テキスタイル特集 #2ドビーとは
tunageruに登録したので、生地の理解を深めたい。
tunageruに登録する前に、ひとまずサイトにある生地を知りたい。
そんな方々のために、tunageruで取り扱っている生地と、その素材について少しずつご紹介させていただきます。
第2弾はドビーです。tunageruでは多彩なドビー生地を取り扱っています。
tunageruのインスタグラム公式アカウントでは、最新入荷記事の紹介もしているので、そちらも併せてご覧くださいね。
サムネイル画像の背景に使用しているのは、オーガニックコットン100%のカットドビーです。涼しげな組織のストライプ柄を特徴としています。コットンの持つそのままの生成り色が使用されていて、軽く洗いのかかったナチュラルな風合いを感じさせます。このオーガニックコットンの売上金の一部で寄付金が積み立てられ、インドの綿農家へSDGsに沿った支援に役立てられるという裏側も。
ドビーとは
まずはドビーという名前の由来から。
ジャカードと同様に、ドビーも織機の名前が由来となっています。
通常の織機に経糸(たていと)を動かす装置がついていて、いろいろな組織が作れるようになっている織機です。
実は、ドビー織機で織っていてもドビーと呼ばれていない生地がいろいろあります。代表的なものだと、リップストップ、アムンゼンなどの組織も実はドビー織機で織られています。組織変化のある変わり織になっていて、リップストップなどのように組織に名前がついていない場合にドビー織と呼ぶことが多いようです。
ドビーとジャカードの違い
一言で言うと、経糸をコントロールする装置の違いになります。
生地の組織は、経糸と緯糸をどのように交差させるか(経糸を緯糸の上に通すか下に通すか)で作られていきます。一般的に、経糸を自由に動かせるようにすればするほど、様々な組織が作れるようになりますが、糸が緩んでしまったりするため、織機を動かす速度は遅くなります。
ドビー織機は綜絖(そうこう)と呼ばれる経糸をコントロールする装置で10~24本程度の経糸までの組織を織りたい場合によく用いられます。
ジャカード織機は、織機のサイズにより送りの制限がありますが、その範囲内であれば、自由に経糸を上げ下げすることができ、柄の自由度が非常に高くなります。
ドビー
・変わり織など柄のある組織を作れるが、経糸の動きに(ジャカードと比べると)制約があり、大きな柄は作れない。
・(ジャカードと比べると)高速で織ることができる≒工賃は抑えられる
ジャカード
・(送りの制約はあるが、)作れる柄の自由度が高く、大きな柄も作ることができる。
・高速で織るのが難しい≒工賃は高くなる傾向になります。
ドビー生地を発注するには
日本国内でドビー生地を生産している産地は、毛織物(ウール)に強い尾州産地、シルク、キュプラなどに強い富士吉田産地など多数あります。
今回のオーガニックコットンカットドビーを扱う島田製織株式会社様は西脇産地の会社です。西脇産地は、コットンを中心とした天然繊維に強い産地です。発注したい生地が得意な産地のサプライヤーにご相談いただくことをお勧めします。
(この生地に使われているオーガニックコットンは、”PBP YARN PROJECT by YAGI×Nahar”というプロジェクトのものが使用されています。
このオーガニックコットンの原糸の売り上げより基金が積み立てられ、その基金は、インドの綿農家の支援や子供たちの就学・復学・奨学支援に役立てられます。国際的に信頼されているGOTS認証を得たオーガニックコットンです。)
もっと詳しくドビーについて知りたい方は公式ブログへ
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