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【つながる旅行記#187】~初めての大阪城~ 巨石と徳川とタイムカプセル

前回は豊國神社で秀吉像を見た。

今回はいよいよ大阪城の天守ゾーンへと向かう。

立派な堀
銀名水井戸の井筒

なんだかものすごい大きさの一枚岩が姿を表した。

これは蛸石(たこいし)というもので、大阪城No.1の巨石だ。

表面積は約60平方メートル、重量108トン。
一体どうやってこんなものを運んできたのだろうか。

しかも看板によると岡山から運んできたらしい。

エジプトのピラミッドの石1個の高さは0.5~1.5mくらいのものなので、蛸石レベルの大きさの石を人間が運べたのだと思うと、古代エジプト人も普通にあれだけの石を運べたんだろうなと思えてくる。

ちなみになんで蛸石なのかというと、左側にある模様がタコっぽいからだそうだ。

タコ?

(どうだろうか……?)



進んでいくと天守が見える広場に出た。

ここはなかなかの広い空間になっており、なんかもうキッチンカーもいっぱい並んでいる。

そして戦国時代っぽくない建物を発見。

実はこれ、元大阪市立博物館であり、そのさらに昔は大日本帝国陸軍の第四師団司令部庁舎だったようだ。

大阪城の敷地内にそんなものがあったとは。

(なお、2023年現在は商業施設が入っている)

大阪城のあゆみ

そしてこの『大阪城のあゆみ』を読むと、

実はこの大阪城、秀吉が建てたときのものではないらしい


えっ、そうなの……?


今の大阪城の姿は二代将軍徳川秀忠によるもので、秀吉時代の大阪城は地下に埋まっているらしいのだ。

徳川家は大坂の陣で焼け落ちた大坂城を完全に埋めて(盛り土をして)、その上に新たな大阪城を作ったのである。

(相変わらず豊臣家に対しては徹底的にやっている)


つまり、先程見た巨大な蛸石などは、秀忠による天下普請の際に持ってきたものというわけ。

天下普請とは、権力者側が各地の大名たちに「俺に忠誠心があるなら資金はお前持ちで手伝いに来るよな?^^」というスタンスで城などを作らせるやつである。

参勤交代といい天下普請といい、とにかく大名の資金力を削ぎ落としたかったということなのだろうか……?

いやはや立派だし綺麗な天守だ。

屋根は特徴的な緑色で実に趣を感じる。
きっと良い塗料を使っているのだろう。

……と思ったら、

緑色なのは銅瓦の緑青のせいだという。


そ、そうすか……。


あっ、装飾もなかなか凝っているね!!

トラっぽい動物がいて、豊臣家の家紋も見えた。
(五七桐じゃなくて五三桐だけど)

トラと五三桐

先程「今の大阪城は秀忠によるもの」と言ったが、実は天守に関しては今までに何度も焼失していたりする。

現在見られるこの大阪城天守は、1931年築造のものに平成の大改修(1997年終了)を行ったものだ。


wikipedia情報ではあるが、初層~4層は徳川時代風の漆喰で再現し、5層目から上は豊臣時代風の黒漆喰にトラやらを施しているとのこと。

徳川と豊臣のどっちも楽しめると言ったら聞こえはいいが、「どっちかに統一しろや!!」と当時は言われたらしい。


そして障害者や高齢者用に、8階の展望フロアまでいけるエレベーターもついている。

そういえば昔エレベーターに関しての是非がニュースになっていた気がするような……しないような?

個人的にはそもそも鉄筋コンクリート造だし、中身は博物館なんだからエレベーターくらいあって良いだろと思う。


というか調べてみたら、1931年時点でもう既に5階までのエレベーターがあったらしい。

平成の大改修でつけたもんだとばかり思っていたので驚愕だ。

そんなに昔から城にエレベーターが設置されていたとは……!



さて、入場チケット売り場の尋常じゃない列を見てちょっと頭痛がしてきたので、このままの流れで天守に入るのは一旦保留しよう。

この広場にもまだまだ見どころはあるのだから。

犬と戯れる真田幸村とか……


毎日新聞と松下電器が5000年後の人類のために残したタイムカプセルとか……


いやちょっとこのタイムカプセルは気になるぞ!?


説明を読むと、これは1970年の大阪万博を記念して埋められたものらしい。

タイムカプセルの中身は、2098点のあれこれ。

(パナソニックのサイトには、このタイムカプセルについてのページがある)


どうやらここには同じ中身のタイムカプセルが2つ、上下に埋められており、上のタイムカプセルは100年ごとに開けて状態を確認したのち、また埋め戻すらしい。(下のカプセルは5000年後に開ける用)

前回は2000年に取り出して中身をチェックしたそうなので、次は2100年に取り出す予定となっているようだ。


いやまあ2100年とか普通に自分は死んでそうなので、どうにか中身の内容だけでも詳細に公開してほしいものだが……。

(軽く調べた感じでは解像度の低い画像しか出てこない)



なんだか令和生まれの子どもたちが羨ましくなってきた。

彼らは生きている間にタイムカプセルの中身を見ることができるのだ。

まあ正直1970年の物品は自分ですら古く感じるので、令和生まれの人間がどう感じるかはわからないけれども。


いや、そもそも日本は2100年にはどんなことになっているのだろうか……?

内閣府は「2100年には人口は最悪4600万人になる」と言っている。


せめて「タイムカプセルなんて掘り出してる場合じゃねぇ!!」みたいなことになっていないことを祈ろう……。


そんなわけで(?)

タイムカプセルに思いを馳せつつ、大阪城巡りは次回も続く……!


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