタル化の話を書くときに、負けてしまったレガシーな存在の象徴としてインディペンデントの中小書店を引き合いに出す人が多い。
とくに有名なコンサルタントやアカデミックな先生とか、そういう類いの人に、そういうことを書く人が多いように思っている。
ところが。
日本は分からないが、少なくともアメリカのインディ書店は増えているのが事実なである。
米国書店協会(American
アマゾンゴーという店舗と技術の話
昨年の1月にアマゾンゴーがオープンし、その直後にメルマガに書いた文章をここに載せておきます。
分かっていない人、勘違いしている人がほとんどなので。
オープン直後なので、この時点ではまだ私は実物を見ていません。でも今読んでみて、内容はほぼ本質を突いていると思います。
オープン直後に1つめを書き、その後3ヶ月ほどしてから開発責任者が業界カンファレンスでコメントしていたので、それを土台としてもう一回考
”無人化”という表現がピント外れな理由
アマゾンゴーがオープンして以来、「無人店舗」という言葉が日本のメディアに氾濫している。
たぶん彼らは店舗に携わったことがないのだろう。補充したり、掃除したり、クレームに対応したりと、店舗には必ず人は必要である。商品補充するロボットでもいない限り、店舗を無人で運営することは今の時点では不可能である。
ウォルマートが無人化を志向している、という趣旨の記事を最近読んだ。そもそもウォルマートは無人化なん
ウォルマート好業績の背景にあるもの
ウォルマートが好決算で、デジタル戦略の好調を指摘するメディアが多いけど、忘れてならないのは、店員の待遇改善や働きやすい職場作りといったベーシックなことから取り組み始めたことである。
デジタルであろうとなんであろうと、何をしたとしても、ブラックな職場では業績をコンスタントに上げることはできない。
AWSを使う日本の小売業界の不思議
アマゾンは既存のリアルリテーラーよりも後発で、しかもEコマースだけにディスアドバンテージが一杯ある。
そんな状況で、儲けを度外視し、クリティカルマスを取るために先行投資を優先して来られたのは、データをマネタイズできているからである。
最も分かりやすいのはAWSだ。
つまりAWSをクラウドプロバイダーとして使うことはアマゾンが赤字でECを運営することを助けていることになる。
だからアメリカの小
リテールデータのマネタイズ
AdAgeの記事にこういうくだりがあった。
「アマゾンはウェブサイト検索の16%をマネタイズしているが、ウォルマートは1%に過ぎない」
たぶんサイト上の検索に対して表示される広告のことを言っているのだろう。
小売業界にこれから必要なことは、企業活動の中からデータを見つけ出して、それをマネタイズする手法を見つけることである。
それが薄利なビジネスの一助となる。
アマゾンが赤字でもECを運営でき
アマゾンがホールフーズを買収した理由
ここで公開する記事はメルマガに書いた3本分を一つにまとめたものです。
メルマガを購読していない方で、本当のことを知っておきたいと言う人はお読み頂いて損はないでしょう。
メルマガは年間購読制の有料なので、1本当たりで換算し、若干古いネタなので半額にして、800円としています。
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