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どうしたって、寝れない日がある

胸の中がどうしようもなくざわざわして、眠れない日がある。そんな状態に陥るたび「恋する乙女かよ‥‥」と自分を茶化してみせるけれど、まったく逃れることができない。

こういう時は、決まって僕のなかで、ある気持ちがぐるぐる渦巻いている時だ。

「ちっぽけな存在だ」と

同世代でとんでもないことを成し遂げているやつを見てしまったとき。「ああ、自分では到底叶わないなぁ」と思ってしまったとき。なんだか目の前から足場が崩れるような感覚になる。心から屈服して、自分の中身をキュッと掴まれた気分だ。基本的に僕はそんな時、純粋に尊敬するか、自分のことのように心から喜ぶことができるのだけど、おそらく少し精神が参っている時なのかもしれない。

普段は考えないだけに、そんなことを考えてしまう自分がとてつもなく矮小に思えて、余計に心拍数が上がっていく。

ああ、誰かに触れたい。満たされたい。抱き締めてほしい。少しでも忘れられるように、まどろみの暖かさのなかにいさせてほしい。ひどく人肌恋しくなる。そんなことしか考えられなくなり、涙が出てきて、手が震える。

メンヘラツイートする人ってこんな感じなんだなあ‥‥みたいなどうでもいいことを考えて自分を誤魔化さないと、やっていられなくなる。

僕には僕のペースがある。焦らなくていい。といういつもの考えを唱えるけれど、この不安感の前ではどうしたって無力だ。いつだって自分は人よりたりてなくて、何千里も先を行かれている気がする。

友人のNくんに「俺はお前を尊敬してる。いつもお前中心で、周りが笑っているように見えるよ」と言われた事がふと甦る。ああ、そんな人間じゃないんだ。普段飄々と振る舞っているけど、一丁前に嫉妬だってするし、劣等感で押し潰されそうになる、しょうもない人間なんだ。

こんなとき昔は、息が出来ないくらい牛乳を飲んで、頭をボーッとさせてから、朝を迎えていた気がする。今思うと意味不明で滅茶苦茶な行動だ。

どうしようもない不安感と寂しさが頭にこびりついたまま、夜が明け、同じ様な景色がまた待っている。

朝焼けを迎えながら、寂しさに怯え、僕は布団の中で丸まっている。

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